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退屈と惰性と 改

TL ワイルドライダー レビュー

2022.11.02 04:54

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー07 ワイルドライダー” です。


 “戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー” などに登場したディセプティコンの暴走集団、スタンティコンの一員、

“テロリスト ワイルドライダー” が、

レガシーで発売されました。


 レガシーでのスタンティコンリメイクの2人め。

 今回のレガシーでのリメイクでは、いわゆるスクランブル合体ギミックは再現されず、あくまで合体時にはアニメでの配置を再現・・というかそもそも巨大化したモーターマスターにほかの4人が貼り付くという合体方式を再現したものになるのですが、その際には左脚を担当するのが今回のワイルドライダー。

 海外基準だとWAVE2のラインナップということになり、リーダーのモーターマスターも同時発売になっています。日本だと一月ずらしての発売ですね。

 残りの2人、デッドエンドがWAVE3で、日本では来年1月に発売。

 なお、レガシー1年めはWAVE3で終了となり、2年めはレガシーエヴォリューションとして、ロゴも変わってまたWAVE1から仕切り直しとなるようです。

 スタンティコン最後の一人となるブレークダウンもそのレガシーエヴォリューションのWAVE1に組み込まれているのですが、彼のみロゴおよびパッケージの仕様が1年めのレガシーのままという・・

 まぁ、日本の場合はただのレガシーのままでシリーズは続くようですから、とくに関係ないですね。

 そのためにロゴも含めてあの味気ない二色刷のシールを貼るかたちになっていると・・

 ちなみに日本でもブレークダウンは3月発売ですでに予約が始まっています。

 合体できるまであと5ヶ月弱か。

 最近は日本展開も告知が早くなってきましたね。

 先日発表されたクラウドファンディングのデスザラスも、その日のうちに日本でもやります、と言ってくれましたし。

 まぁ、実際に参加できる期間はまた10日ほどしかない可能性が高いですが・・

 レビューしていきます。


テロリスト ワイルドライダー

 一応軍隊組織の一員のはずなのに肩書きがテロリストて・・

 なお、海外版では今回の肩書きは暴走兵と言うことになってるようですが、日本では公式ページでもとくに紹介はされていないので、もとの肩書きのままいきます。

 暴走集団スタンティコンになかでもとくに運転が乱暴で、仲間も彼の近くを走るのは嫌がるほどの荒くれ者。

 個人的には、スタンティコンのなかでも1番のおっさん顔という印象が強かったです。


ロボットモード

 かつてコンバイナーウォーズでは彼だけがハブられ、新キャラのオフロードにその位置を奪われていたのですが、日本版のユナイトウォリアーズで復帰。

 しかし、デッドエンドのリカラー頭部変更で再現されたもので、ワイルドライダーとしては不完全な出来だったと言わざるをえません。

 それが今回は最初からワイルドライダーとして完全新規でのリメイクとなっています。

 UW版では胸部に内蔵されていた合体用の汎用ジョイントがないこともあり、単体ロボットモードの再現度は高く、前から見る限りはかなり初代アニメの雰囲気に近いものになっていると思います。

 UW版ではそのジョイント以外にも、先に言った通り基本はデッドエンドのリカラーでしかなかったので、表面のディティールなどはまったく違うものでしたからね。

 腕や脚などほぼただの長方形というスタイルも、アニメのデザインを彷彿させるものになっています。

 ただ一点、肩にタイヤが付いていないのがアニメおよびオリジナルトイとの違いですね。


 頭部アップ。

 アニメ版のデザインの特徴である、こめかみあたりから左右に突き出した突起と真っ赤なフェイスを再現。

 しっかり頬骨の張ったおっさん顔になっています。

 なお、構造的には後頭部がクリアパーツになっていて集光ギミックが採り入れられているのですが、肝心の目が黄色で塗装されていてます。

 しかし、それでも光を当てると目の輪郭がうっすら光るような感じはありますね。


 背面。

 ビークルのボンネットを背負うという、カーロボ系では定番の後ろ姿なのですが、なぜか今回はボンネットの左右が分割され、まるでブースターのように配置されるという独自のアレンジが加えられています。

