変態が魔王で幼女は強い‐第2話『草原はもゆる・・・』
【変態が魔王で幼女は強い‐第2話『草原はもゆる・・・』】
♂1人 ♀2人 不問1人 計4人
~25分
ポンタ ♂ 見た目25歳前後
元魔王。
変態、女好き、ロリコン(?)、ドM、バカ。
パッと見イケメンの残念魔王。
※台本セリフの読み方:良いぞ=よいぞ
ミィ ♀ 見た目10歳ぐらいの幼女
職業:修道士。
天然でドジっ子・・・?
リン ♀ 18歳
職業:魔法使い
男口調で一人称は『オレ』。
常に男装し、男としてふるまっている。
女性であることを知っている人の前では口調が戻る。
スラ助 不問
スライム。
ポンタの愛弟子。
語尾、ぽよん♪
――――――――――――――
ポンタ ♂ :
ミィ ♀ :
リン ♀ :
スラ助 不問 :
――――――――――――――
―――前回のあらすじ
ミィ「前回のあらすじだよー♪」
ポンタ「ミィとリンが狩りを終えて家に帰宅すると、そこには不審な男の姿が・・・」
ミィ「男は自分を、20年間眠らされていた元魔王だと言う」
ポンタ「そして、人間と魔物が助け合いながら暮らせる世界を作るため、ポンタと名付けられた元魔王は、魔王討伐パーティーに参加することになったのであった」
ミィ「変態が魔王で幼女は強い‐第2話『草原はもゆる・・・』」
リン「あれ!?前回の予告の時とタイトル変わってない!?」
ポンタ「そこは、大人の事情ってやつらしいぞ」
リン「大人の事情って何だよ!」
ミィ「すとーりーじょうのつごう、らしいよ!」(幼く)
リン「ふーん・・・。《フレイムストーム》」
ポンタ「ぬぉぉおおおお!?!?あっついっ!!!あっちっ!!!」
ミィ「リンちゃん!何やってるの!?ポンタいじめちゃ、めっ!」
リン「なんとなくストレス発散!」
ポンタ「そんな理不尽な理由で吾輩は燃やされたのか・・・」
ミィ「ポンタ大丈夫?すぐ治してあげるね」
リン「ミィ!ポンタは魔物だから!!!」
ミィ「《ヒール》」
ポンタ「ぬぉぉおおおおおお!?!?!?」
リン「はい、本編スタートです」
ポンタ「幼女の鬼畜攻め&無視して本編開始・・・良いぞ良いぞぉ!!!」
―――ここから本編
ミィ「みんなグラスもってー!それではー!ポンタの魔王討伐パーティー参加を祝してー!かんぱーい!」
ポンタ「かんぱーい!」
リン「か、かんぱーい・・・」
ミィ「リンちゃん。テンション低いよー!お祝いなんだよー?ほら!テンションあげてー!」
ポンタ「そうだぞ。一体何がそんなに不満なのだ?」
リン「何がって、ポンタが魔王だからだろ!?」
ポンタ「元、だがな?」
リン「どっちでもいいんだよ!!なんで、元魔王が魔王討伐パーティーに参加するんだよ!?」
ポンタ「どっちでもよくないから、こうしてここに居るのであろう・・・」
ミィ「リンちゃん!もうそれは決定したことでしょー!!!ポンタはもう仲間だよ!」
リン「・・・はぁ」
ポンタ「そんなに吾輩が嫌いか・・・?」
リン「別に嫌いではないけどさ・・・、むしろ悪い奴じゃないのは分かってるよ?けどさー・・・なんていうかさー・・・。魔物が魔物倒すってどうなのよ?」
ミィ「リンちゃんは考えすぎだよー!ポンタが大丈夫って言ってるんだからそれでいいんだよー?」
ポンタ「平和のためには多少の犠牲は・・・仕方ないのさ・・・」(かっこよく・カッコつけて)
リン「・・・。それに、戦力になるのかよ?」
ポンタ「・・・無視か。うむ・・・なかなかに・・・」
