「宇田川源流」【現代陰謀説】 イラン抗議デモが徐々に広がってゆくことの大きな影響
「宇田川源流」【現代陰謀説】 イラン抗議デモが徐々に広がってゆくことの大きな影響
毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。現代に潜む陰謀を、このブログの中で解き明かしてゆくという話なのであるが、実際には、ニュースの読み方や、その背景などを見ているだけのことでしかないような気がする。それでも、何もしないよりも良いのではないか。
日本の報道というのは、日本国内の狭い視野でしか物事ができないし、日本国内の政局を起こすようなくだらない内容でしか話ができないということになる。その為に、世界で起きている重要なことの報道が全く行われないということになってしまうのではないか。このような状況の中で数少ない報道の中から、重要なことを探すことのできるスキルを身に着けておかなければならない。そのうえで、その内容をネットで調べるというスキルが必要なのではないか。
さて、今回取り扱うのは、イランの抗議デモについてである。
イランは、2021年にロウハニ大統領からライヒ大統領代わり、そのことによってイスラム教を厳格に行うことになった。ロウハニ大統領の時はイランの一部では女性を解放し、水着で海水浴をするなどのことが許されるようになっていた。しかし、そのことからイラン国内では「反米」が強くなり、特に2020年1月にイランのゴドス軍のソレイマニ将軍がアメリカ軍によって暗殺されてから、より一層反米気質が強まり、アメリカとの間で妥協を行っていていたロウハニ大統領に反発する国論が増えるようになる。
そのことからイランの国内はイスラム教をより厳格にするようになり、アメリカ的なことを排除するような内容になってしまうのである。
そのことからイラン国内ではイスラム教の宗教警察が強くなり、そして、そのことから女性のスカーフの巻き方が悪いというだけで拘束され、そしてその拘束中に死亡したという案件が発生したのである。
この死亡事件から、イランではデモがが発生しているいうことになるのである。
イラン抗議デモ 1か月で死者140人超に 事態の収束は不透明
イランでスカーフのかぶり方をめぐり、逮捕された女性が死亡したことに抗議するデモが始まってから16日で1か月になり、国際的な人権団体は治安当局とデモ隊の衝突で、死者は140人を超えたと明らかにしました。イランの議会では、取締りのあり方の見直しを求める動きも出ていますが、事態の収束につながるのかは不透明なままです。
イランでは、スカーフのかぶり方が不適切だとして逮捕された、22歳のマフサ・アミニさんが死亡したことをめぐり、警察官の暴行が原因だとして抗議するデモが始まってから、16日で1か月になりました。
政権側は死亡した理由は病死だと発表しましたが、治安当局とデモ隊の衝突は続いていて、国際的な人権団体「アムネスティ・インターナショナル」は、今月3日までに、11歳から17歳までの23人を含む144人が死亡したとしています。
イラン国内の有識者からは、デモの参加者に若者が多い理由について、インターネットで国外の情報に日常的に触れる世代を中心に政権への不満が高まっているためだとの指摘も出ています。
こうした中、議会の委員会は16日、報告書を公表し、法整備も含め、スカーフの取締りのあり方を見直す必要があると指摘し、世論に配慮する姿勢を示しましたが、事態の収束につながるのかは不透明なままです。
デモ参加者収容の刑務所で火災
イランの国営通信によりますと、今回のデモの参加者の一部も収容されている、首都テヘランのエビン刑務所で15日、火災が発生し、受刑者4人が死亡し、61人がけがをしました。
国営通信は、司法当局の話しとして、火災の原因は受刑者どうしのトラブルで、一連のデモとは関係はないと伝えています。
エビン刑務所は多くの政治犯を収容し、受刑者に電気ショックを加えるなどの人権侵害が行われているとして、アメリカ政府が制裁対象に指定していますが、イラン政府は否定しています。
2022年10月17日 5時31分 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221017/k10013860871000.html
さて、デモが起きたということで、アメリカは宗教警察関係者に対して経済制裁を行うということになる。しかし、そもそもそのデモの組成も何もわからない状態でそのような経済制裁を行うことはあまり良いことではないということになる。
でもそのものは、日本の常識から考えれば、女性を殺したということから「女性の人権確保デモ」ということになるが、しかし、実際のスローガンなどを見ていると、「反政府デモ(反宗教警察デモ)」と「反ハメネイ指導体制デモ」も存在する。それらのデモが複数乱立している中で、欧米では能天気に「女性の人権」ということを主張しているという状況になっているのではないか。そもそも「宗教」というのは死後の世界を勘がてえいることであり、それに対して「現世の女性の人権」などと言うことを主張しても議論がすれ違っている。そして、その女性の人権ということになれば、現在の政治体制や、あるいは女性を殺したということに繋がり、反警察でもというようなことになる。またシーア派というような宗教になれば、まさに、「宗教デモ」(反イスラム教デモ)ということになる。つまり、それがハメネイ体制に反対するデモということになる。
しかし、これ等のデモは全てが一つの事件から起きている。逆に言えば、その事件が発生している事の「意味」はそのような感じになるのである。
さて、この事件もう一つの側面がある。この女性がクルド人であったということになる。クルド人とは、トルコ・イラン・イラク3国にまたがるクルディスタンを中心とする地域に居住するインドヨーロッパ語系に属する民族であり、山岳地方、クルディスターンに住む農耕遊牧民族ということになる。そしてその多くがスンニ派ということになる。ある意味でスンニ派のクルド人迫害という事も存在する。クルド人迫害ということになれば、真矢違う意味も出てくるのである。
このまま放置すれば、宗教戦争や民族戦争に発展しなおかつ、女性の人権問題などさまっざまな「主教的な矛盾」がこの中に出てくることになるのである。しかし、それを早めに、その実態がわからないうちに「女性の人権デモ」というだけにしてしまえば、逆に何もわかっていないということになってしまい、反米デモになりかねない。
まさにそのような内容の中で何を考えるのかということが最も重要ではないか情報がなければ、その判断もできないがアメリカはいつもそのようなことを見もしないで訳が分からない行動を起こしてしまうのである。
イランのデモの本質は、その本質をどのようにするか、そのことを見てゆかなければんらないのだ。しかし、日本のマスコミはこのような内容を全く報道しないしまた、その内容を見もしないということになってしまうのである。