銀行に預けると資産が減る!?
2018.03.12 14:56
最近はあまり話題になりませんが、安倍政権はデフレ脱却のためにアベノミクス「3本の矢」という経済政策を進めてきました。
その第一の矢が「大胆な金融政策」で、大規模な金融緩和を実施してきました。実際に金融緩和を主導する日本銀行(日銀)は生鮮食品を除く消費者物価指数の前年比上昇率2%を目標に掲げており、安定的に2%の上昇を達成するまで金融緩和を継続する方針です。
しかし2%の目標はいまだ達成されておらず、2017年11月から2018年1月まで3ヵ月続けて生鮮食品を除く消費者物価指数(前年同月比)は0.9%となっています。
一方で大規模な金融緩和によって超低金利が続いており、メガバンクおよびゆうちょ銀行の普通預金金利は0.001%(2018/3/12現在)となっています。100万円を1年間預けても10円しか利息が付かない状況です。
低金利は今に始まったことではないので、預金利息で増やすことなど期待していない人も多いかもしれませんが、預けているお金が0.001%しか増えていないのに、物価が0.9%ずつ上昇したら...増えないどころか実質的には普通預金口座にあるお金の価値は減少してしまうことになります。
物価が上昇すると同じ金額で買えるものが少なくなります。これはすなわちお金の価値が下がることを意味します。安全と思われている預貯金にも実は「インフレリスク」というリスクがあることは、今の経済状況の下では意識しておいた方がよいかもしれません。