「宇田川源流」 一応このブログでも取り扱うソウル群衆将棋倒し事故
「宇田川源流」 一応このブログでも取り扱うソウル群衆将棋倒し事故
10月29日の夜。ソウルのイテオン(梨泰院)で、ハロウィンで集まった若者が狭い通路に殺到し、その後折り重なるよぬに倒れて多くの犠牲者府が出た。現時点で156人の犠牲ぢゃに、いまだに多くの重症者が治療を続けているだけでなく、助けた人々の間もトラウマが残っていることが明らかになっている。それだけ大きな事故であり、その衝撃は大きなものであったと思う。日本でも連日報道されているが、その報道の見出しの中で「立ったまま圧死」などと書いてある内容は、さすがに想定外の者であろう。
イテオンは、もともとソウルの米軍基地が近くにあり、昔(米軍がソウルから撤退する前まで)は、アメリカ兵やその家族が夜遊びに来る場所というようになっていた。そのために化ノックのローカルとは異なり、いち早くアメリカナイズされた「最先端の」(アメリカが本当に最先端であるかどうかは疑問が残るが、韓国の中では最先端という意味で)ファッションや営業形態が存在する場所であり、同時に、怪しい風俗営業店なども少なくなく存在したのである。ある意味で、横須賀などの基地から東急線一本で出て来ることのできる六本木に近いということから、「ソウルの六本木」などといわれていた。
しかし、日本の「六本木」との違いは、街の「汚さ」であろうか。私は「韓国人知日派の言い分」という本を書いた時に、この街を取材しているが、なぜか建物からはみ出して増築した部分が多く、またゴミなどが道路の散乱している。また、アスファルトも意外と穴が多く非常に歩きにくい。その穴は車で通っていてくる間が揺れる程度であるから、日本のような「滑らかな道」というわけにはいかない。実際に、今回のような人込みではなかったが、それでも結構足を取られて転ぶ人が少なくない場所であった。
韓国の人になぜ増築が多いのかという理由を聞いたところ「韓国は寒いので、入り口を二重にする風習がある(寒い空気が建物の中に入るのを避けるため)。その風習から風よけは認められていて、それで違法建築を言い訳する人が増えている。そしてその増築が多いために、舗装を行うことができず、結局は道も穴が開いたままになっている。ただし営業をしている店舗やビルのオーナーの方が政治的に力があると、警察も強く言うことができないので、汚いままになっている。その政治的な内容はゴミも一緒だ」というように教えてくれたものである。
ハロウィーンのにぎわい一転 予感した人も ソウル事故
【AFP=時事】仮装した人々がパニックに陥って逃げ惑う。歩道で必死の応急処置が試みられる中、仮設の覆いの下に次々と遺体が並べられていく──。ハロウィーンを祝おうと集まった若者たちでにぎわっていた韓国ソウルの繁華街・梨泰院(Itaewon)で29日夜に起きた惨事の様子を、現場にいた人に聞いた。
事故では路地に殺到した人々が折り重なるようにして倒れ、約150人が犠牲となった。原因はまだ解明されていない。
梨泰院地区にはかつて米軍駐屯地が隣接。バーやクラブが軒を連ね、外国人も多く訪れるソウル屈指の人気スポットだ。2020年に大ヒットした韓国ドラマ「梨泰院クラス(Itaewon Class)」の舞台としても有名で、大通りの両側の地区は曲がりくねった急坂の路地が入り組んでいる。
29日は新型コロナウイルスの流行に伴う行動規制の大半が解除されてから初めてのハロウィーンの週末とあって、夜になっても手の込んだ仮装姿の若者を中心に、数万人が繰り出していた。
事故発生時、現場付近のバーにいたチョン・ガウルさん(30)は、「友人に外で何か恐ろしいことが起きているみたいだと言われて『何の話だ』ということになって店を出てみたら、通りのあちこちで心肺蘇生が行われていた」とAFPに語った。
事故が起きる前から「大変なことになるのではないかと思っていた」という。「大勢が押し合いへし合いしていた。私自身、人混みに巻き込まれてなかなか抜け出せなかった」
■居合わせた人も蘇生手伝う
現場はハミルトン・ホテル(Hamilton Hotel)近くの細い路地。
駆け付けた救急隊は、犠牲者の多さを目の当たりにし、居合わせた人々に応急処置や心肺蘇生を手伝うよう要請した。大勢が搬送された近くの順天郷大学病院(Soon Chun Hyang University Hospital)前には、数百台の救急車が列をなした。
立ち入り禁止のテープが張られ、赤色灯に照らされた路地には、現場検証を進める間も何軒かのバーの店内音楽が流れ続けていた。道端にぼうぜんと座り込んで携帯電話をチェックする人や、肩を抱き合って慰め合う人たちの横を、事の重大さに気付かず、ハロウィーンを楽しむ人々が通り過ぎていく。