 しかし、左右のパーツを開かないままでもとくに収まりが悪いわけではなく、むしろそのほうがすっきりしており、オリジナルトイのイメージにも近いものになっています。

 前から見るとこんな感じ。

 もちろんまったく違和感がありません。

 なんで今回こんなアレンジになったんでしょうね?  べつに合体に必要になってくる可動とも思えないのですが。

 まぁ、平時はこのように閉じた状態で、展開することで機動性が向上するとか、空を飛べるようになるとか、適当に解釈してしまうのもよいかと思います。

 そういう意味では遊びの幅が広がるギミックとも言えますかね。

 ちなみに、背中はほぼクリアパーツ。

 2箇所ほどピン打された可動もあり、強度面で少し不安があります。


付属武器

スキャッターショットガン

 日本での名称はレーザーショットガンでしたが、今回は海外版準拠で。

 オリジナルデザインベースの手持ち武器が付属します。

 ドラッグストリップと同じく同形状のものが2丁付属し、横に連結させることができます。

 やはり、数さえあれば無限連結が可能になっています。


ビークルモード

 オリジナルの設定ではフェラーリ308GTBにトランスフォーム。

 今回はそれにかなり近い雰囲気の車に変形します。

 ダークグレーにクリアレッドのウインドウがシックな雰囲気。

 ダークグレーは基本的に成型色ですが、ルーフ部分などはクリアレッドのパーツに塗装されています。色味の違和感はほとんどないですね。

 側面の赤いラインも塗装です。


 武器は後部に取り付け可能。

 やはり2丁付属するのはオリジナルトイのビークルモードで取り付ける武器が2連装タイプだから、そのイメージなんでしょうね。

 形状はあくまで砥用武器のそれなので、まったく違うものにはなっていますが。


 なお、一見してオーソドックスなカーロボ計TFのワイルドライダーですから、変形もとくに難しいこともない、シンプルなものだと思っていたのですが。これがなかなかに厄介。

 まぁ、本質的はシンプルなものではあるんですが、調整不足というか、パーツ同士の干渉が酷いんですね。

 いや、これは説明書に不備があると言ったほうがいいかな。

 説明書に従っていくと、実質的に力業で無理矢理という場面が多く、最悪破損の畏れがあるので、僕なりにベターば方法を探してみました。

 先にTwitterで簡単に紹介したのですが、思いのほか多くの反応をいただいたので、みんな苦労していたのかな。

 というか説明書描いた人、実際にちゃんと変形させた?


 まず車体後部ですが、説明書では先に腕部(ビークルの側面)を定位置に揃えた状態で脚部(車体後部)を閉じるように描かれているのですが、

その場合青丸の部分が干渉するので脚部が閉じにくいです。

 そもそも脛前面パーツが画像の角度までしか開かないのが問題という気がしますが、実際開かないんだから仕方がない。

 この状態で脚を閉じるためにそのパーツを無理に開こうとして、可動部を白化させてしまった人も少なくないのではないでしょうか。

 それを回避するために、最初腕は下ろしておきます。

 その状態だと、干渉なくスムーズに脚を閉じることができますから、

そのあとで腕を上げて定位置に固定すれば、

後部の変形はすんなり終えられると思います。

 続いて全部のボンネット周り。

 ここはクリアパーツが絡むのでより慎重にきたい部分です。

 説明書ではまずボンネット左右のパーツを閉じてから、図のようににゅるんと入れ込むような指示になっていますが、

その場合青丸部分で干渉するうえ、

ボンネット部の突起を矢印のようにクリアパーツの溝に通さないといけないため、かなり難度が高いです。

 そもそもこの突起と溝、要る?

 ともあれ、ここの解決法としては、まず左右のパーツを開いたまま、ボンネット全体を垂直位置に持っていきます。

 左右のパーツを先に閉じてしまうとやはり腕部と干渉してこの角度に持ってこれないので、この角度にしてから左右のパーツを閉じます。

 このとき、完全にパーツをジョイントしてしまわないほうが動かやすいかと思います。

 そのままボンネットを水平位置に寝かせます。

 先の突起を溝に通す場面も含め、かなりスムーズにいけるはずです。

 それから左右のパーツ、フロントウインドウをそれぞれ閉じてしかっりジョイント。

 これにて変形完了です。

 後部に関しては先にも言ったように脛前面パーツ水平位置まで開けばいいだけだし、ボンネットもあの突起さえなければ、まぁ多少力技にはなるかもしれませんがそのままスッと収まったようにも思うのですが・・

 なんだろうな。検証不足という感じかな。


合体モード

 モーターマスターがいないのでまだ詳細はわかりませんが、たぶんこのような状態でフレームの後ろ側に貼り付くのでしょうね。

 つまりこれは後ろから見た状態。

 前から見るこんな感じですが、実際に合体した状態だと前からワイルドライダーは一切見えなくなるようです。

 なにはともあて、オリジナルトイやUW版と違って、アニメデザイン通りにボンネット部が下を向くようになっています。


比較画像

 UW版と。ロボットモードで。

 繰り返しになりますが、UW版はデッドエンドのリカラー頭部変更でしかないので、頭部形状とカラーリング以外、正直ブレークダウン感はあまりありません。

 プロポーションもかなりマッチョですね。それに関してはデッドエンドとしてもどうかな、というところですが。

 顔付きも、UW版は少し若い感じがします。

 あと、レガシー版はわずかに小さくなっている?


