保育のプロから学ぶ、人の力を引き出す方法
こんにちは。Spark Lab(スパークラボ)の清川 絹です。
私事ですが、今日は私が「はじめて母になった記念日」です。
そして今年は10周年!(シンプルに言うと、娘の10歳の誕生日w)
10年もあると、いろいろと思い出されることがあるのですが、
正に子育てのプロ!と、今でも時折思い返す保育園の先生について、
コミュニケーション力の視点から考えてみたいと思います。
保育のプロのすごいところ
その先生は、ベテランの女の先生です。
一言で言うなら「the 包容力」。
子どもたちはもちろん、親のことも、あたたかく、広範囲に、包容してくれるのです。
コミュニケーションを学んだ今、その先生がしてくれたことを考えると、こんな特徴がありました。
・いつでも安定している(話したいときに話せる)
・いいところを見る(ネガティブな相談も、希望のある感覚にしてくれる)
・ポジティブなトーンで場を作る(指示通りできなくても、何らかの形で参加できている)
・それぞれにピッタリな役を与えてくれる(自己肯定感がぐんぐん上がる)
ひとりひとりの個性を拓く
小学4年生になった娘が、今でも「大好きな先生」。
先生が与えてくれた役割の中で、今でも心に残っているのは、「本を読む係」と「ゼロ歳児さんのお手伝い」です。
もともと本を読むことや、人のお手伝いが大好きだった娘。
・先生がちょっと何かをする合間に、「小さな先生」役になり、みんなの前で本を読む
・午後の時間に、年長さん何人かがグループで「ゼロ歳児さん」クラスに行き、遊んであげる
この時間が大好きでした。「お役目」があった日は、帰り道、いつも楽しそうに話をしてくれたのを覚えています。
他の子の場合にも、
・体操が得意な子には、見本になってもらう
・じっくりゆっくり作業をしたい子には、それができる時間をつくる など
とにかく常に目の前の子をよく見て、ふさわしい対応を考え続けてくれていたように感じます。
自己肯定感が低い赤ちゃんはいない
「生まれたときから、自己肯定感の低い赤ちゃん」っていないですよね。
自己肯定感が低い人がいるとしたら、成長過程のどこかで、引き算されてきたと考えるのが自然です。
引き算の仕組みは実はシンプルで、周りから求められていること(外部基準)に対して、自分が「足りてない」「できていない」と感じる経験の数だけ、削られていくのだと思います。
未就学児で言えば、「決まりを守れない」、「言われたことができない」時に、周りの大人がどう反応しているか。小学生で言えば、「勉強がわからない」「みんなの輪に入れない」時に、周りの先生・お友達がどう反応しているか。
生きている環境の中でネガティブに感じる経験が多いほど、自己肯定感はすり減ります。
そんなときに、「〇〇ちゃんは◇◇だよね」と「個別のものさし」をあてがってくれ、寄り添い、成長を助けてくれる大人に出会えると、能力も自己肯定感もどんどん伸びていくのだと思います。
「自分のものさし」を一緒に考えてあげられる人
大人を対象にコーチングセッションをさせていただく中でも、同じような「自己肯定感の引き算」を目の当たりにします。
自分を縛り付けている「外部基準のものさし」に気づけると、自分の能力を解放し、開花させていくスピードも速いもの。
「個別のものさし」を見つけて一緒に歩む、コーチというお仕事をさせていただく中で、大切なことはこの先生が全て教えてくれました。
・いつでも安定していること
・いいところを見ること
・ポジティブなトーンで場を維持すること
・ピッタリな役を一緒に考えること
私もあの先生のように、いつでも「おかえりなさい!」って笑顔でお迎えできる人でありたいなと思います。