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ZIPANG-6 TOKIO 2020 デザイン・色彩実践講座 6−2 世界1の「未来コンビニ」は日本の未来を救えるか・・・寄稿文 林 英光

2022.11.08 03:35


わが国にはどの地域にも世界1になれる宝が、よく見ると沢山潜んでいる。それらをデザイン・色彩で目覚めさせよう。


今話題の未来コンビニは高知香美市から人家も稀な、四国山地の見上げる絶壁と谷底を気にしながら二時間半の旅。そして突如妙に違和感のある木頭北川限界集落に、地域の産物「柚子の黄色」がテーマカラーの未来コンビニが現れた。


日本の「限界集落」現象は、国中の都市部にも始まっている。そこに一石投じたのがこの「未来コンビニ」であろうと考える。


未来への緩やかで温かい試みが伝わるサインデザイン


延々と迫り来る山並みと谷川は不安がよぎる緑の秘境であった




そして突如現れたコンビニだが周りの集落との違和感はむしろ心地よい.

大よそ世界一・日本一と言われる大袈裟なものは、訪ねてみると最初は「なーんだ」と思うくらいのものである。「世界一のスターバックス」もこの「未来コンビニ」も同様であった。


しかし全体を見渡すとコンセプトが分かり、「うーん そうだなー」と頷けると同時に、幾分の違和感と異論はあるが、わが国の未来へのビジョンらしき片鱗が見えてくる。


しかし現代の我が国では建物もなにもかもが脈絡なく、縦割りで勝手に進められる癖が罷り通っている。これを糺すには、個々ではなく全体を見渡せる教育と習慣とが必要になる。


広大な水辺環境を活かした富山の美しい都市デザインが産んだ世界一のスターバックスでも、この落ち着いた都市景観には大半の荒んだ日本の環境への、あるべき姿を示している事例であると思う。


良い「デザイン・色彩」は多少の齟齬はあっても、筆者の取り組むトータルデザインで成り立っている。それは「茶碗から都市まで」、さらに自己と社会と生き物と地球環境まで同じ摂理で一体である認識が大切である。世界一にはそれ相当のことが含まれている。


「未来コンビニ」が繋ぐわが国の未来デザイン


1:風土と伝統を活かして未来を創る

2:環境や社会への感性と自然との融和

3:切実なテーマ限界集落へのユニークな慈しみの視点と対策

4:地域の特徴を強く表現するトータルデザイン


オープンな建物は本来日本建築の特徴 周辺環境との融和は景観デザインの必須要件


木材産業の廃材チップで道路環境との融和を


山の特産の木材と箸その他の触感映え


揚げたてチュロスも木との触感融和コラボでうまい


地域の産業と景観をしっかりと活かす明快なビジュアル表現


厚かましいくらい過剰な受賞歴アピールは辺境の山里では大切な元気の元


背後の自然な地形と一体のモダンリゾート感覚がリラックス感を誘う


伸び伸びとした地域環境の心と連動する自由なトイレ空間は楽しい


いずれのプロジェクトにも課題は共通する、日本の景観デザインの貧弱さと、直面する諸問題への総合的視点での企みと意志である。


以前に美味しいお焼きがあると知り、訪ねた信州の限界集落小川村の「縄文のお焼き」の里も、狭い山道を登ることに心細くなった頃「あと少し」の表示に勇気づけられ到着した。周りの天空からの風景と建物や縄文のお焼きの燻った現場を体験し、様々な事情と住民の想いの大切さこそが心の文明への道だと感じた。


限界集落を住民総出で支え「縄文のお焼き」を有名にした天空の囲炉裏端、信州信濃の山奥の小川村。人間の幸せとは何かを今・・・。



まとめ 時代錯誤ではない心の文明へ


わが国の未来への取り組みは、地球環境問題と食糧・エネルギー・人口問題・過疎・限界集落である。それは何度も以前の投稿の中で言及したエコノミストの「日本は2050年には世界で最も悲惨な国になる」と言う予測への真面目な対応が必須であろう。政府も私達も目先に拘泥せずに、今真剣に乗り越えなければならないテーマである。