「いつも混んでいるが、こんなことは初めてだ」。梨泰院でバーテンダーをしているチュ・ヨン・ポサマイさん(24)は、「韓国でハロウィーンパーティーは何度も経験しているけれど、梨泰院でこんなことが起きるとは思いもしなかった」と話した。
【翻訳編集】AFPBB News
2022年10月30日 13時27分 AFPBB News
https://news.livedoor.com/article/detail/23111913/
事故当日はハロウィンを翌々日に控え、また新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 流行を受けた規制が3年ぶりに解除されたことから、周辺には10万人以上が訪れ複数のパーティーが行われていた。最寄りのソウル交通公社6号線梨泰院駅では事故当日に下車した客が8万人を超え、前年の2.6倍、コロナ禍以前の2017~19年に比べても約2万人多い状態だった。目撃者によると22時15分ごろ、突然、坂の上の方から次々と折り重なるように人々が倒れたとみられる。人々は押され、坂の中ほどから少し上の部分の延長5.7 m、幅員3.2 m の面積18.24 m2内の人々が特に強い圧迫を受け、結果、300人以上が折り重なり、多数が呼吸困難に陥ったという。同じ頃、多数の人が倒れているという事故の通報が消防当局に入り、1時間後には80件を超える通報が入っていた。
11月4日18時の時点で女性101人、男性55人の計156人の死亡が確認され、年代別では20代が104人で最多であした。死亡者には外国籍26人も含まれ、その内訳はイラン人5名、中国人4名、ロシア人4名、米国人2名、日本人2名、フランス人、オーストラリア人、ノルウェー人、オーストリア人、ベトナム人、タイ人、カザフスタン人、ウズベキスタン人、スリランカ人各1名であったと。また同時点で負傷者は195人で、うち重傷者は33人、軽傷者は162人。入院中は32人で、163人はすでに退院・帰宅した。
さて、この話を危機管理の観点から見てみるといっても、語らなければならないことは少ない。人が集中してしまえば事故が起きる。渋谷などを例にしていれば事前の準備や告知が重要でありまた店が酒を売らないなどの状況が必要であり、そのような告知がガン国ではできていなかった。また単純に「人を集めない」ということになりますので、本来は、「乗降客数の制限」などがあればベストであろう。先日の義父の信長まつりは46万人集まったが、それでも事故はなかった。これは事前に対策ができていたからであり人が集まってもそれなりに事故を起こさないようなことができるということになる。
東京の渋谷では「狭い道は一方通行にする」ということが重要で、明石須磨海岸歩道橋事故のように「狭い場所で泊まる人、すれ違う人」などが入り組むと、そのままそこで事故が発生するので、川と同じで同じ方向に常に流していけば洪水は起きないということになる。同じ方向に多くの人が同じ速度で流れていれば事故は起きないのである。それは、日本体育大学の名物「集団行動」でも同じで、一定の速度で歩けば接触しない。接触しなければ、事故はないのである。そのような「危機予測」が事前にできているかということが大きな問題で、それは、何も専門家がテレビに出て話さなければならないような話ではないということになる。
もう一つは危機発生時の対応ということになります。今回の事故では「事故が発生しているのにかかわらず近くで歌って踊っている人がいた」ということでもわかるように、自分の視界に入っていない場合は、その自己を認識しませんし仮装パーティーということから「演出の一つ」と思い込んでしまう場合がある。つまり、近くの店舗などに非常警報をしないで、街頭で叫んでいたということになってしまう。本来はすべての電気を消しまたは音楽を止めて、一度周知させる行動が必要であっただろう。そのようにしていかに早く中止させ、混乱を避けるかということが重要なのである。この意味で、渋谷があまり大きな事故にならないのは、事前の準備がしっかりとできていて、なおかつ危機発生時の管理(クライシス・マネジメント)をしっかり行って被害を最小限にするということができているということになる。
同時に、「見られている」というような感覚が、多くの群衆にあり、「権利」よりも「人を助ける責任」が重要であるということを普段から教育する必要があるのである。何事も普段のことが重要なのだ。