ギンコライド
「ギンコライド」とは、イチョウ葉エキスの中に含まれる特有の香り成分です。
ファイトケミカルの一種で、ドイツやフランス等のヨーロッパでは、
動脈硬化、冷え性、血行障害、アルツハイマー、認知症等の治療薬として広く使われ、
その効果が期待されています。
その他にも肩こりの改善、アレルギー症状や炎症の緩和、
緑内障予防にも役立つとされています。
「ギンコライド」は、イチョウの英語名である「Gingo(ギンコ)」に由来します。
街路樹や公園などでよく目にする身近なイチョウは「生きている化石」とも呼ばれる、
実は非常に特殊な植物で地球上にイチョウと似た植物は存在しません。
イチョウは今から約2億5千年前から存在していたと推測され、
恐竜が生息していたジュラ紀に最も栄えていたと言われています。
千年以上の樹齢を持つ強い生命力の長寿木で、
現在生存しているイチョウは生物学的には1種類と言われています。
氷河期を経て奇跡的に生き残った太古の植物として、
以前からイチョウから抽出されるイチョウ葉エキスに注目がされていました。
「ギンコライド」は唯一、そのイチョウの葉に含まれる成分として、
健康に対する効果が期待され研究されています。
イチョウ葉エキスは抗酸化作用が優れた成分を多く含み、
なかでも「ギンコライド」の抗酸化力はとても強力です。
「ギンコライド」の持つ抗酸化作用は、
主に脳細胞を活性酸素から守る働きがあるとされています。
「ギンコライド」の血流を改善する作用が、末梢血管に働きかけて認知症の発症の抑制、
認知症の原因の一つとも言われている脳梗塞の予防にも役立つとされています。
その他、動脈硬化、冷え性、肩こり、緑内障なども、この血流を改善する作用により、
その効果が期待されています。
「ギンコライド」には、PAFという物質の働きを阻害し、抑制する事が出来ます。
このPAFとは、本来人間にとって必要な物質なのですが、
過剰に分泌されると急性の炎症が起こったり、
血栓を作り出してしまったり、血行不良の原因となったりしてしまいます。
「ギンコライド」はPAFの作用を抑制する事で、
血流に対する働きかけ、アレルギー症状などの改善にも役立つとされているのです。
ギンコライドが豊富なイチョウ葉エキスを摂取する事で、
様々な疾患に対して期待が持てる成分ですが、
過剰摂取や薬を服用中の方は必ずかかりつけ医に相談したうえで、
摂取するようにしましょう。
特に、ワーファリンやインスリンなどを服用されている方は注意が必要となります。
過剰摂取による中毒症状は、摂取後数時間後に、
頭痛、腹痛、下痢、嘔吐、頻脈、消化不良、酷い場合はふらつき、痙攣、呼吸困難、
意識消失などが起こり得ますので、摂り過ぎには注意です。
ギンコライド以外の成分も含みますが、
成人ですと1日あたり、ぎんなん5~10個くらい、
イチョウ葉エキスの場合は120~240㎎を目安に摂取するようにしましょう。
1日の摂取目安量を守って、健康維持に是非活用してみてはいかがでしょうか?