二十四節気 霜降
『二十四節気 霜降(しもふる)』:10/23〜11/6
「月日は百代の過客にして、行き交う年もまた旅人なり」(『奥の細道』松尾芭蕉)
この頃はよくかの俳人の言葉を思い出します。
「光陰矢の如し」はまさにその通りで、夏が過ぎ、秋めいてきたと思えば、もう冬の足音が近付いてくる…………永遠を望んでなどいないけど、せめてもう少しだけ毎日がゆっくり過ぎ去ってくれればと願う日々です。
「二十四節気 霜降」は、その言葉の通り、草木や土に霜の降りる頃を言います。
江戸時代の歳時記『改正月令博物筌』によれば、「露結んで霜となるなり。ゆえに霜降といふ」とあり、これを過ぎれば「七十二候 立冬」に至り、暦の上では冬が始まります。
新暦における10月は過ぎましたが、旧暦の10月はもうしばし続き、新暦11月初旬、出雲地方では盛大な神迎えの祭祀が行われます。
すでに神さまは旅立ってしまわれたかもしれませんが、自宅の神棚に、これから始まる一年のよきご縁をお願いしたいと思います😊🙏
『11月 霜月』
秋が過ぎ、本格的な冬が始まる頃ゆえに「霜月」。また、農事が終わり、神楽を奉納してきたことから「神楽月」とも呼ばれます。
文化の日や七五三、新嘗祭など、伝統的な祝いの祭事が多いのもこの月の特徴です。
『七十二候』
『霜始降(しもはじめてふる)』:10/23〜10/27
.......朝、庭の草木に霜が降り始める頃。
『霎時施(こさめときどきふる)』:10/28〜11/01
.......ぱらぱらと降ったと思えば、ふいに止む。そんな気紛れな雨が降る頃。
『楓蔦黄(もみじつたきばむ)』:11/02〜11/06
.......紅葉が盛りを魅せ始める頃。
『祭事 亥の子(いのこ)』:11月亥の日
12ヶ月を十二支に当てはめると、11月は亥、亥の月となります。
亥の月の、亥の日の、亥の時刻に行われる祭りを「亥の子」といい、古代中国を発祥とし、日本においては西日本を中心に「亥の子祭り」の名で親しまれています。
「亥の子餅」という、大豆、小豆、ささげ、ごま、栗、柿、糖の7種を混ぜた餅を作り、田の神にお供えし、家族みんなでそれを食べると病気にならないと言われています。
食べる時間はもちろん、亥の刻(午後9時〜午後11時)です🐗
参考文献
◇ 『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』新谷尚紀
◇『七十二候の食薬レシピ』大友育美