なくなった風景
2018.04.20 11:12
4月の入学式で思い出すのは生まれ育ったところ
むかしの町並みが一転してずいぶん変わりました
高度成長期が終わりバブルも経験したあとは
経済が長く低迷して産業の移り変わりもあり、
出生率が低くなって子供も徐々に減ってきた
生まれ育ったところでも通学していた小学校がなくなり
中学校は小中合併校になり高校も名前が変わっていく
京都市内は神社や寺が多くあるのでそこは動かないが
回りのお店や商店街、繁華街はずいぶん様変わりしました
個人の商店はほとんど無くなりコンビニやスーパーに入れ替わりました
毛糸やハギレを売っていた趣味の店、街の電気屋ではテレビや洗濯機が並んでいた
金物屋では鍋に包丁、コップに茶碗、洋品店では下着から背広までの身の回り品、
ミシンも当時は必需品だったので店頭にジャノメ、シンガーと並んでました
青竹や布団叩きなど売っていた竹細工店や畳の張りかえを表でしている畳屋さん
草野球で窓ガラスが割れた時はガラス屋さんで、ブロック塀に塗るペンキ屋さん
今はひとっところの大型店で何でも買う時代になってきました
上の書いた物がたいてい揃いますし、大きな物は運んでくれます
便利なのかもしれないが気心の知れたお店を廻る楽しみがなくなりました
市場へ行くと大抵のお店にレジはなく天井から吊り下げたカゴ一つでお金のやり取り
売れた商品は新聞紙で包んでくれ、持ってきた買い物籠に入れてくれた量り売りの時代
雑誌を切り抜き三角に畳んだ袋に入れてくれたお菓子屋はグラムじゃなくモンメの時代
リヤカーの豆腐屋が来ると鍋を持って買いに行った思い出
一升瓶をさげて近所の店に醤油やお酒を買いに行った思い出
売り手と買い手と品物の心がうまく通い合った時代でした