ナンバー23
ナンバー23
Number 23
2007年11月17日 サイエンスホールにて(試写会)
(2007年:アメリカ:99分:監督 ジョエル・シューマッカー)
数字ミステリーです。
とにかく「23」という数字がたくさん出てきます。
事件の起きた日付を足すと23になる。有名人の誕生日や死んだ日を足すと23になる。
人間の遺伝子は46。父から23,母から23である等々。
この映画はジム・キャリーが主演なのですが、オーバーアクトのジム・キャリーではなくて、ごく普通に暮らす家庭人です。
動物保護局に勤めていて、日本でいう保健所ですね。
通報があると、野良犬などを捕まえたりします。
そんな時、妻が古本屋で見つけた「NUMBER 23」という本。
その本は、自費出版のささやかな本ですが、ウォルターが読んでみると・・・23だらけのミステリだけでなく、どうも自分の生い立ちに酷似しているのです。
作者は一体誰なのか・・・本当にあった事なのか・・・自分がモデルなのではないだろうか・・・本のように殺人を犯してしまうのだろうか・・・
意味深な人物の出現・・そんな悩みに悩み抜く小人物でした。
前半のたたみかけるような「23」づくしというのがスピード感ありましたが、だんだん、失速していくような。
怖さという点では、ウォルターの妻と息子は常にウォルターの理解者であり、協力者なので、そんなに孤立、孤独がひしひし・・・と迫っては来ないのですね。
本で描かれる猟奇的な殺人事件。
実は、この映画で重要な役目を果たすのは、冒頭、通報があって、取り逃がしてしまった犬のNEDです。
いや、「家政婦は見た」じゃなくて「犬は見た」って感じで・・・じぃ~~~~と泰然として、要所要所にあらわれるNED。
かわいいというより、不気味な犬で、かなりの名優犬でした。
喋らず・・・じぃ~~~っといる犬。何を知っているのか全くわからない犬。でもウォルターを見張っているような顔つき。
脚本はオリジナル脚本だそうで、今時の人気原作ものや、リメイク流行の中で、オリジナルで勝負する、というその心意気やよし。
普通の人・・・むしろ、内向的で、おとなしい人柄のジム・キャリーのはにかむような笑顔と、悩んでいるときの表情なんかとても繊細で上手い人だなぁと思います。
ジム・キャリーって足ながい、大変スタイルのいい人なのですが、さりげない服装でも様になっていて、ついつい、足の長さに目がいってしまいました。