ミィ「じゃあ明日さっそく試してみようよ!たしか、草原にスライム大量発生してるって報告あったよね?そこで確かめてみればいいでしょ?」
リン「・・・わかったよ。けど!もし戦力にならないなら、参加は認めないぞ?」
ミィ「きっと大丈夫だよー♪」
ポンタ「吾輩の話のはずなのに、吾輩を置いて話が進んでいく・・・この感じ・・・。嫌いじゃないな・・・♪」
リン「あんたはいつまで悦に浸ってんだ!」(殴る)
ポンタ「ぐはっ!?・・・魔法ではなく、物理攻撃とは・・・。予想外の攻撃もなかなか良いものだな♪」
ミィ「ちゃんと聞いてた?明日実戦だよー?」
ポンタ「任せろ!吾輩の実力を目に焼き付けてくれるわ!!フハハハハハ」
リン「それはいいとして。ポンタ」
ポンタ「ん?なんだ?」
リン「どこで暮らすんだ?」
ポンタ「ん?そんなのこ(こに決まっているでは)」
リン「ここは女の2人暮らしだ。男のあんたが一緒に暮らせるわけないだろ!!」(被せて)
ポンタ「いやいや、吾輩は魔王だぞ。人間なんぞに何かをするわけが」
ミィ「ミィのこと好きじゃないの・・・?」
ポンタ「大好きだ!」
リン「出てけ!」
ポンタ「嵌められた!?」
ミィ「テント貸してあげるから、外で寝てね?」
ポンタ「ぐぬぬ・・・。仕方あるまい・・・。よいしょ・・・っと。」
ミィ「もう行くの?」
ポンタ「テントを組み立てねばならんからな」
ミィ「あー、そっか。ふぁぁ・・・、じゃあミィも寝よっかな・・・。おやすみーポンタ」
ポンタ「あぁ。おやすみ」
―――
ポンタ「さむい・・・な・・・。早いとこテント作らないと凍えてしまうぞ・・・」
リン「あのさ」(少し女らしく)
ポンタ「ん?あぁ、リンではないか。どうした?外は寒いぞ。テントは1人で作れるから、ミィと一緒にもう寝て大丈夫だぞ?」
リン「うん。寒いね・・・。お金とか持ってないんでしょ・・・?」
ポンタ「そりゃあ、身ぐるみはがされ眠らされて、20年ぶりに起きたばかりであるからな」
リン「これ」
ポンタ「ん?なにかお使いか?ふむ・・・。こんな時間に女性が出歩くのは危険か・・・、仕方ないな。何を買ってくれば良いのだ?」
リン「違うよ。これで宿に泊まりなよ。テントじゃ寒いでしょ・・・」
ポンタ「リン・・・?どうした・・・?なにか変なものでも食べたのか!?」
リン「ち、ちげーよ!さすがに・・・ちょっと・・・。いろいろ悪かったなって・・・。要らねーなら、もうしまうぞ!」
ポンタ「いや、すまない。ありがたく使わせてもらうとするよ。ありがとうな」
リン「じゃあ・・・、おやすみ・・・」
ポンタ「・・・ふむ・・・ツンデレというやつか?さむっ・・・とりあえず宿屋に向かうとしよう」
ミィ「ふふっ・・・。リンちゃんったら、ほんと優しいなぁ♪」
―――次の日
ポンタ「おはよう!良い朝だぞ!最高の冒険日和だ!!!」
ミィ「んん・・・?ぁ・・・ぽんたぁ・・・ほはよぉ・・・ふぁ~・・・」
リン「ポンタ・・・今何時かわかってる・・・?」
ポンタ「朝の5時だぞ!ほら!朝日が昇り始めているではないか!」
リン「お前は遠足の日の小学生か!!!」(枕を投げる)
ポンタ「ぐはっ!!!」
ミィ「枕投げするの!?ミィもー!」
ポンタ「いってぇ!!!!」
リン「ちょっとミィ・・・何投げたの・・・?」
ミィ「そこにあった石でできた枕だよ」
リン「なんでそんなものがあるんだよ!!!」
ポンタ「・・・ぐ。枕と見せかけて石とは・・・。今日も朝から楽しいな!!!」
