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観想

2018.03.11 11:45

https://hitopedia.net/%E8%A6%B3%E6%83%B3/  より

観想(テオリア)とは、実用的な目的を離れ、真理を純粋に考察すること。セオリー(theory 理論)の語源である。

アリストテレスの観想(テオリア)

アリストテレスにとって、知性・理性で真理を求めることであった。制作や行動など、何か他の目的のための手段として求められる知よりも、知ることそのものを目的として、それ自体のために求められる知の方が高貴で人間にふさわしい知性的態度であると考えた。したがって、理性を活動させて真理を考察するテオリア(観想)こそ、人生における最高の活動であり、さらに知恵、物事を生み出す原因を求めるから、みずからは動かずして宇宙の万物を動かすもの、万物の運動の第一原因である永遠不動の神を観想する観想的生活こそが、人間にとっての最高の幸福(エウダイモニアー)とされる。

http://morfov.blog79.fc2.com/blog-entry-15.html    より

一般に、観想では、象徴的なイメージと物語を体験することによって、無意識的なレベルで心の働きを活性化させたり、意識の在り方そのものを変容させます。

象徴(宗教的・神秘主義的・魔術的な象徴)は単に何かを指し示すのではなく、特定の力そのものを生み出します。

観想では、象徴が持つ連鎖の働きを介して、微細で根源的な意識の状態に至ることもできます。

観想はほとんどの宗教宗派で行われますが、特に密教(タントラ)や西洋魔術などでは重視される瞑想法です。

これらでは、万物照応と階層の連鎖の原則をもとにして作られ、教義の根本をなす「象徴体系」をベースにしています。

「象徴体系」をもとにした観想を行うためには、長期的なトレーニングによって、心の中に体系化された象徴の回路を根づかせる必要があります。

観想では、静止したイメージでも、物語的に展開するイメージでも、基本的には意識的にイメージを作成してコントロールします。

しかし、意図的にイメージを作らずに、一定の心理状態に導くことでイメージが自然に生まれるようにする場合もあります。

この場合は瞑想法と言っても「夢見の技術」に近くなりますが、当ブログでは「受動的観想」と呼んで観想法の一種と見なしています。

仏教系の観想法では、「トンレン」、「金剛薩?の瞑想」、「チュー」、「五相成身観」などがあります。

後期密教の生起次第である「秘密集会 聖者流 生起次第」は最も高度に組織化された観想法に属します。

他の宗教でも、道教の「太陽神存思法」、ヒンドゥー・ヨガの「ディヤーナ・ヨガ」、近代神秘主義では、ルドルフ・シュタイナーの観想法、高等魔術結社ゴールデンドーンの「生まれなき者の儀式」などがあります。

また、自然にイメージが現れるようにする「受動的観想法」には、ユダヤ神秘主義の「メルカーバーの観想」、イスラム神秘主義の「ズィクル」、西洋魔術の「アイテール界の上昇(エノク魔術)」などがあります。

観想を行えるようになるためには、訓練が必要です。

以下、2種類の訓練法を紹介します。

まず、西洋高等魔術で行う訓練法です。

例えば、色と形のはっきりした幾何学図形を紙に描きます。

そして、それを30秒ほど凝視します。

その後、白い壁を見ると、補色で残像が見えます。

例えば、赤い円を凝視した後に白壁を見ると、緑の円が見えます。

普通、この生理的・視覚的な残像は自然に消えていきます。

しかし、残像に集中しながらそれを保持し続けるように訓練します。

すると、いつの間にか、内的に作り出し、投影されたイメージが、残像に置き替わっていきます。

この内的イメージは、目を閉じても見えます。

この時、単に視覚的に赤をイメージするだけではなくて、温かさ、情熱など、赤が象徴するものを全感覚的に感じるようにしてみましょう。

それができるようになったら、内的イメージの大きさを変えたり、形を変えたりします。

また、残像を利用することなく、好きな色形のイメージを、白壁に投影する訓練をします。

また、眼を閉じてイメージを思い浮かべる訓練をします。

さらには、複雑なイメージを投影したり、思い描きます。

あるいは、眼を開いた状態でも、思い描けるようにします。

白い壁に投影する以外にも、ブラックミラー(ガラスにエナメルを塗ったもの)だとか、占い師のように水晶に投影して訓練する方法もあります。

次に、チベット仏教で行う訓練法です。

一晩、二晩と寝ずに起き続けます。

すると、だんだんと、夢と覚醒の混ざった半眠の意識状態になり、勝手に夢のイメージが見えるようになります。

この意識状態の中で、イメージを思い描くことを訓練します。

また、日常の意識状態でも、その半眠に近い状態になれるように訓練します。

起き続けての訓練以外にも、入眠時に訓練したり、二度寝、三度寝をして浅い眠りの状態で訓練するのも方法でしょう。

あるいは、部屋を真っ暗にして、長時間(数日)いるとか、アイマスクを長時間着け続けると、やはり半眠の意識状態になるので、この状態でも訓練できます。