潔斎場・メメントモリ
Facebook西元 満晴さん
ピンク仙人アングル。心とからだと魂と。2722(瀬戸内寂聴の最期2)
瀬戸内寂聴さんの本「寂聴 九十七歳の遺言」より学んできましたが、今回でこのシリーズの終了です。
⭕瀬戸内寂聴の最期2
浄土真宗の宗祖の親鸞聖人は、弟子たちにこう遺言しました。「親鸞閉眼せば加茂河に入れて魚に与うべし」(改邪抄)
自分が死んだら川に投げ捨てて、魚にでもやりなさいというわけです。渡士の好きな一遍上人も、次のように言い残しています。「わが門弟子におきては、葬礼の儀式をととのふべからず。野に捨て 獣に施すべし。ただし在家の者、血縁の志をいたさんをば、いろふに及ばず」(一遍上人語録)
自分が死んだら葬式なんかしないで、死体は野に投げ捨てて獣にくれてやれ。もし在家の人が葬式をしたいと言ったら、それは「いろふに及ばず」、好きにさせておけと。
私の葬式などは「するな」と遺言するつもりでいます。
ただ、徳島県立文学書道館に瀬戸内寂聴記念館というのがあったり、付き合いの長い出版社がいくつもあったり、天台宗の権大僧正だったりするから、きっといろんな人たちが何かやりたがると思います。
まあ、それは一遍上人も同じで、いろふに及ばず。好きにさせておきましょう。
とにかく私は死ぬ瞬間まで書いていたい。死ぬことなんかちっとも怖くない。
書けなくなることだけが怖いのです。だから、長く寝たきりになった時はとても苦しかった。 書けないこと、文章を生産出来ないことが自分にとって、あんなに辛いことだとは思わなかった。
そこから回復して、九十七歳になった今も、書いていられるのは、やはり、神や仏、何か大いなるもののお陰でしょう。
もちろん、与えられた才能もあるし、出版社や寂庵のスタッフなどの支えもあります。
それらの「縁」も含めて、ほんとに有り難いことです。
もうこの歳ですから、いつ死んでもおかしくありません。毎朝目覚めると、「あっ、生きてた」などと思います。でも、「今日も書ける」と思って元気になるのです。
お釈迦さまは最期に、弟子のアーナンダにこう言われました。「アーナンダよ、泣くな、悲しむな、嘆くな。私は常に説いてきたではないか。
すべての愛するもの、好むものは必ず別れる時が来ると。違うのは別れの始めだと。およそ生じたもの、存在したものは、必ず破壊されるものだということを。これらの理が破られることはないのだ」
みなさん、私が死んでもどうか悲しまないで下さい。もし書けなくなっても嘆かないで下さい。私はこの命の限り、愛し、書き、祈ったのだから、喜んで死んでいきましょう。
瀬戸内寂聴 完
ピンク仙人は、「寂聴 九十七歳の遺言」をこうしてお伝えしながら、本当に凄い元気を頂きました。そして、寂聴さんのように、愛し、書き、祈り続けたいと決心しました。
寂聴さんは、九十九歳でご逝去されましたが、寂聴さんの遺言というか予言は当たって、
瀬戸内寂聴自伝の「夏の終わり」は50年前書かれ100万部出版されていて、この程
ドラマ化される予定です。
主演は満島ひかり、三角関係の相手役は小林薫と綾野剛。
もう1本は、瀬戸内寂聴、井上光晴、そしてその妻との特別な関係を、井上夫妻の
長女の作家が書いた「あちらにいる鬼」。
主演は寺島しのぶ、共演は豊川悦司広末涼子で、寺島しのぶさんは、何と寂聴さんのように
剃髪されるという凄い覚悟で臨まれているので、楽しみですね。
で、次回からのシリーズは、日野原重明さんの本から学んでいきます。
⭕明日をつくる十代のきみへーーー103歳の私から
日野原重明著 冨山房インターナショナル刊
106歳でご逝去された日野原重明さんは生涯現役のお医者さんで、ピンク仙人の住む
山口県出身の、誰もが尊敬する大先輩です。
新シリーズもよろしくお願いいたします。
では、ピンク仙人の1句を。
愛し書き祈って本望わが人生 ピンク仙人
ありが太陽。幸せます😃💕☀️☀️☀️