リン「あぁ・・・。オレも石にしとけばよかったか・・・?」
ポンタ「そうだ。リンよ、昨夜はありがとう。おかげでよく眠れたぞ」
ミィ「なにかあったのー?」
リン「な、なにが?よくわかんないけど、よく寝れたならよかったな!!!」
ミィ「リンちゃん??なにがあったのー???」
リン「あーもう!朝食の準備する!!!」
ポンタ「吾輩の分も作ってくれるのか?」
リン「お腹が減って力が出ませんでした。とか後から言い訳されたら面倒だから!仕方なくだよ!!!」
ミィ「ごめんねー?うちの子素直じゃなくて」(小声)
ポンタ「いやいや、それもまた魅力の1つであろう?」(小声)
ミィ「可愛いねー♪」(小声)
リン「なにこそこそ話してるんだよ!!!運ぶとか手伝えよ!!!」
―――草原にて
ミィ「草原だー♪わーい♪」
ポンタ「広いぞー♪フハハハハハハー!!!」
リン「・・・遊びに来たんじゃねーんだぞ?」
ミィ「そんなの分かってるよー!でも、草原来たの久しぶりだねー。風が気持ちいいよぉー」
リン「あー・・・そういえばそうだな・・・。最近は西の洞窟とか、ちょっと遠い雪山とか行ってたからな・・・」
ポンタ「そうなのか?ここが一番近いのだろう?」
リン「近いけど、その分この辺のモンスターはレベルも低いからな」
ポンタ「なるほどなぁ・・・」
ミィ「のんびりしてるよねー・・・。見晴らしも良いしー・・・」
リン「そーだなぁ・・・。向こうにモンスターがいっぱい居るのも見えるもんなぁ・・・」
ポンタ「ん・・・?」
リン「そーだよ!!!モンスター!!!」
ミィ「ふぇ!?」
リン「ミィにつられてまったりしちまったけど!!!今日は狩りに来たんだろ!!!」
ミィ「あー!そーだった♪てへっ♪」
ポンタ「ん?なんかあっちからものすごい勢いで・・・」
リン「んー?きゃぁぁああああああ!!!」
スラ助「お師匠様ではありませんかぁぁぁぁあああああああ!!!!!」
リン「むんーーーーーーんんーーーーーーー」(スライムに乗られている・溺れている)
ポンタ「・・・?誰だ・・・?」
スラ助「おいらはスラ助だぽよん♪お師匠様ですよね?覚えてないですか?ぽよんぽよん♪」
ポンタ「スラ助・・・。っ!お前!あのスラ助なのか!?」
ミィ「ポンタポンタ!!!リンちゃんが!!!」
リン「んんんんーーーー!!!!むんんーーー!!!」
ポンタ「あぁ!!!そうであった!!!スラ助!右に5メートル移動!」
スラ助「了解ぽよん♪」
リン「ぷはっ!!!・・・ぜぇぜぇ」
ミィ「リンちゃん大丈夫・・・?」
リン「死ぬかと思った・・・。うわぁ・・・べとべとするぅ・・・」
ミィ「臭くは・・・くんくん。ないねー。よかったね♪」
リン「良くないわよ!!!燃え尽きろ!!!《フレイムバーン》」
スラ助「今までどこに行ってらしたのですぽよん!お師匠様!!!」
ポンタ「いやぁ・・・それにはいろいろと―――危ないっ!!ぐはぁぁあああ!!!」
リン「ちょっと!!!ポンタ!!!何やってんだよ!!!」
スラ助「お師匠様!?大丈夫ですぽよん!?」
ポンタ「リン・・・すまぬが・・・攻撃するのはちょっと待ってくれぬか?」
ミィ「ポンタ・・・そのスライム知り合いなの?」
ポンタ「あぁ!!!吾輩もびっくりしたのだが!!!こいつは!!」
スラ助「お師匠様!!!こいつら攻撃してきました!!!ここはおいらに任せてください!!!」
ポンタ「スラ助!!!お座り!!!」
スラ助「ぽよんっ!」(お座りをする・・・スライムのお座りって何だろう・・・?)
