アンサンブルは「耳」と「目」で作っていきます
吹奏楽の合奏に慣れていると、室内楽(アンサンブル)をする上で違和感を覚える瞬間があります。そのひとつが指揮者がいないことによって起こる「練習の進め方」「曲作り」です。
吹奏楽の合奏では、指揮者が様々な要求やアドバイスをしてくるので、それに応えるべく工夫して演奏するわけですが、アンサンブルの場合指揮者がいないのでメンバーの中でそれを行わなければなりません。これが難しい。
しかも、指揮者は合奏と止めて「言葉」で音楽を伝えることがよくありますが、アンサンブルではできるだけ言葉よりも演奏をしながらアイコンタクトや体の動きで曲を作っていくことが理想です。
また、部活動ではどうしても上級生が運営においても演奏面においても中心的存在になりますし、多くの楽団でも「上司的存在」と「部下的存在」が生まれやすいので、アンサンブルの場面でもそれが(良くも悪くも)発揮されてしまいます。
そうでなくても、アンサンブルをしていると、何となく「指摘や指示をする人」と「それを聞く人」に立ち位置が決定してしまいがちです。
しかし、アンサンブルというのはすべての奏者が対等に演奏に参加し、場面によってけしかけたり、提案したり、合わせたりと様々な役回りに変化していくことが面白いのであって、楽曲を作っていく上での役割ができてしまうのは演奏上、あまり良いことではないと思います。
以前、そんな感じのことをもっと詳細にしっかりとブログに書いたことがあります。
現在、隔週土曜日に更新しています「ラッパの吹き方:Re」は、トランペットと音楽に特化したブログです。
今、部活動はちょうどアンサンブルの時期だと思いますし、吹奏楽の合奏でも役に立つことが書かれていますので、ぜひみなさん読んでみてください。
荻原明(おぎわらあきら)