勇者のいない勇者パーティー?
【勇者のいない勇者パーティー?】
♂1人 ♀1人 不問1人 計3人
~30分
魔導師 ♂ 23歳
最年少で王宮魔導師になり、超エリートコースを歩んできたインテリメガネ。
最近では王の護衛魔導師として王のお傍に仕えさせてもらえるまでになっていたが・・・。
武闘家 ♀ 17歳
武術バカで元気な娘。家が武道場。10歳で免許皆伝し、その後は他武術の習得に励む。
三度の飯より、武術の訓練が好き!という残念な子。
勇者 不問 少年?
はずれの荒野にぽつんと立っている小屋に住んでいる少年。
『伝説の勇者の伝説の剣』が導いた、魔王を倒す素質のある勇者。
――――――――――
武闘家 ♀ :
魔導師 ♂ :
勇者 不問 :
――――――――――
武闘家「ねぇ・・・。もう魔物すら出てこないんですけどー?」
魔導師「いつの間にかはずれの荒野まで来てしまっていたようですね・・・。本当にこの道で合っているのですか?」
武闘家「もっちろん!あたしが間違えるわけないっしょー!導き・・・は・・・、ほら、このまま真っ直ぐ!」
魔導師「はぁ・・・。なぜ私がこのような事に・・・。どこで選択を間違えたのでしょうか・・・」
武闘家「うるさいなぁ、もう聞きあきたって。いい加減諦めたら?」
魔導師「諦めろ・・・だと?この私に?最年少で王宮魔導師になり、王の側近・護衛魔導師にまでなった、この私に!?」
武闘家「今はただの魔導師で冒険者じゃん」
魔導師「王よ!なぜこのような知性のかけらもないようなメスと、冒険などさせるのですかっ!?」
武闘家「おい!誰が知性のかけらもないメスだっ!あたしは勉強もできる武術バカだ!」
魔導師「結局バカなんですね」
武闘家「それは認める。あたしはバカだ」
魔導師「はぁ・・・。ん?・・・あそこに見えるのは、家・・・ですかね?」
武闘家「ちょっと見てくるー!」
魔導師「あ、ちょっ・・・脚早っ・・・。・・・戻って来た」
武闘家「見てきた!なんかボロッちー小屋だった!」
魔導師「小屋、ですか・・・。じゃあ、邪魔ですし壊しますか。大地の精霊よ、光の精霊よ、偉大なる大魔導師―――」
武闘家「ちょーっとちょっと!何やらかそうとしてんのっ!?」
魔導師「なんですか?魔術詠唱中に邪魔をするなんてどういうつもりです?暴発でもして死にたいんですか?まぁ、私に限ってそのようなミスは犯しませんが」
武闘家「・・・。むやみに魔法使わないでよ!中に人がいるかもしれないじゃんっ」
魔導師「はぁ・・・、これだからバカは面倒臭い・・・。こんな動物はおろか、植物の一本も生えていない、魔物すら住み着かないような土地に。いったいどんな奴が住んでるって言うんですか?」
武闘家「それは・・・。うぐぅ・・・。で、でもー・・・」
魔導師「仮に!仮にですよ。あの小屋の中に誰か居たとして。・・・怪しすぎるでしょう?」
武闘家「で、でもでも!その理屈だと、あれは魔王の罠だったりしちゃったりするんでしょ!?」
魔導師「まぁ・・・、そうなりますね」
武闘家「触らぬ神に祟りなし!って言うじゃん!あたしらの目的はまずは勇者を探すこと、でしょ?なら、無視して先に進もうよ!少しずれて歩けばいいじゃん!ね?」
魔導師「・・・へぇ。つまり、怖いんですね?」
武闘家「ちがっ・・・わないんだけど・・・。なんか、小屋に近づいたときに、関わっちゃいけない!って感じがしたから・・・」
魔導師「・・・わかった。分かりましたよ。では避けて通りましょうか。女の感は当たると言いますしね」
武闘家「ん?どうしたのさ・・・。いじってこないわけ?」
