【ピスト 異音】メンテナンス編 その4
初心に帰って考える
引き続き、異音が鳴りやまないピストバイクの足回りです。
これまで
コグ、そしてチェーンのパーツ交換を行ってきました。
が。症状はよくなるどころか
なんか悪化してね?
原因不明の沼に完全にハマり、しばらくモチベーションが上がりませんでした。
ブログでは紹介していなかったのですが、実はパーツ交換の合間に
ボトムブラケット及びクランクの取り付け直し
なども行いました。
(この辺の作業は手が汚れて写真撮ってませんでした、また機会があれば載せてみようと思います)
それでも全く改善の兆しが見えないから、しばらく別のピストに乗ってました。
リフレッシュも大切ですからね。
そして先日。ふと思い当たる点に気づきました。それは、
チェーンリングの5ピン
もう、これしかない。
異音がやまない問題児ピストを最初に組むとき、実は一つだけ作業をさぼっていました。
それがチェーンリングの5ピン。
写真のクランクとギアを固定しているシルバーのボルト。通称5ピン。
基本、新しいパーツや車体が手に入ったときは
分解→洗浄やメンテ→グリスアップして組付け
この流れを徹底してます。
けどこのクランクについては、入手当初の状態でそのまま使ってました。
5ピンのグリスアップと締め直し。これを完全にさぼっていました。
さっそく5ピンを緩めてみると、「パキッ!!」と乾いた音を発しながら割れました。
どうやら5ピンにクラック(ヒビ)が入っていたようです。
しかも、ネジ山には全くグリスの痕跡無し。どうやらグリスなしで装着されてたみたいですね。
この"グリスなしでの組付け"は、店頭以外(通販とか)でパーツや車体を購入したとき、結構多いケースです。
固着する前に組み直すか、近くの自転車屋さんに診てもらいましょう。
とりあえず、これで今回の異音原因は9割9分9厘【5ピン】だろうと確信しました。
パーツが破損したのになんか嬉しいという。変な気分ですw
破損もした事なので、この際、5ピンを全部変えてやります。
5ピンのストックがなかったので、新しいものを入手してきました。
割とリーズナブル。今回は黒を選択しました。
規格を確認
5ピンには長さの規格がいくつかあります。
ギアが一枚しかないピストバイクには、シングルスピード用の5ピンを用意する必要があります。
今まで使ってたもの(破損したシルバー)と、長さを比べています。
▼破損したシルバー
▼交換用。GIZAの5ピン
シルバーのボルト長は約7mm。
対して、
黒GIZAさんのボルト長は約6.5mm。
(一応、商品説明上は6mmって書いてあるんですが。。まあ問題ないでしょ。)
モノとしてはこれでいけます。
※因みに【シングルスピード用5ピン】といっても、NJSパーツだったり、国内外のメーカー毎だったり、使いたいチェーンリングの種類によっては、「長さが足りないor長すぎる」等、使えない場合があります。事前に今使っている5ピンの長さを測っておきましょう。
※今回の【約6.5mm】の規格は、実はあまり一般的ではありません。私が使っている"スラム オムニウムクランク"に、オムニウム純正のチェーンリングを使う場合、この長さがドンピシャです。
グリスアップ
長さも問題なさそうなので採用したこの5ピン。しっかりグリスアップして組付けます。
ボルトのネジ山はもちろん、受け側5ピンのチェーンリングとクランクスパイダー穴に接する箇所もグリスを塗ります。
受け側(チェーンリング側)の5ピンをアーレンキー(六角)で動かないように保持して、内側(クランク側)からボルト形5ピンを締めこんでいきます。
ここは時計回りに締めこみます。
この時、一か所だけを一気に締めこまず、8割くらいの締め加減で5ピンを5箇所とも取り付けます。
スラム/オムニウムのダイレクトクランク、及びオムニウムの純正チェーンリング。
これに対して、ドンピシャで5ピンのサイズが合いました。
結論。
オムニウムクランクを使っている方。5ピン(フィキシングボルト)は【GIZAの6mmサイズ5ピン】、使えますよ。
5箇所とも仮止めしてみてサイズもぴったりです。
この状態から、5ピンを本締めしていきます。
本締めするときは、五芒星のマーク(コレ→☆)を描くように締めていきます。
一か所を締めたら2つ隣り合わせのピンを締める。これを繰り返します。
※締めこみすぎに注意。六角のネジ穴をつぶしてしまったり、5ピン自体が破損しないよう気を付けてください。
5ピンが確実に締めこまれました。
カラーも純正のシルバーから黒に変更して、ちょっと引き締まった?かな。
さっそく試走してみます。
・まず歩くくらいのスピードでゆっくり走行→異音なし◎
・5分ほどそこそこ全力で走る→異音なし◎ 僕の息が上がっただけ。僕の体から異音がします。
普通に乗る分には問題なさそうです。
次。ピストならではの乗り方で試走してみます。
・フロントに体重を預けて「ロングスキッド」→異音なし◎
ロングスキッドでも問題なし!
次。もっと制動トルクがかかりそうなスキッド。
・中腰でガッツリ脚力がかかる「ミドルスキッド」→異音なし◎
・「ショートスキッド」からの!「スキッピング」!→異音なし◎
治ったっぽいぞ。
小一時間、スキッドを織り交ぜながら走りこんでみました。その間、ピキ!っともパキ!っとも一切鳴らず。
完全に異音問題解消!
約3週間悩んだ問題が一瞬で解決!
結果として、初歩的なサボりがきっかけという情けなさ。。
何事も手抜きはいけませんねw
時間と費用はかさみましたが、これでようやく解決です。
やはり異音のならないピストバイクは気持ちがいいものです。
この投稿が、誰かのお役に立てれば幸いです。
さて、この異音ピストに愛想がつきかけていた時にこっそり浮気していたNJSピスト。久しぶりに乗ってたら、ちょっとカスタム欲が出てしまいました。
次回からはNJSピストのカスタムブログも投稿しよっかな、と思います。
miki