三代目❤夢小説 『直己編⑲』
2018.03.12 11:00
俺は…多分顔色ひとつ変えず、正面から彼女の目を見ている
随分長い間沈黙があった
いきなり彼女はぷっと吹き出し、口に手を当ててコロコロと笑いだした
「…なにか可笑しいですか?」
「いえ…少し驚かせてみたくなって…」
「変な作り話をしてみました」
「収穫はありましたか?」
「いえ…全く…」
「少しも寒くはならなかったでしょ?」
やはり、眉毛ひとつ動かさなかったようだ
「真夏に涼を求めるには、怪談が一番かと思ったのですが…」
「はぁ…」
「お話しする相手を間違えたようです」
全くの作り話か…
そういえば、この家に招かれてから、エアコンや扇風機というものを目にしてないが、少しも汗をかかない
少し開けられた窓から心地よい風が吹いてくる
しかし、上品によく笑う
「そういえば…」
「そこの竹林にまつわる噂を耳にしたのですが」
俺の話を聞いて、彼女はパタッと笑うのをやめた
つづく
夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。