魔導師「・・・私も同じような感覚はしていた、と言う事ですよ」
武闘家「ならなんで破壊なんてしようとしたの!?」
魔導師「なんか癪だったので」
武闘家「ほんとにこんなのが、王様の護衛魔導師だったの・・・?」
魔導師「ほら、何をしているのですか?行かないのなら別に私一人でも進みますが、『伝説の勇者の伝説の剣』だけ渡してもらってもいいですか?」
武闘家「行くよっ!あんたなんかには絶対『伝説の勇者の伝説の剣』は渡さないから!・・・こんなところで一人にはなりたくないし」
魔導師「まったく・・・、こんなことで私の人生計画を狂わされてたまりますか」(独り言)
武闘家「あれ・・・?」
魔導師「しかし、勇者を見つけて魔王を倒して、帰りさえすれば」(独り言)
武闘家「導き・・・あれ・・・うそ・・・」
魔導師「王の次に偉い役職を与えていただける」(独り言)
武闘家「ねぇ・・・。ちょっと」
魔導師「ならば、こんなことに時間かけてなどいられるわけがない!」(独り言)
武闘家「ねぇってば!」
魔導師「・・・なんだバカ女」
武闘家「これ・・・」
魔導師「ん?『伝説の勇者の伝説の剣』がどうかしましたか?絶対に渡さないのでは?」
武闘家「剣じゃなくて、その中の!」
魔導師「導き・・・、え・・・」
武闘家「あの家を指してる・・・よね?」
魔導師「か、借りますよっ」
武闘家「あ、ちょっと」
魔導師「うそ・・・でしょう・・・。そんな・・・まさか・・・」(歩きまわりながら)
武闘家「ど、どど・・・どうする・・・?」
魔導師「やはり、破壊するしかないですね」
武闘家「なんでそうなるのさ!中に勇者がいるなら殺してどうすんのっ!?」
魔導師「たかが上級魔法程度で死ぬ勇者など、私の仲間には必要ないですよ」
武闘家「待って!?基準おかしいからね!あたし死ぬよっ!?」
魔導師「・・・いつからあなたは私の仲間になっていたのでしょうか?」
武闘家「この旅が始まる時からだよねっ!?」
魔導師「うるさいですよ。少し下がっていてください。我、汝と契約を結ぶものなり、雷を司る神よ、彼の者に天の裁きを与えよ。ライトニング・ヴォルテックス」
武闘家「あぇっ・・・ちょ・・・、ほんとに打っちゃった・・・」
勇者「やめろぉぉぉおおおおおおおお!!!」
魔導師「なっ・・・」
武闘家「うそっ・・・」
勇者「さっきからなんなんだよお前ら!一体全体なんの恨みがあってボクの家を壊そうとするんだよっ!」
魔導師「私の上級魔法を・・・」
武闘家「一瞬でかき消した・・・」
勇者「ねぇ!聞いてるのっ!?事と次第によっちゃあ、お前らただじゃおかないからなっ!」
魔導師「こんなガキに・・・私の魔法が・・・?」
勇者「まともに話をする気はなさそうだね。もういい、じゃあこっちも本気でやってやるんだからな!!」
武闘家「待って待って!あたしら怪しいものじゃないの!」
勇者「怪しいものです。ってやってくる人なんていないと思うけどね」
武闘家「あ、そっか・・・」
魔導師「バカ女。簡単に言い負かされないでください」
勇者「・・・ほんとにお前たち、なんなのさ」
武闘家「あのね!あたしら勇者を探して旅をしてここまで来たの!これっ、持って!・・・ほら!すごい!輝いてる!やっぱり君が勇者なんだね!」
勇者「え・・・?ちょっと、なにこれ・・・。ダサッ・・・」
武闘家「わかるー!すっごい趣味悪いの!」
魔導師「こらっ!それは伝説の勇者様が使い、魔王を倒したと言われる『伝説の勇者の伝説の剣』ですよ!」
武闘家「その伝説の勇者って人の趣味疑うよねー」