  

また今、人口減少と採算から、地方の鉄道の廃線か存続かの議論が始まったが、地方を守ることが正しい未来である。我が国は大変な苦労をして作り上げたインフラを、世界の潮流に反して路面電車や新交通をも目先の事情で「むやみに」切り捨てている。


それは国民の地域の大切なヒューマンスピードの暮らしと文化資産を失うことであり、相変わらず採算だけで国土のバランスを破壊するのは何故か、地方の衰退の推進では実にもったいない。


どこに住んでも良いAIの時代に、リニア新幹線が肉体を数十分早く運ぶために、何兆円も使い、これ以上自然環境を破壊することは、物質文明、資本主義が行き詰まり反省の時、世界が心の時代へ向かう現実に逆行するまさに時代錯誤ではなかろうか。


地域を元気に保つその方策は、地域の風土、歴史、伝統、産物、景観の特徴を随所に活かすこと。物質文明の技術をも生かしながら少数の人の幸せを「心のデザイン・色彩環境」づくりであると考えている。


物質文明、資本主義の行き詰まりの時こそ、たかが伝統食材ではなく、たかが景観と言わず、名物で風景で、何もない処だからこそ五感から新たな未来は提案できる。そして「環境は人を育てる」。


次回に

日本の国を救う景観の「デザイン・色彩」の大切な基本要素を示す。



【寄稿文】林 英光


環境ディレクター
愛知県立芸術大学名誉教授
東京藝術大学卒業



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。

発行元責任者 鎹八咫烏(ZIPANG TOKIO 2020 編集局)




アーカイブ リンク記事をご覧ください。


ユネスコパーク 傾山


祖母・傾・大崩山系の自然的特徴

~急峻な山と深い渓谷~

急峻な山岳地形と雄大な稜線美で知られる祖母・傾・大崩山系は、起伏に富んだ岩峰群や切り立った崖、谷あいを走る幾筋もの渓谷など、複雑な地形地質をもち、四季折々で表情を変えるその独特な景観が、訪れる人々を魅了します。


ZIPANG TOKIO 2020「ユネスコエコパーク『祖母(そぼ)・傾(かたむき)・大崩(おおくえ)』(大分県、宮崎県)及び『みなかみ』(群馬県、新潟県)パリの第29回 MAB において登録決定!」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2594083


国指定重要有形民俗文化財 かずら橋


平家一族の哀話を秘める、秘境“祖谷”にあるかずら橋。

シラクチカズラ(重さ約6トン)で作られたもので、長さ45m・幅2m・水面上14m。

昔は深山渓谷地帯の唯一の交通施設であった。3年毎に架替えが行われます。

(国指定重要有形民俗文化財)

◎かずら橋ライトアップ

毎晩19:00~21:30の間かずら橋をライトアップします(渡橋はできません)。

闇夜の中に照らされた「かずら橋」が幻想的です。

◎平家伝説の残る「琵琶の滝」がすぐそばです。

祖谷のかずら橋を渡ってすぐに左に50mくらい行くと、落差約50mの滝が現れます。

◎川遊び:「琵琶の滝」を更に50mくらい行くと遊歩道があり、そこから川辺に下りて遊べます。

所在地 三好市西祖谷山村善徳162-2


ZIPANG-2 TOKIO 2020「秘境と文化と伝統的な町並み保存地区!徳島県三好市は四国のほぼ中央に位置(その1)」
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/5507389


日本三大秘境

祖谷渓の一軒宿 「祖谷温泉」

祖谷温泉で祖谷の大自然を満喫!