ポンタ「みんな落ち着いてくれ、説明するから・・・」
ポンタ「というわけなんだ・・・」
リン「つまり、このスライムはポンタが昔いろいろ教えたりしてあげていた、ペットみたいなもので」
スラ助「ペットじゃないぽよん!!!おいらはお師匠様の弟子ぽよん!!!そして、お前たちは今のお師匠様のお仲間と言う事ぽよんね?」
ポンタ「まぁ、そういうことだ」
リン「ねぇ、ポンタ。このスライムと喋れてるのって・・・」
ポンタ「あぁ。昨日話した、言語の統一化だ」
ミィ「こんな風になるんだねー。どんな魔物ともお話できるのー?」
ポンタ「あぁ。暴走してたり、狂ってなければな」
スラ助「ところで、そのポンタとはなんだぽよん?」
ミィ「ポンタの名前だよー♪」
ポンタ「あぁ、吾輩の名前だ」
スラ助「お名前は魔王様じゃないぽよんか!?」
ポンタ「やはり私の名前は魔王だったのか・・・?しかし、今はもう魔王じゃないだろ?」
スラ助「あっ・・・そうだったぽよん・・・。でも!おいらの中ではずっとお師匠様が魔王様だぽよん!!」
ポンタ「ぬははは。それはありがとうな。けど、お前もポンタと呼んで構わないぞ?」
スラ助「お師匠様はお師匠様だぽよん!」
ミィ「むー・・・せっかくミィが付けたのにー!」
ポンタ「そういえば、なんでお前はこんなところにいるのだ?」
スラ助「それはですね。おいらは今、部下たちと共にこの土地を任されているんだぽよん♪」
リン「部下たち・・・?」
スラ助「そうだぽよん♪なんとおいらは!!!お師匠様がいらっしゃらなかったこの20年の間に!!!リーダーになったんだぽよん♪」
ミィ「すごーい!!!スーちゃん偉いんだねー!」
スラ助「スーちゃん・・・?」
ポンタ「ミィ?それはスラ助のあだ名か?」
ミィ「そーだよー。スーちゃん♪可愛いでしょー?」
ポンタ「うん。可愛いな」
スラ助「お師匠様がそうおっしゃるなら・・・。スーちゃんと呼んで構わないぽよん♪」
リン「あんったがっ!!!スライム大量発生の原因か!!!」
スラ助「ぽよっ!?!?!?」
ポンタ「リン!?どうしたのだ!?いきなり!!!」
リン「依頼よ!い・ら・い!!」
ミィ「あぁ!スーちゃんがスライムいっぱい呼んだの?」
スラ助「そうぽよん♪あっちに見えるのがおいらの部下たちぽよん♪今はこの辺りの環境調査中ぽよんねー」
ポンタ「あぁ・・・。ふむ・・・。なぁ、スラ助」
スラ助「どうされたのです?お師匠様」
ポンタ「んー・・・。吾輩たちはな、村の人の依頼で、この草原に大量発生しているスライムを討伐するためにここに来たわけなんだ」
スラ助「・・・え?じゃあ・・・、お師匠様は敵なのですか!?」
ポンタ「んー・・・まぁ・・・。そうなるかな」
リン「・・・けど。知り合いなんだろ?どうするよ?」
ポンタ「スラ助、悪いんだがこの地は諦めてくれ。どこか他の場所で人間に迷惑を(かけないようにだな・・・)」
スラ助「申し訳ありませんが!・・・たとえお師匠様の命令でも・・・今のおいらには・・・、聞くことができないのです・・・ぽよん・・・」
ミィ「ポンタの弟子なんでしょー?なんでダメなの?」
スラ助「・・・これは、現魔王様からの命令なのです・・・ぽよん・・・」
リン「けどあんたはさ、このポンタに恩があるわけだろ?それに、こいつも元は魔王なわけだし、何とかなんねーの・・・?」