勇者「そもそもこの剣の名前『伝説の勇者の伝説の剣』って言うの?・・・もう異常だよね」
武闘家「え、何が?それは、伝説の勇者が使ってた伝説の剣だし、わかりやすくていいんじゃないの?」
勇者「その伝説の勇者は、まだ魔王も倒してないのに自分の事を『伝説』とか言っちゃってたってことでしょ?ヤバい人だよね」
武闘家「あっ、そっか」
魔導師「んっごほん(咳払い)。まぁ、それはあれです。実際魔王を倒してるわけだし、自らを奮い立たせるための目標、みたいなものだったのでしょう」
勇者「ふーん・・・。だとしてもイタいよね。ボクこれいらないよ」
武闘家「えぇ・・・そんなこと言われても困るよー・・・」
勇者「そもそもなんでボクが勇者なんてしなくちゃいけないんですか?嫌ですよ」
魔導師「キミはこの『伝説の勇者の伝説の剣』に選ばれた、魔王を倒す素質を持つ勇者なのですよ。それに、魔王を倒せばこんな辺境に住む必要もなくなるんですよ」
武闘家「勇者くんの力はさっき見せてもらったしね。あれだけの力があれば、魔王も簡単に倒せるよっ!」
勇者「なんでボクが魔王倒さなきゃいけないんですか?」
魔導師「だからさっきから言っているでしょう。君がこの『伝説の勇者の伝説の剣』に選ばれたからですよ」
勇者「はぁ・・・。そんな玩具で遊んで楽しいですか?」
魔導師「・・・玩具?いや、これは、かつての勇者様が」
勇者「そもそもそんな人いないし」
魔導師「え・・・?」
勇者「そんな野菜も切れなさそうな剣で、魔王がホントに倒せるとか信じてるの?バカなの?」
武闘家「勇者くんっ!これはあたしらの国の宝なんだよ!?いくら選ばれた勇者だとしても、言って良い事と悪い事があるよ!?」
勇者「ぶっちゃけさー、もう飽きたんだよねー・・・。だってもう300年だよ?」
魔導師「飽きた・・・?300年・・・?」
勇者「そもそもさ、魔王倒しに行くとか簡単に言ってるけどさ。魔王がどこにいるかわかってるの?」
武闘家「それはもちろん♪魔王城でしょ?」
勇者「はぁ・・・。なーんにも分かってないなぁ・・・。魔王城は、今は誰もいないよ。なんなら今から連れてってあげようか?」
武闘家「え?・・・え?え?」
魔導師「いないって、どういうことでしょうか?そして、連れて行く・・・とは・・・」
勇者「お前らさぁ、ほんとにこんな所に、こんなガキが住んでると思ってるの?」
武闘家「それは・・・。すごいなぁって。あたしも修行のためにしてみようかなぁとか考えた!」
魔導師「黙ってろこの武術バカが。・・・キミは一体何者ですか?何を知っているんですか?」
勇者「お前らが知らないことも全部知ってるよ」
武闘家「じゃあじゃあ!水平線ってどれぐらいの距離なの?」
魔導師「勇者も魔王も、武術すら関係なくなってますよっ」
勇者「ざっとした計算になるけど4.65kmだね」
魔導師「答えるの!?」
武闘家「そーなんだー・・・。それぐらいなら5分あれば走っていけるかな」
魔導師「まず水の上ですよ・・・」
武闘家「え?走れるでしょ?」
勇者「そうだね。それぐらいは簡単だけど。でも、見える水面と空の境界ってだけで、どこまで行ってもたどり着くことはないけどね?」
武闘家「えー・・・ざんねん」
勇者「他には何かあるかい?」
武闘家「えーっと、じゃーねー・・・」
魔導師「私の質問に答えてもらいますよ。貴様は一体何者だ?そして、知っていることを話してもらおうか」
勇者「はぁ・・・。せっかちだなぁ・・・」
武闘家「ねー、あたしもっと聞きたいことあったのにー」
魔導師「早くして下さい。私の魔法を食らいたくなければ」