一度はふれてみたい「秘境」の暮らし。 高山植物も美しい日本百名山の一つ「剣山」、 重要伝統的建造物群保存地区「落合集落」、 日本三奇橋の一つで国の重要有形民俗文化財に指定された「祖谷のかずら橋」など、 自然と歴史の魅力を味わってみてください。

和の宿 ホテル祖谷温泉は、四国で唯一の「日本秘湯を守る会」の湯です。

「日本秘湯を守る会」は、地球の恵みであり、限りある地下資源である温泉に感謝することを忘れることなく、その利用と管理に充分な配慮をし、枯渇させることなく守り続けるために自然環境の保持・保全に真摯に取り組んでゆく宿の集団です。   


ZIPANG-3 TOKIO 2020日本の三大秘境 祖谷渓の一軒宿 「和の宿 ホテル祖谷温泉(その2)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5823595


秘境 祖谷渓

V字に切り立つ渓谷、

その谷を縫うように流れる祖谷川

静かな渓谷から聞こえてくるのは鳥の鳴き声、

谷を渡る風の音

自然体験ツアーや、かずら橋ライトアップツアーも楽しめます。

■時間:午後8時出発~午後9時までの約1時間予定


ZIPANG-3 TOKIO 2020日本の三大秘境 祖谷渓の一軒宿 「和の宿 ホテル祖谷温泉(その3)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5829896



秘境とは世界に知られぬ土地・・・

日本の原風景が残る山里・・・遠山郷「下栗の里 」


信州最南端の地 遠山郷 。深い山、谷、崖と共にひっそりと暮らし、いにしえの記憶を今も護り続けていている秘境ー下栗の里。

日本の原風景が残る隠れ里です 。

谷底に向かって標高800m~1100mの間に耕地や民家が点在する里には、大地と人の温もりがあります 。 下栗の里は2009年「にほんの里100選」に選ばれました。


下栗の里は、南アルプスを望む長野県飯田市上村にあります。傾斜30度余の山腹を切り開いたこの土地は、近隣で縄文時代の土器が出土するなど、古くから自然の恵みを求めて人々が暮らしてきた場所です。  

倭(やまと)は 国のまほろば たたなづく 青垣 山隠(やまこも)れる 倭しうるはし

この里は、日本の原風景が残る里として、「まほろば」と呼ぶにふさわしい地です。  

里では、いも類、雑穀類(稗、蕎麦、粟、黍等)や豆類、椎茸などの作物が多く収穫されています。


ZIPANG TOKIO 2020【 [《世界の秘境 まほろばの里 遠山郷下栗》] 】
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/1496051


信州遠山郷 遠山の霜月祭り


遠山の霜月祭りは現在12月に開催されますが、江戸時代には旧暦霜月(しもつき・11月)の祭りでした。 ではなぜ、その時期に祭りをしたのでしょうか。 それは、旧暦霜月には必ず冬至(とうじ) があったからです。

ご存じのように、冬至は一年でもっとも昼が短く、もっとも夜が長くなります。たとえば飯田市では夏至の昼間の時間は14時間半であったのにたいして、冬至にはわずか9時間半にすぎません。

そして、冬至に向けて日照時間が短くなるにつれて、緑だった山々の木々は秋になると紅葉し、やがて葉を散らします。気温もしだいに下がってゆき、高い峰々には雪がかぶり、やがて里にも霜が下り雪が舞い、凍てついた冬を迎えます。

こうした自然現象を、古代の人びとは万物の生命の源である太陽が衰弱(すいじゃく)し、他のすべても衰える季節と考えたのです。 ところが、冬至を過ぎると一転して日照時間はしだいに長くなっていきます。それを太陽の復活再生と考えました。

この一陽来復(いちようらいふく)となる、太陽の衰弱と再生という重要な節目に、神も人も自然界のすべてが生まれ清まることを願う祭り、それが霜月祭りなのです。


ZIPANG TOKIO 2020「南信州の芸能と大地の恵みの結集 南信州みんな祭り」いよいよ開幕です!
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2198480


秋田 湯沢温泉「川原毛大湯滝・泥湯温泉」


川原毛大湯滝・泥湯温泉(詳しくは本文にて…)

