【特集2】舞台『ザ・シェフ~思い出を売る店』出演 草野博紀さん、鈴木咲稀さんインタビュー
大人気漫画の舞台化作品『ザ・シェフ2~思い出を売る店~』
10月27日から池袋シアターグリーン BOX in BOX にて初日を迎えるこの舞台のキャストのお二人、主役の味沢匠を演じる草野博紀さんと、女性シェフ、鷹鳥役の鈴木咲稀さんにお話を伺ってきました!
Q/役作りに関して、気を付けたことなどがあれば教えてください。
草野/今回「ザ・シェフ」ということで、剣名舞さんが書かれている原作の方も読ませていただいて。まただいぶ前なんですが、ドラマ版も僕は小学生の頃リアルタイムで見ていて、僕の中では結構そのドラマのイメージっていうのがすごく強かったんですね。
原作の良いところと、ドラマの方の感じというのを自分の中に落とし込んで、あとは自分なりの味沢匠っていうのを意識して、今やらせていただいています。
鈴木/私は「ザ・シェフ」の初演の舞台と、漫画原作を読ませていただきましたが、今回書かれてるのは実は原作にはなくて、 前回はすごく怖い鷹鳥だったんですけど、その後原作に出てくるのはもう結婚しているところで、今回はちょうどその間のところで、 まだそこまで優しくないけど、ちょっと怖さも残すっていう。その微妙なところですごく悩んだんですけど。今はやっぱりみんなを支える側じゃないですが、来てくれたお客さんを幸せな気持ちにしたいなっていう思いを強く持って、鷹鳥役を演じています。
Q/それぞれの役について、総合監督の剣名さん、演出の小堀さんからはどのような話がありましたか?
草野/原作とか文字だけで見ると、味沢というキャラクターは結構冷徹というか、感情に起伏がないというか、そういう感じになってると思うんです。じゃあ、それを自分が舞台でいざやらせてもらうとなると、どうしても暗い怖いっていうイメージしか抱かれないなっていうのがあって。それを稽古場でも意識してやってたんです。でも、その剣名さんの方から怒るだけじゃなくて、どこかで味沢なりの感情が絶対あるので、その少しの感情の変化っていうのを大事にしてくださいっていうのを言われて、「あ、すごい難しい、どうしよう」と思って(笑)もう難しいです。なんか、 喜怒哀楽を表現する方が楽というか、わかりやすいじゃないですか。でも、味沢のテンション感で喜怒哀楽ってなると、抑えるところは抑えないといけないし、そんなに出せないけど、でもどこか味沢も思うところがあるんだろうなっていう。だから、そこをちょっと意識して、お客様に届けようかなっていうことを、今ちょっと考えてやっております。
鈴木/演出家さんには、特にこうしろとかは言われなかったんですけど、最初に剣名先生に見ていただいた時に、最初の入りところは、そこが鷹鳥としての印象づけるシーンなので、「もっと怖く」っていう風におっしゃっていただいたので、そこは頑張ろうって思ってます。
(ここで剣名先生から「やっぱり原作ファンの人、初演を見てくれた人もいるし、そして今回が初めての人もたくさんいると思うんで、結局そういう人にどれだけ伝わるかって 勝負だと思ってるんですよ」と一言)
鈴木/それでもずっと怒ってるわけにもいかなかったので(笑)お客さんと接する時の感情とか、どういう風に喋りかけようとかっていうのは、すごく苦労したんですけど、今の形になって、特にあの演出家の小堀さんもそれでいいと言ってくださったので、この感じで出来上がってます。
Q/すごくメッセージ性の強い作品であると思うんですが、その際にどのような思いをお客様に伝えようと思いながら演じられてるのか、お聞きできたらと思います。
草野/今おっしゃったように、原作にはないオリジナルの部分があるということで、原作ファンの方にも、もちろん楽しんでいただきたいんですけど。原作を知らない方、また原作を知っている方もいい意味で裏切るじゃないですけど。やっぱり食べ物ってみんなが常日頃食べているものですし、多分子供の頃とか、料理を通じた思い出というのが皆さんあると思うので、どこか自分の懐かしい思い出を重ねてもらって、それに合わせて、何かメッセージ届けられたらいいなと思ってやっております。
鈴木/私も同じ感じになってしまうんですけど、ご飯とか料理って絶対に落ち込んでる時も、悲しい時もお腹は空くし、食べたら元気になるものだと思います。きっと見てくださってる皆さんもそうだと思うので。私自身この作品をの稽古をしていく中で、すごいお母さんのおにぎりのこととかを思い出して、自分にも思い出の味っていっぱいあるんですよね。学生の頃の給食とか、友達と行った美味しい料理とか、そんないろんな思い出が、私が演じていてもすごい思い浮かんだので、見てくださってる方にも、そんな思い出の味を、見終わった後に思い出してもらえればいいなと思って演じております。
Q/最後に読者の方にメッセージをお願いします。
草野/明日から始まります!(笑)今もまだコロナとか、大変な時期が続いてると思うんですけど、それでも日常でちょっと心が疲れてたりとか、なんか楽しみがないなとか、少しでも感じたりしてる人こそ、この舞台に来ていただいて、本当の温もりじゃないですけど、人間の温かさとか愛情とかそういうものを感じ取って、この時期に少し幸せになっていただけたらなと思います。お待ちしております!
鈴木/この作品はシリアスでもないですし、コメディで大笑いする場面もないかもしれなませんが、すごくほっこりするお話で、優しい気持ちになれると思います。 座組一同。みなさんにそんなほっこりする作品を届けていきたいなと思っていますので、ぜひ劇場でお待ちしております!
舞台『 ザ・シェフ2 ~思い出を売る店~ 』
公演期間:
2022年10月27日(木)~30日(日)
原作者・総合監督:剣名舞
脚本・演出:小堀智仁
スケジュール
10月27日(木) 14:00【赤】/ 19:00【白】
10月28日(金) 14:00【白】/ 19:00【赤】
10月29日(土) 14:00【白】/ 19:00【赤】
10月30日(日) 13:00【赤】/ 17:00【白】
※開場は開演の30分前となります。
※上演時間は約110分を予定しております。
※未就学児のご入場はご遠慮ください。
劇場ホームページ https://theater-green.com/20221027/