スラ助「現魔王様は・・・人間を支配し、世界を魔物の国にしようとしておられます・・・。人間との共存を望んでおられたお師匠様とは、根本的に考え方が違うのですぽよん・・・」
ミィ「ねーねー。今の魔王様ってどんな人なのー?」
スラ助「あれ?聞いてないぽよん?現魔王様は、お師匠様の弟さんなんだぽよん」
リン「え!?ポンタ!弟に嵌められたの!?」
ポンタ「うっ・・・だからあえて言わなかったのだ・・・」
ミィ「あー!だから、兄のポンタが消えれば、自動的に自分が魔王になれたってことかー!」
スラ助「現魔王様が魔王になってから・・・。魔王国はとても殺伐としています・・・。命令は絶対。反旗を翻せば、殺されます・・・。一時は、お師匠様と共に人間との共存を目指していた魔物たちが、反乱を起こしていたりもしたのですが・・・」
リン「殺されたの・・・?」
スラ助「はい・・・。ですから、もう現魔王様に逆らおうとするものはいないのです・・・。おいらだって・・・死にたくないです・・・」
ミィ「けど、ここで悪さするなら。ミィ達が倒さなきゃいけないから、死んじゃうよー?」
スラ助「っ!?此処で殺されるか・・・、現魔王様に殺されるか・・・おいらに選べって言うのですぽよんっ!?」
ポンタ「ミィ・・・。可愛い声で、すごく怖い事を言っておるぞ・・・?」
ミィ「あれー?わかんなーい」
リン「けど、それだけポンタの弟は強いってことなのか・・・」
ポンタ「あぁ・・・。恥ずかしい話だが、弟には単純な力の勝負では勝ったことないのだ・・・。無論!あくまで、単純な力の勝負!であるがな!!」
リン「はいはい。強がらなくていいから」
ポンタ「違うぞ!?本当だぞ!?頭とか!吾輩の方が良かったのだからな!!!」
ミィ「ねーねー。スライムさんたち、こっちに向かってきてるよ?」
スラ助「ん?あぁ、報告に来ているんだぽよんね。ちょっと行ってくるぽよん♪
ふむ・・・なるほどぽよん・・・。そうぽよんか・・・。
それはそうと!みんな!聞いて驚くなよ!?
なんと!あのお師匠様が!帰ってこられたのだ!!!」
リン「ちょ!?なんか大量のスライムに囲まれちゃったけど!?」
ミィ「うわぁ・・・。これってミィ達、絶体絶命!みたいだねー」
ポンタ「スラ助!吾輩は魔王国にはまだ帰れぬのだぞ・・・」
スラ助「え?そうなのですぽよん?」
ポンタ「吾輩が生きていることを弟に知られると、いろいろとまずいからな・・・」
スラ助「えっ!?そうだったぽよんっ!?もう部下が報告に向かっちゃいましたけど・・・」
ポンタ「なんだとーーーーーっ!!!」
リン「どーすんだよ!?あんたの生存が知られたら、魔王討伐が逆に、元魔王の討伐にされかねないだろ・・・」
ポンタ「ぐ・・・」
スラ助「お師匠様・・・ごめんなさいぽよん!間に合うかわからないですけど!止めてきますぽよん!」
ミィ「うわぁ・・・スライムの大移動って・・・なんか気持ち悪いね・・・」
ポンタ「草原のスライムの討伐・・・、吾輩の生存・・・、スラ助は吾輩の愛弟子・・・、現魔王・・・弟・・・」
ミィ「ポンタ・・・?」
ポンタ「スラ助!吾輩のことを20年も忘れず慕ってくれてありがとう!お主のことは、吾輩も忘れぬぞ!!!