勇者「その魔法はさっき、かき消されたけどね。まぁいいよ。教えてあげる」
勇者「ボクの正体は、魔物のNo.2。魔王とは従兄弟の関係だよ」
魔導師「魔物・・・だと・・・」
武闘家「勇者くん魔物なのっ!?」
勇者「はぁ・・・。こんなのが魔王を倒す勇者のパーティーかぁ・・・。なんでこんな下等生物、生かしておくんだろう」
魔導師「っ!」
勇者「あー・・・。無駄だからそんなに構えなくていいよ。ボクに敵う訳ないんだし」
魔導師「それはやってみないと分からないだろうっ!」
勇者「わかるよ。だって今のボク、魔王より強いよ?」
武闘家「No.2なんじゃないの?」
勇者「それはもう何百年も前の話だからね。お前らみたいな下等生物と慣れ合ってる魔王なんて、今のボクなら敵じゃないよ」
魔導師「・・・慣れ合っている?」
勇者「そうだよ。魔王は、君たち人間国の王様だよ」
・・・・・・
武闘家「えぇぇぇぇええええええ!」
勇者「ちなみに、今王宮に居る人たちのほとんどは、魔物のはずだよ」
魔導師「私の、同僚は・・・魔物・・・?」
勇者「ん?へー、あんた王宮勤めなんだ」
魔導師「ふんっ、私は王の側近・護衛魔導師だ」
武闘家「今はただの魔導師だけどねー」
勇者「ぷっ、あはははは、あはははは。そんなに近くにずっといたのに、魔王だって気付かないとか。どんだけ無能なのさ。あははは」
魔導師「ぐっ・・・」
勇者「と、いう訳で。お前らは魔王に遊ばれてるだけだよ。なんだっけな・・・、見せしめ。って言ってたっけかな」
武闘家「見せしめ?」
勇者「魔王を倒すべく旅に出た冒険者パーティーが、見るも無残な姿で帰ってくる。それを国民に見せつければ、魔王を倒そうとバカをするやつが減る、とかなんとか」
魔導師「私たちは・・・殺されるために・・・」
勇者「もう何人目だろうね、何十人目とかかなー」
武闘家「そんなに・・・」
勇者「それで、どーする?もうこの茶番にも飽きたし。真実を知って、それでも魔王を倒すって言うなら協力するけど?」
武闘家「・・・勇者くんって魔王より強いんだよね?」
勇者「うん。負ける気はないよ」
武闘家「魔王を倒せば、あたしたち死ななくて済むんだよね?」
勇者「見せしめにしようとする人はいなくなるからね」
武闘家「じゃあ倒しに行こう!死にたくないもんっ!」
勇者「あはは。キミは気持ちがいいね。じゃあ倒しに行こうか」
武闘家「えーっと、これって・・・王宮まで歩くの?」
勇者「んー・・・近くの村までは飛べるかなー。王宮は魔王が結界張ってて、直接はめんどくさそうだからねー」
武闘家「やったぁ!それならすぐ行けるじゃん♪」
勇者「もう、このまま行っても大丈夫?」
武闘家「あたしはいつでも大丈夫だぜ!あのクソ王があたしを騙してたとか、むかついてきたしな!」
魔導師「ちょっとまて・・・」
武闘家「なんだよー。魔導師だって死にたくはないだろー?」
勇者「まぁ、やるやらないは個人の自由だよ。けど、やらないなら此処で殺さなきゃいけなくなるけどね?」
魔導師「魔王を倒したとしても・・・、結局殺されるのでしょう・・・?」
勇者「んー?なんのことかなぁー?」
魔導師「とぼけないでください・・・。お前は魔物のNo.2。つまり、魔王を倒せばお前が魔王になるわけです」
勇者「そんな単純で簡単な事でもないけどねー。でも、そうなる・・・そうするつもりだよ」
魔導師「そして、我らの王は魔王を倒した勇者、およびそのパーティーに、王の次に偉い役職を与えるとおっしゃった。つまり・・・魔王を倒せば王も死に、王の次の地位を得る勇者が次の王になる。そうですね?」
