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霊の書10

2022.10.25 03:30

アランカーデックの霊の書。

フランスの科学者カーデックが友人の娘を霊媒として受信した霊示。

1856年の出版以来その発行部数は数知れない。

シルバーバーチの霊訓等と並び称される世界三大霊訓の一つ。

ここでは、霊の書(上)より貴重な霊的真理をいくつか記す。


Q「善良で道徳的な両親に、ひねくれた性悪の子供が生まれることがよくありますが、これはどうしたのですか。言い換えれば、善良な両親なら、同気相ひくことによって、善良な子供をつくりそうな筈なのに、必ずしもそうではないということです」


A『邪悪な霊は、良い両親のもとに生まれて、自己を改善したいという希望から、それを願うということだ。神もまた、そういう親の愛と保護によって、良くなっていくようにと、道徳的な人々の保護下にそういう霊を置かれることがよくある』


Q「親は、意志や祈りによって、立派な子供の霊が宿るようにすることが出来ますか」


A『出来ない。しかし、両親は産んだ子供の霊を改善することは出来る。親はその目的のために子供を委託されている。これは親の義務である。しかし他方では、親自身の改善のための試練として、悪い子供が与えられることもしばしばある』


Q「兄弟、特に双生児の場合は、性格が似ていることが多いが、これは何故ですか」


A『彼等のもっている心情の類似性がお互いを引き付け合うのだ。しかも、彼等は一緒になって幸福なのである』


Q「兄弟で、身体が接着しており、内臓の一部も共有している子供達がいます。あれは二つの霊、つまり二つの魂なのですか」


A『二つの霊だ。ただ二人はよく似ているので、一つの霊のように思えるものだ』


Q「霊は新しい人生で、前生の精神や性格の特徴を残していますか」


A『残している。但し、本人が進歩すればそれは変わる。次の人生では社会的地位も大きく変わる。

前生で主人であった者が、次生では奴隷となり、その趣味も一変する。だから、それを同一人と識別することは難しい。何度生まれ変わっても、本人は本人、だからそこには何らか人格の同一性がある。

しかしそれにも拘らず、次々の再生ごとに境遇も習慣も違うために、その現れは変化する。

そしてついに、漸次功を奏する改善を通じて、その人格は全く変化する。傲慢で残忍だった者も、ざんげと努力で謙虚で慈悲深くなる』


Q「人は新しい人生で、前生の身体の特徴を残していますか」


A『肉体は滅びる。新しい肉体と古い肉体との間に何のつながりもない。

しかしながら、霊は肉体に反映する。即ち、肉体は物質にすぎないが、なお霊の器に従う。

霊は肉体に自分の個性を印する。一番目立つのは顔であるが、その中でも特に目に現れる。

目は魂の鏡である。

即ち、顔は肉体のどの部分より、きわだって魂を反映している。だから大変みにくい顔でも、善良で賢明で慈悲深い霊の肉体となると、気持ちの良い感じとなる。

反対にどんなに美人の顔でも、不快な感じを起こさせたり、反感さえも起こさせたりする。ちょっと見た目には立派な身体の人は、善人の霊の肉体のように見えるかもしれぬが、なお諸君は毎日、まずい肉体をもった道徳的で秀れた人達を見ているのである。

それ故、前生と今生の肉体が格別似ていなくても、好みや傾向の類似性によって、親近性とでも申すようなものが、一つの霊が次々と受肉する肉体には及ぶのである』