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はむすたーが本体です(`・ω・´)

ラフメイカー

2016.02.01 03:00

【ラフメーカー】 

 

卯月 照人(うづき てるひと) 

19歳・大学生、元気、明るい。 

 

今井 恵梨奈(いまい えりな) 

19歳・大学生。思ったことははっきり言う。人付き合いが苦手。 

 

―――――――― 

照人  ♂: 

恵梨奈 ♀: 

―――――――― 

 

照人「ったく、駆のやろう。俺を囮にして逃げやがって……。あー……やっぱ学食混んでんなぁ……」 

 

照人「日替わり定食大盛で!」 

 

照人「空いてる席はーっと……ん?」 

(4人席に一人で座っている女性を発見する) 

 

照人「あのー。ここ良いですか?」 

 

恵梨奈「…え?あ、どうぞ」 

 

照人N「んー……可愛いんだけど、暗いなぁ……。こんなに賑やかな学食なのに、ここだけ別世界みたいに静かだし……」 

 

恵梨奈「……ごちそうさまでした(小声)」(足早に立ち去る) 

 

照人N「どこの学科の子だろう……?」 

 

 

――次の日 

照人「今日のメニューは何だろな~♪お、唐揚げじゃん♪日替わり大盛で!あっ…あの子、今日も一人だな……」 

 

照人「ここ座ってもいい?」 

 

恵梨奈「…どうぞ」 

 

照人「いっつもここで食べてるの?」 

 

恵梨奈「……」(黙々と食べている) 

 

照人「……あー。うーん。そうか!自己紹介がまだだったね!俺は卯月照人。てるひとって呼んでくれてかまわないよ!」 

 

恵梨奈「…卯月さん、食事中です。静かにしてください」 

 

照人「え…あ、うん。ごめんね」 

 

恵梨奈「……ごちそうさまでした(小声)」 

 

照人「あっ!食べ終わったよね!じゃあさ、名前教えて!」 

 

恵梨奈「…今井、です」 

 

照人「下は?なまえはなんて言うの?」 

 

恵梨奈「…はぁ。恵梨奈です。もういいですか?では」 

 

照人「あっ…。行っちゃった。けど名前ゲット♪今井恵梨奈ちゃんかー」 

 

 

――数日後 

照人「あっ!恵梨奈ちゃん♪」 

 

恵梨奈「っ!?……なんですか?」 

 

照人「ここ座っていい?」 

 

恵梨奈「静かに食べてくださいね」 

 

照人「恵梨奈ちゃんってさ、こないだ初めて見かけたんだけど、どこの学科なの?あっ!もしかして先輩だったりする?だとしたら、ごめんなさい!」 

 

恵梨奈「……」(黙々と食べている) 

 

照人「あー…、先輩さん?でしたか?スミマセンデシタ><」 

 

恵梨奈「…おそらく同い年だと思いますよ。ごちそうさまでした」 

 

 

――数日後 

照人「恵梨奈ちゃーん♪」 

 

恵梨奈「どうしていつも話しかけてくるのですか?今日は他の席も空いていますよね?」 

 

照人「えっ?うーん…そうだなぁ。話したいから…。あっ!恵梨奈ちゃんの笑顔が見たいから!かなっ♪」 

 

恵梨奈「……そうですか」 

 

照人「あ、あれ?それだけ?んー…、あっ、そういえば恵梨奈ちゃんって毎日カレーだよね?好きなの?」 

 

恵梨奈「おいしいので食べているだけです」 

 

照人「飽きない?あ、俺の少しあげよっか?」 

 

恵梨奈「いえ、大丈夫です」 

 

照人「でもさっでもさっ!ここのかつど(んすげー美味しいんだって!)」 

 

恵梨奈「食事中です」(被せて) 

 

照人「あっ…ごめんなさい」 

 

恵梨奈「…ごちそうさまでした」 

 

照人N「少し仲良くなれた気がしたんだけどなぁー?」 

 

 