勇者「へー。魔王、そんなこと言ってたんだー。それは初めて知ったけど、たぶんそうなんじゃないかな?」
武闘家「待って待って。ちょっと整理させてね・・・」
魔導師「やはりバカではないか・・・」
武闘家「ちょっと整理したいだけですっ!えーっと、つまり・・・。魔王を倒しても、新しい魔王が生まれて、そしてその魔王が人間の王にもなってしまう・・・。あれ?じゃあ何も状況変わらないってことっ!?」
勇者「変わらなくはないよ?お前らは見せしめとして殺されることは、なくなるでしょ?」
武闘家「あ、そっか。じゃあ・・・良いのかな?」
魔導師「良いわけあるかっ!この勇者もどきが魔王になったら、見せしめどころか、人間を全員殺すぞ・・・」
武闘家「え・・・。勇者くん・・・。嘘だよね・・・?」
勇者「あーあ。まったく・・・。これだから勘のいいガキは嫌いだよ」
魔導師「っ!?なんだ・・・その姿・・・」
勇者「これが僕の魔物としての姿だ」
武闘家「・・・あ・・・え・・・うぁ・・・」
勇者「さぁ。選びなよ。ここで死ぬか。僕を王にして死ぬか!」
・・・・・・
武闘家「やだ!死にたくない!」
勇者「・・・バカなの?」
武闘家「あ、戻った。うん。そっちの方が可愛いよ!」
勇者「キミが頭のおかしいこと言うからだろっ」
武闘家「バカだけど、頭はおかしくないよ!」
勇者「もういいよ。ここで殺してあげる」
魔導師「待ってください!こいつがバカなのは病気なんです」
武闘家「決めた!魔王倒しに行こう。それで、その後あたしは殺さないで!」
魔導師「・・・は?」
勇者「・・・あははは。あははは。最高だよ、最高に醜いねー。いいよ、気に入った。キミは殺さないであげるよ」
武闘家「やったー♪」
勇者「じゃあ、こっちのインテリメガネは殺しちゃっていいよね?」
武闘家「このメガネは良いよ!あ、かわりにあたしの家族と道場のみんなも殺さないでほしいな」
魔導師「なにさらっと私を売ってるんですか!良くないですからね!?」
武闘家「えー・・・、我儘だなぁ。じゃあやっぱりこのメガネも殺さないってことで」
勇者「何勝手に決めてるのっ!?」
武闘家「あ、でもやっぱり人間が私たちだけってのは寂しいよね。結婚とかしたいし!」
勇者「はぁ・・・?そんなのこのメガネでいいじゃん」
武闘家「絶対嫌だよ!」
魔導師「私だって、こんな知性のかけらもないメスは御免ですよ」
勇者「めんどくさいなぁ・・・。じゃあ結婚相手見つけてきてよ」
武闘家「そんな簡単に見つかるわけないじゃん!私、彼氏いない歴=年齢だよ!?」
魔導師「でしょうね・・・」
武闘家「何か言った!?」
魔導師「いえ、なにも・・・」
勇者「そんなの適当につれてくればいいじゃん・・・。顔で選ぶとかさ」
武闘家「だめ!勇者くん、ぜんっぜん分かってない!」
勇者「えぇ・・・」
武闘家「仲良くなって、恋に落ちて、少しずつ距離が近くなって、愛し合って!それから結婚なのっ!顔で選ぶとか女心全然分かってない!」
魔導師「どの口が女心とか言ってるのでしょうかね・・・」
武闘家「と言う事で!結婚相手はしっかりじっくり選ぶので!勝手に殺さないでね」
勇者「なんでそんなにめんどくさいことをボクがしなきゃ・・・」
武闘家「あ、あと、一応このメガネも一人じゃかわいそうでしょ?だから難しいとは思うけど結婚相手探させてあげないとだから、決まるまでは誰も殺さないでね!」
勇者「そもそも前の話から了承してないからね!?なんで進んでるの!?」
武闘家「じゃあまずはさくっと、魔王兼王様を倒しに行っちゃおう!」
勇者「なんか思ってた展開と違うー!」