 ビークルモードでも。

 UW版は当然ビークルもデッドエンドの色違いなので、フェラーリというよりはまだポルシェに近いデザインです。

 まぁ、まったく違う車ですね。

 ロボットモードとは逆にビークルモードだとレガシー版のほうがわずかに大きく見える?


 レガシー ドラグストリップと。ロボットモードで。

 腕脚組4人のうち、ドラッグストリップのみがかなり異質な存在感を放っていましたが、もちろん今回のレガシー版でそうなりますよね。


 ビークルモードでも。

 変形するとさらに。

 初代アニメ第56話、マスカレードにてワイルドライダーに化けたウインドチャージャー(パワーオブザプライム版)と。ロボットモードで。

 ミニボットのチャージャー。しかもPP版ということでWFC以降なくなったレジェンズクラスなのでサイズ差はやむをえないところ。

 ロボットモードの見ためも決して似てはいないですね。

 まぁ、これはほかの4人についてもそうで、あくまでビークルモードの見ためが近いものが選ばれたに過ぎないので。


 ということでビークルモードでも。

 こちらもサイズの違いには目を瞑るとして。

 ただ、チャージャーが変形するのはトランザムという車で、もちろんフェラーリとは別物。

 でも、なんとなく形は似ていますね。

 チャージャーもいつかデラックスクラスでの再リメイクなるかな? まぁ、その前にギアーズだけど・・

 一応のライバルとなるエアーボット(エアリアルボット)より、同じく合体時に左脚を担当するエアーライダー8エアレイド)と。ロボットモードで。

 奇しくもライダー対決となっています。

 やぱっりちょっと小さく感じますね、ワイルドライダー。


 ビークルモードでも。

 こうなると車がでかいですが・・

 エアーライダーの左の尾翼が変形しちゃってる(悲)。なんでここ軟質パーツなんだろ。


以下、画像。

 可動性は良好。

 とくに足首の柔軟性が高く、内側へのスイングだけなく変形都合で前方向にも動かせるので、自立の安定感は抜群です。

 立て膝も。その足首可動を利用することでかなり綺麗に決まります。

 ただ、背中と干渉するので若干肩周りが窮屈に感じますかね。

 前方への引き出しや上方への跳ね上げもできませんからね。


 小技としては、胸部パネルパーツをのジョイントを外すことで、頭部を後向きにスイングさせることができます。

 もちろんやり過ぎると頭が肩に埋まったようになるのですが、加減して動かすとなかなかいいアクセントになります。

 胸部パネルごと少し引き出すと、見下ろすような視線も可能。


 ブースター展開。これで空も飛べるぜ! 的な。

 いやまぁ、普通にロボットモードで空飛んでたけどね、こいつら。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。


ワ「ドラッグストリップ、オレに合わせて一斉射撃だ!

ド「オートボットのポンコツ野郎どもを蜂の巣にしてやるぜ!

 

  VSエアーライダー。

ワ「それで頭を抑えたつもりか? オレだって飛べるんだぜ!

  デ軍全員普通に飛べるしね。


モ「おいどういうことだ? なんでおまえたちだけそんなに解像度高くなってるんだ!? 

ワ「順番ですよ、順番。もう少し待てください。スケジュールは確定してますから。

 モ「まぁいい、スタンティコン、出撃だ!


 以上、“TL ワイルドライダー” でした。


 新生スタンティコンの2人め。

 合体のための分離ギミックがあったり、オリジナルトイ以来の6輪F1カーをしっかり再現していたりとトップバッターとしては非常に印象のよかったドラッグストリップと較べると、まぁオーソドックスなカーロボ系というところであまり派手さはないワイルドライダー。

 しかし、ロボット、ビークル両モードでオリジナルのイメージにかなり近い仕上がりですし、可動性も良好。

 合体要員としてはもちろんのこと、単体TFトイとしても十分に遊べるモノになっていると思います。

 まぁ、肩にタイヤがないとか、ボンネットの左右分割など、デザインはアレンジされている部分もありますが、タイヤはともかく、ボンネットは左右を閉じたままでも問題ないですし、まぁいいか、という感じです。

 問題はやはり変形ですね。

 手順を考えればほぼ負荷もなくスムーズに変形できるので、あれはもう説明書が不親切ということになると思います。

 ちょいちょいあることですけどね。

 というか、説明書も海外と共通になって久しいですが、日本独自で作ってたらこんなことにはなってなかったのかなぁ? とか考えてしまいます。

 ほぼ流用っぽいブレークダウンの説明書はどうなっているか・・まぁ、一緒でしょうけどね(笑)。

 さて、もう月末にはスタンティコンのリーダー、モーターマスターが発売されます。

 レガシー初、そしてディセプティコン初のコマンダークラスということでも非常に楽しみですね。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。