――次の日 

照人「駆っほんとごめんっ!今度なんかおごるからさっ!」 

 

照人N「ったく、駆のやつ。何が恋だよ。別にそんなんじゃねーっての。ただ俺は、恵梨奈ちゃんを笑わせたいだけ。そう!笑ってるとこ見てみたいだけだしっ!」 

 

恵梨奈「……ごちそうさまでした」 

 

照人「えー!もう食べ終わっちゃってたの!?」 

 

恵梨奈「…はい。いけませんか?」 

 

照人「い、いや。いけなくは、ないけどさ?」 

 

恵梨奈「はい。それでは」 

 

照人N「……避けられてる?いやいやいや、今日は俺が少し遅かっただけで!恵梨奈ちゃんはいつも通りだしな。あれ?俺ほんと最近恵梨奈ちゃんの事ばっかだな……」 

 

 

――次の日 

照人「じゃじゃーん!今日はロースかつ定食にしてみました!」 

 

恵梨奈「…そうですか」 

 

照人「はいっ!一切れあげる!これならカレーにも合うでしょ?」 

 

恵梨奈「えっ。いや、そんな……」 

 

照人「いいからいいから。もらって?な?」 

 

恵梨奈「……ありがとうございます。…ぱくっ。あ、おいしい…」 

 

照人「ね!ね!おいしいでしょ!?ここのメニュー全部美味しいんだよ!カレーももちろん美味しいけど、いろいろ食べないともったいないよ♪」 

 

恵梨奈「……そう、ですね。考えてみます。ごちそうさまでした」 

 

照人「また明日ね!」 

 

恵梨奈「明日は休日ですよ」 

 

照人「あっ、そっか。あはは。じゃあ、月曜日!……行っちゃった」 

 

照人N「…少しだけ見えた、いつもと違う柔かい表情。かわいかったな……。そっか、これが恋か…。俺、好きだったんだ…」 

 

 

――月曜日 

照人「今日はカレーにしてみましたー♪」 

 

恵梨奈「どうして毎日ここに来るのですか?友達がいらっしゃらないのですか?」 

 

照人「そうそう。って違うよ!恵梨奈ちゃんの笑顔が見たいから、だよ!」 

 

恵梨奈「あきらめたらどうですか?私、こんなですし。笑うなんて、もう何年もしてませんから」 

 

照人「いやだ。君を笑わせてみせる!」 

 

恵梨奈「どうしてですか?」 

 

照人「ど、どうして…。好き。だから…」 

 

恵梨奈「バカにしないでください。私なんかを好きになる人なんていませんよ」 

 

照人「今日はいっぱい話してくれるね!うれしいな♪」 

 

恵梨奈「……何が好き、ですか。ふざけないでください。私は……、私は、あなたが嫌いです」 

 

照人「えっ……」 

 

恵梨奈「もう話しかけてこないでください。ごちそうさまでした」 

 

照人「あっ……」 

 

 

――次の日 

恵梨奈N「…今日は、来ないのね。違う違う。これじゃ、まるで待ってるみたいじゃない。……けど、『嫌い』は言いすぎたかもしれない。……ううん。あの人が勝手に話しかけてきてただけよ、私には関係ないわ」 

 

――帰り道 

恵梨奈N「あれ?照人く……と女の人。……そうよね。彼女ぐらい居るわよね。誰が、私なんか選ぶのよ……。好き…とか…、遊びか罰ゲームなのよ……、きっと…。前みたいに…、ほんとバカみたい…」 

 

 

――次の日 

照人「こんにちはっ」 

 

恵梨奈「……」(黙々と食べている)  

 

照人「あれ…。何も返してくれないの?」 

 

恵梨奈「邪魔なの。消えて」 

 

照人「えっ…。ど、どうして怒ってるの?」 

 

恵梨奈「あなたには可愛い彼女さんがいるでしょう?私みたいなの相手にして同情のつもり?私はひとりでいいの。さようなら」 

 

照人「え?ちょっと待って!まってまって!話が見えないよ?彼女?なんのこと?」 

 