我望む、破滅を。我望む、終焉を。我が力を糧に我が手に集え。紅き焔よ、一切衆生(いっさいしゅじょう)、森羅万象、全てを焼き尽くし、灼熱の地獄と化せ!《インフェルノ》!!!」
リン「ちょ!?きゃぁぁぁぁああああああ!!!」
・・・・・・
ミィ「ここ・・・、草原だったよね・・・?」
リン「灼熱地獄・・・?」
ポンタ「いやぁ・・・!思わず・・・な!!!フハハハハ」
リン「フハハハハ!じゃないだろ!!!どーすんだよ!?」
ミィ「インフェルノって・・・。たしか、火属性の極大魔法だよねぇ・・・?」
リン「広範囲高威力・・・どころか・・・草原一帯を焼野原にしちゃうなんて・・・」
ポンタ「いや!でも!こうしないと!吾輩のことが弟にばれて・・・」
リン「やりすぎだよ!!!」
ミィ「こんなことしてどーするの!?ミィたちの責任にされちゃうよ!?」
ポンタ「・・・す、すまない」
ミィ「ここを元の草原に戻せるまで、ポンタはご飯抜きだからね!!!」
ポンタ「えぇぇぇえええええ!?!?!?」
リン「はぁ・・・。とりあえず、スライムは全部倒したし・・・帰るか・・・ミィ・・・」
ミィ「草原も一緒に燃え尽きちゃったけどねー・・・」
ポンタ「ノーーーぉぉぉおおおおお!!!」
―――帰宅
リン「はぁ・・・。なんか、別に戦ったわけじゃねーのに・・・すげー疲れたぁ・・・」
ミィ「ミィーもー・・・」
ポンタ「・・・吾輩は本当にご飯抜きなのか?」
リン「自分がしたこと分かってんの・・・?」
ミィ「ご飯抜きじゃ済まないかもだよー?」
ポンタ「そ、草原を元に戻せばご飯はくれるであるか!?そういうことだな!?」
リン「まぁ・・・。そーだな。できんのかよ?」
ポンタ「でででできるしぃー↑吾輩が本気出せば余裕だしぃー↑↑」
ミィ「でもでもー。ポンタがホントに魔王様で、実力も本物!ってのはわかったねー♪」
リン「あー・・・まぁ・・・それはそうだな・・・。けど、魔物に元魔王だって簡単にバレちゃダメだろ。毎回あーやって倒していくのかよ?」
ポンタ「うむ・・・吾輩のことを弟に知られるのはまずいな・・・」
リン「やっぱパーティー参加は無しだな」
ポンタ「待ってくれ!!!何かいい案を考えるから!!・・・んー・・・んんーーー・・・どうしよう?(泣き)」
リン「あー!もう泣くなよ!!!これでほんとに魔王とかできてたのかよ・・・?」
ポンタ「だって・・・うわぁぁああん。見捨てないでぇぇえええ」
リン「あーもうっ!うるさい!引っ付くな!!」
ミィ「んー・・・ポンタって、変身!とかってできないのー?人間に化けたりとか!」
ポンタ「吾輩は魔王だぞ。そのぐらい余裕で出来るに決まっているであろう?」
リン「え?出来んのかよ・・・?」
ポンタ「当たり前であろ―――あぁぁああ!!!そうかぁあああ!!!人間に化ければ良いではないかぁぁぁ!!!」
ミィ「わーい!解決だねー!」
ポンタ「やってみるぞ!《フェイクフィガー》おまけに、もういっちょ!《フェイクフィガー》」
リン「ちょっ!?えっ!?!??」
ミィ「うわぁぁぁああ!!!!すごーーーーい!!!」
リン「えぇぇぇえええええ!?!?!?」
ポンタ「えぇぇぇえええええ!?!?!?」
リン「これって・・・」
ミィ「これってもしかして・・・」
ポンタ「入れ替わってる!?」
―――次回予告
スラ助「次回予告ぽよんっ♪」
ポンタ「スラ助ー!ひっさしぶりだなー!たくましくなりやがって!」
スラ助「お師匠様こそ!20年も眠っていたなんて!!!大丈夫ですぽよん?」
ポンタ「おう!極大魔法を使えるぐらいには元気だぞ!」
リン「それで愛弟子殺したわけだけどな!?」
スラ助「お師匠様・・・ひどいぽよん・・・」
ポンタ「そ、それは・・・仕方なかったのだ・・・すまぬ・・・」
ミィ「あー!次回予告はミィの担当なのにー!!!」
スラ助「そうだったぽよんか?じゃあ、後は頼んだぽよん♪」
ミィ「むー・・・しょーがないなぁ・・・
魔王討伐を目指す三人。彼らが歩む先には何が待っているのか。
ポンタは、最愛の弟子の死を胸に、決意を新たにする!
次回!!『どうも。僕、ポンタです』」(カッコよく・ロリキャラじゃなくておk)
スラ助「新たな出会いは、新たな試練の始まりを告げる」(カッコよく)
リン「今度こそ、そのタイトルでいいんだな!?」
ポンタ「あれ?吾輩のセリフは・・・?」
ミィ「あ、そうそう。数日後、ポンタの魔法でなんとか、草原は元の緑を取り戻しました!」