川原毛地獄は、青森県(南部)の恐山・富山県(越中)立山と並ぶ日本三大霊地の一つです。

大同2年(807)に月窓和尚が開山したと伝えられており、灰白色の溶岩に覆われた山肌は火山活動の余勢をいまだに残しています。

車を降りると、草木が生えない灰色の山肌が突然現れ、いたるところから蒸気が吹きだし、鼻をつく強い硫黄臭があたりに漂っています。


ZIPANG-4 TOKIO 2020 菅首相の故郷「秘境温泉と名水」が意味するもの(その3)
https://tokyo2020-4.themedia.jp/posts/10329427


奧会津の春「第一只見川橋梁」

只見川の川霧

川霧は水温と気温の差が大きい朝夕や雨上がりに発生します。流域では川霧と緑の木々が醸し出す幻想的な風景が広がります。


ZIPANG-3 TOKIO 2020「日本の町 『奧会津』 奥の地  三島町の四季に魅了され・・・桐と霧の里へ」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6199543


六郷満山天念寺修正鬼会(2月11日)

国東半島に点在する数多くの六郷満山の寺は、養老2年(718年)に仁聞菩薩が開基したと伝えられています。仁聞菩薩は、宇佐八幡神の化身(生まれ変わり)として宇佐・国東の地に、今をさかのぼること約1300年前に神仏習合の原点となる山岳宗教「六郷満山」を開かれました。令和元年(2019年)は仁聞菩薩によって開かれた六郷満山の1301年の新たな年を迎えます。


ZIPANG-3 TOKIO 2020~鬼が仏になった里くにさき~「令和元年【期間限定】特別な御朱印 鬼朱印・不動朱印が新しくなって再登場です。」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6199554


八ヶ岳 唐沢鉱泉(空撮)


唐沢鉱泉は標高1870m、八ヶ岳国定公園内に位置する美しい自然に囲まれた「日本秘湯を守る会」の宿です。

唐沢鉱泉の湯は信玄の隠し湯とも言われる八ヶ岳山麓の秘湯です。泉質は日本でも珍しい二酸化炭素冷鉱泉です。宿から数十メートルの敷地より豊富な湯量が自然湧出しています。


ZIPANG-2 TOKIO 2020【秘湯】八ヶ岳山麓の唐沢鉱泉 ~乳白色に変わる神秘の湯~(その1)
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/4786486


栄村赤沢周辺 屋敷地域から撮った小赤沢集落(写真の左下に細長い棚田が…)


信州最奥「栄村秋山郷」赤沢周辺 屋敷地域から小赤沢集落を望む。

兎に角雪が深く各戸には外階段があり、冬は2階から出入します。

明治になり他府県から栄村を訪ねた人が「源氏はまだ元気か」と聞かれたとか⁉ ・・・こと程左様に一旦脚を踏み入れると、冗談とは思えない次元を超えた奥深さ。それでも大自然のなかで癒され・たらふく食べて・いっぱい遊べる!


源義経が感嘆したという大自然を満喫してください!


ZIPANG-3 TOKIO 2020 ふるさとの棚田巡りませんか⁉「あなたのふるさとへ~日本の原風景 棚田巡礼の旅~」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6717938


縄文のビ-ナス


国宝「土偶」

茅野市米沢の棚畑遺跡から出土した土偶で、「縄文のビ-ナス」の愛称で親しまれている。

茅野市尖石縄文考古館でじっくりと御覧ください。

爽やかな空や雲、夜には降りそそぐような星空を仰ぎ、そして温泉にゆっくりとはいれば、心身ともに新陳代謝が活性化されます。

三井の森など別荘地帯を抜け、ひと際静かな自然の中に佇む八ヶ岳山麓秘湯の宿「唐沢鉱泉」。

大自然の中でのひとときのプライベート空間、唐沢鉱泉周辺を散策されることをぜひお勧めいたします。

また長期滞在の方はお食事など気軽に相談のってもらえますよ。


ZIPANG-2 TOKIO 2020~信玄の隠し湯~八ヶ岳山麓秘湯【唐沢鉱泉】「謎:縄文人は知っていたのか?(最終話)」
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/4790611



※現在、1850件余の記事掲載、下記のサイトからご覧ください。


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