PRの本質を理解しよう。誠実な姿勢での関係性構築が、愛されるビジネスをはぐくんでいく〜第7期広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第1回レポート〜
こんにちは、広報PRプランナー&PRライター養成講座第7期生の斉藤里菜です。私は普段、会社員として企業の広報・PRをしているのですが、さらなるスキルアップを目指したいと思い、今回講座を受講しています。
全6回の講座のなかで、実践を通じてPRの基礎を学び、“本当に情報を届けたい人に、最適な方法で、ちゃんと情報を届けられる”、そんなPRパーソンを目指して成長していきたいと思っています。
第1回目の講義では、PRの歴史や、PRの基本的な考え方などについて、受講生同士でディスカッションをしながら理解を深めました。
今回は、私が特に印象に残っている3点についてレポートします。
ビジネスの着実な成長は、PRで関係性をコツコツ築くことで見えてくる
PR(Public Relations)とは、あらゆるステークホルダー(お客さま、株主、世の中、社員など)と良好な関係を構築しながら、ビジネスを成長させていくことを目指すものだと学びました。コミュニケーションデザインやファンづくりにも近いもののようです。
たとえば、何か商品を発売した時に、大々的にCMや広告を出して一時的に大きな売上を上げることができたとします。しかし、本当にその商品を「買ってよかった」と購入者に思っていただけていない場合、それはPRとして成功したとは言えないということでした。
お客さまがその商品を「好きだな」と思ってリピートして下さったり、ポジティブな口コミをして下さったりすることで、その商品は継続して成長していくことができます。
また、PRは「Love me」、広告は「Buy me」とよく例えられる、という言葉がとても印象的で腑に落ちました。買ってくださいと自ら主張することで購入いただくのがBuy me、好きになってもらった結果、購入していただくのがLove meとのこと。
好きでいつづけてもらうためには、ステークホルダーの方たちに対して、どんなときでも誠実な姿勢で向き合いつづけることがやはり重要なのだなと思いました。自分の仕事をふり返る機会にもなり、あらためて気が引き締まる想いです。
PRの施策は無限の可能性を秘めている。だから難しい、だから面白い
今回一番印象に残っていることは、PRが社会に与える影響力の大きさです。
PRは元々、政治的な目的としてアメリカで生まれたと言われています。政治家が世論を動かすために、PRパーソンをブレインにつけて発信を行ったことが始まりと言われることが多いそうです。
「大衆に対してどんな言葉で情報を伝えれば、誤解が生まれず相互理解が深まるのか」といった観点での施策づくりと実行により、戦略的なものとして役立ってきました。
「世の中の人々になにかしらの行動変容を起こしたい」というゴールのために、発信によって、人々の認識を変えていく。これがまさにPRの本質なのですね。その後、ビジネスの世界においてもPRが重要や役割を担っていくようになりました。
現代においては、大手企業やブランドが世の中の常識や、社会問題に一石を投じるようなメッセージを打ち出し、その結果、多くの人の共感を呼び、一大ムーブメントにつながったという著名な成功例が数多く生まれています。これらも同様に、「発信によって人々の行動変容を起こした」という意味で、PRの本質をしっかり捉えていると言えます。
PRとして打った施策が、元々その企業・ブランドのファンだった方のみならず、世の中や世界をも動かすことにつながると考えると、PRの影響力の大きさをあらためて感じます。
そして、使い方次第では、良い方向にも悪い方向にも転がる可能性があるということも、PRを仕事にするにあたって、胸に刻んでおきたいポイントだと感じました。
「PRプランナー」「PRライター」とは?年々需要が高まっている理由
講座ではPRの基本概念を学んだ上で、PRの仕事に関わる職種として「PRプランナー」「PRライター」それぞれについての説明がありました。
PRプランナーとは、企業の目的・フェーズ・ターゲット・予算などに応じて、そこから逆算して中長期的なプランを立てる役割を担っています。
PRを行う目的は企業ごとに異なります。だからこそ、ビジョンやミッションなどの経営視点を持ちながら、社内の関係者や経営者と目線合わせを行うスキルがPRプランナーには求められます。
一方、PRライターとは、企業やブランドのPRに関わるライティング業務全般をサポートします。PR施策にはライティングスキルが必要なものが多く、オウンドメディアでの記事制作、SNSでの投稿、イベントの案内文面など、業務は多岐に渡ります。
また、Webライターとの違いとして、「PRライターはわかりやすい文章を書くだけではなく、企業やブランドの目指す姿に共感と理解をもち、客観性と想いをのせて情報を伝達するPR視点をもつライターである」という説明が印象的でした。
情報が溢れ、良いものを作り宣伝しすれば売れるという時代ではなくなった現代。ビジネスを継続するためには、企業としての理念や、社会に誠実に向き合う姿勢を伝えることが必要な時代になりました。
長い目でコツコツと関係性を築いてファンになっていただくことが大切なのですね。その関係性づくりのためにも、PRプランナーやPRライターが必要とされるというお話に深く納得しました。
第1回目の講義を終えて
PRの起源やこれまでの流れを知ることで、より本質を理解することができたなと感じています。また同時に、いろいろなワークを体験し、本当の意味でのPRを実践することの難しさも悟りはじめたところです。
この貴重な体験を無駄にしないよう、講座で教えていただいたエッセンスを日ごろの実務でも早速生かしていけるようチャレンジします。
残り5回の講座も楽しみながら学びを深めていきたいと思います。
(取材・執筆:PRライター 斉藤里菜)