アンジェラ・マオ 女活殺拳
アンジェラ・マオ 女活殺拳
Hapkido/合氣道
2007年11月24日 有楽町 朝日ホールにて(第8回東京フィルメックス)
(1972年:香港:94分:監督 ファン・フェン)
特別招待作品
作家主義、作品主義を貫く東京フィルメックスなのですが・・・・この映画だけは、主役は今回このリバイバル上映の為に、わざわざ来日されたアンジェラ・マオさんです!
わたしはブルース・リー世代ではないんですね。
『燃えよドラゴン』をリアルタイムで観ていないのですが、ブルース・リーの妹役をしていたのがアンジェラ・マオさん。
その後、何本か、カンフー女優として活躍されたのですが、70年代で、俳優を引退。
今は、ニューヨークで台湾料理店を経営されているという実業家。
なので、わたしは映画ではアンジェラ・マオさんを知りませんでした。
ところが、映画の前の「アンジェラ・マオさんを囲んで」なんてのぞいたら、もう、コア~~~~~なファンが、大興奮していて、そこに燦然と輝くお美しいアンジェラ・マオさん。
話は、すみません、マニアックすぎて、何がなんだかわかりませんでした。
しかし、アンジェラさんが何か言うと、「ふぅぅぅぅ~~~~」と感嘆のため息があがるんですよ。大したものです。
そして映画の前に・・・・ホールがまっ暗になり、スポットライトをあびて登場されたアンジェラ・マオさんったら、もう、やはり違うよね、素晴らしいオーラがありますよね。
客席も熱くなり、これが、今、旬の若いアイドルさんではなく、30年ぶりのアンジェラ・マオさんだ、というところがミソ。
忘れない人々は忘れない・・・その分、熱気というのはすごいものが・・・・。
1950年生まれということですから、御年57歳であらせられるアンジェラ・マオさんですが、どう見ても30代かいいとこ40代前半。
いやいや、スターの貫禄。
お話によると、やはり香港アクション世界は厳しくて、この『女活殺拳』の思い出は、ラストの対決のシーンを52回も撮りなおしたことだとか。
NG51連発・・・。
映画では、まぁ、悪役が日本人で、合気道の道場をついだ3人の弟子。兄弟子、姉弟子(これがアンジェラさん)、弟弟子(すんごく若いサモ・ハン・キンポー)が、悪の日本人道場と対決する、というものですね。
わかりやすい悪役。わかりやすい話。いかにもってな衣装の数々。
でも、男まさりの・・・というより、この時代の女カンフーは、とってもおしとやかなお姉さん風です。
兄弟子を支え、弟弟子をかわいがる、3人兄弟の真ん中の女の子って感じで。
兄は妹をかばい、弟は姉を慕う・・・なんていうほのぼの感あふれています。
アクションもすごいっとうなるより、「えいっ、はいっ、やぁっ」って声が、かわいい、かわいい・・・。
まぁ、香港アクションの歴史を勉強してしまったような感じもありますが、「忍」の一文字だけで、道場をやっていくのだぞ!という師匠の教えがとうとう辛抱仕切れなくなり、兄弟子も弟弟子も、ダメになってしまい、ひとり、悪の日本人と対決する、お姉さん。
香港アクション見慣れていない人にはなんともレトロな空気に思えるかもしれませんが、いや~~わたしは興味深く観ましたよ。
ある意味、香港活劇電影の基本がつまっているのです。
その他大勢の中にユン・ピョウとか・・・いたそうですが、すみません、わかりませんでした。アンジェラ・マオさん、可愛くて・・・つい、目がそちらにいっちゃって。