“おひとりさま専用”東京ウォーカー
創刊30周年を控えた「東京ウォーカー」が勝負に出た!?
企画者はウォーカー編集部の中村茉依さん(29)。
ご自身も「おひとりさま」という中村さんは
「誰かと過ごすことを前提とした"ウォーカー"に疲れた。疑問を感じた」そうです。
中村さんへのインタビューから
――「東京ウォーカー」が「おひとりさま」を特集するのは意外でした。なぜ、この企画が生まれたのでしょうか。
そもそも、私自身が「おひとりさま」で...。誰かと過ごすことを前提とした「東京ウォーカー」や「季節Walker(季節情報誌。春夏秋冬に発行)」にちょっと疲れてたっていうか、疑問を感じてたんですよね。
世の中には、ひとりでも楽しめる焼肉屋さんやしゃぶしゃぶ屋さんなど、ひとりで食事を満喫できるお店も増えてきている。なのに、誰かと過ごすことを前提にし続けていて良いのかなと。
世の中には、ひとりで過ごしたいという人も沢山いらっしゃる。そういう人に向けて、何か情報を発信できないかなと思っていました。
冬になると「クリぼっち」(編注:クリスマスをひとりで過ごす人のこと)という言葉が出てくる。
そういう方に向けて、「冬ウォーカー」で「ひとりで冬を過ごす人のための冊子を付録にしたい」と提案したところ、「試しにそれだけで1冊考えてみたら?」とアドバイスされまして。そこから、この本は始まりました。
確か相田みつおさんの詩に
「一人になりたい、一人は寂しい」
というのがあったように思うのですが、
おひとりさまでなくても、
人は誰しも、そのような感覚があるのではないでしょうか?
一人で飲食店に入るのは結構勇気がいるのは私だけだろうか?
初めて一人で入ったのは、駅ナカにあるカレー屋さんだった。
なんでお蕎麦屋さんじゃなくてカレー屋さんだったのかというと、
お蕎麦屋さんには男性ばかりだったけど、
カレー屋さんには一人で食べている女性が居たから。
一度入ってしまえば、二度目は意外と簡単に「吉野家」へ!
それでもやはり入るお店は「入りやすい店」に限られてくる気がする。
「ひとりしゃぶしゃぶ」が楽しめる飲食店をまとめたページや
「ひとりバー」「ひとり寿司」「ひとりイタリアン」「ひとり中華」
などをまとめたページは
一人で出掛けたときなんかにはとても役に立つんじゃないかな。
サブタイトル「これは、ひとりで読んでください」
この本を作るときも、社内からは「読者を傷つけるんじゃない?」「ネガティブじゃない?」「炎上するんじゃない?」という声があったそう。
しかし、フタを開けてみたら、2万部を超えるヒットに!
増版(第3刷)も決まり、発売してすぐにこれほどダイレクトに反応があると思わなかったそうです。
おひとりさま」に向けたサービスが、世の中にも多くなってきた。
これは実際に取材をしていく中で確信したそうです。
普段は2人前で料理を出していても、ひとりのお客さんには
「ハーフサイズ」で提供するお店もあり
一人のお客様が増えているのは間違い無し。
久しぶりに東京ウォーカー片手に出掛けてみようかな!