恵梨奈「とぼけないで!私に好きっていいながら、他の子と…。いろんな女の子に言ってたんでしょう?それとも、私をバカにして楽しんでたの!?」 

 

照人「そんなことしてないよ!俺は本当に君のことが好きだよ」 

 

恵梨奈「じゃあ、昨日の子は誰!?」 

 

照人「え!?昨日…は…。あっ」 

 

恵梨奈「ほら!もういいでしょう」 

 

照人「違う!…あー、えっと。見られちゃってたのかー…」 

 

恵梨奈「…何が違うのよ?」 

 

照人「はいっ!」(袋を差し出す) 

 

恵梨奈「…え?」 

 

照人「昨日は、その…。俺、女の子の喜ぶものとかわかんなくて…。選ぶの手伝ってもらってたんだ…。あの子は駆の…あ、友達の彼女さんだよ。だから!俺が好きなのは恵梨奈ちゃんだけだよ!」 

 

恵梨奈「え……う…そ…」 

 

照人「嘘じゃないよ。全部ほんと」 

 

恵梨奈「嘘よっ!あなたも、私を騙してるんでしょう?こんなことして楽しいの?」 

 

照人「あなたも…?そんなことがあったのかい?だから、あんなに……」 

 

恵梨奈「うるさい!もうほっといてよ…」 

 

照人「ほっておけるわけないだろ。勘違いさせるようなことしてごめん。こないだは怒らせちゃったかなって思って、物で解決ってのはあれだけど、けど少しでも伝わればいいなって……。ほんとごめん!」 

 

恵梨奈「え……、なんであなたが泣くのよ…」 

 

照人「え?あれ…なんでだろ…。恵梨奈ちゃんにひどいことした人が許せなくて…かな?あはは」 

 

恵梨奈「わ、私、勝手に勘違いして……ごめんなさい」 

 

照人「謝らないで。勘違いさせた俺が悪かったから。(少し間を置いて)俺と付き合ってく 

ださい」 

 

恵梨奈「…私、あなたのこと嫌いって言ったわよね?」 

 

照人「え…ほんとに嫌いなの…?」 

 

恵梨奈「…き、嫌いではないわよっ」 

 

照人「じゃあ!」 

 

恵梨奈「調子に乗らないで。お友だちよ!お友だちにはなってあげるわ!」 

 

照人「えぇ!?まだ友達ですらなかったの!?」 

 

恵梨奈「友達になりましょう、なんて言われてなかったでしょう!?」 

 

照人「あはは…そーだね。じゃあまずは友達か」 

 

恵梨奈「な、何がおかしいのよ!」 

 

照人「秘密。そんなことより、友達になったんだし!これからはもっと話そうね♪」 

 

恵梨奈「し、仕方ないわね」 

 

照人「あ!ほら!プレゼント開けてみてよ!」 

 

恵梨奈「ネックレスと…え?なにこれ?」 

 

照人「どう!?それは俺が選んだんだ♪ひまわりのピン留め」 

 

恵梨奈「あはははは。こんなの今時、小学生でもつけないわよっ」 

 

照人「あっ!初めて笑ったね!やった!」 

 

恵梨奈「こ、これは。あんたのセンスが無さすぎるからでしょっ!」 

 

照人「それでも良いんだ♪これからもいっぱい楽しませるからね♪」 

 

恵梨奈「…ばか。あんたと出会ってからずっと楽しいわよ(ぼそ)」 

 

照人「ん?なんか言った?」 

 

恵梨奈「え、あ。し、仕方ないからこれつけてあげるって言ったのよ!」 

 

 

END 

――――――――――――――――――――――――― 

この台本は、BUMP OF CHICKEN『ラフ・メイカー』という曲を聞いて、思いついた話です。 

そのままストーリーを物語にしたわけではないので、これじゃないなどは受け付けません>< 

あくまで、参考にしたオリジナルストーリーです!(`・ω・´) 

楽しんでもらえるとうれしいです(*≧∀≦)