チャクラとマルマ – ヨガとアーユルヴェーダを繋ぐ2つのキーワード
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ヨガを実践していく上で「チャクラ」のことを聞いたことがあると思います。チャクラは人に存在するエネルギーのスポットで、活性化させることで心身のバランスが整うと言われています。しかし、このチャクラは何もヨガだけのものではなくアーユルヴェーダの「マルマ」とも関連が深いもの。今回はチャクラを通したヨガとアーユルヴェーダとの関連性について解説します。
古代インド哲学と伝統医学の考え方にもとづく、「チャクラ」を理解することは、体調不良や疾病、障害の予防など、総体的な健康を考える上では大変重要とされています。ヨガとアーユルヴェーダが姉妹関係にあると言われる所以もこのチャクラを理解することで見えてくるのです。
ヨガ実践の中で、チャクラを活性化させるためのアーサナ(ポーズ)をとることがありますが、実はチャクラを通して、アーユルヴェーダの体調管理と繋がってきます。この意味や意義を理解することは、ご自身のヨガを一歩進めることになるでしょう。
ですから、ヨガを教えること、またヨガを実践する上で、「チャクラ」、「解剖学」、そしてアーユルヴェーダからなる、「マルマ」との深い関連性を理解することは、全体を俯瞰することになり、ヨガを上達する上で大切な知識となります。
チャクラとは? – 人に存在するエネルギーセンター
まずは、「チャクラ」とは?知っている人もいるかもしれませんが、簡単に説明しておきます。
チャクラとは、古代サンスクリット語で、車輪や光の輪、渦、円などを意味し、一つ一つのチャクラが、車輪のように回りながら人体全体を流れ、エネルギーを循環させている、エネルギーセンターのことです。
プラーナ(気)をコントロールしているばかりではなく、内臓や神経、内分泌腺、意識とも深い関係を持っています。
人の持つ主要なチャクラは脊柱に沿って頭頂から尾骨部まで7つあると言われています。(近年になって、8つ目のチャクラの存在も知られてきました。)全てのチャクラは、それぞれが影響しあいながら繋がっているため、仮にどこかのチャクラが滞った状態が続くと、身体全体にエネルギーがめぐらず、心身の不調や考えさせられる出来事が起こるなど、さまざまな支障が現れてきます。
ヨガにおいて目指す悟り(覚醒)の境地とは、全チャクラが全開し、エネルギーがバランス良く全身を循環している状態を指すと言われています。
アーユルヴェーダの「マルマ」とは?
一方、アーユルヴェーダの中には、インド古来の伝統療法として「マルマ療法」と呼ばれるものがあります。「マルマ」とは、いわゆる「急所」という意味で、元々は武術にマルマを使うほど、人を傷付けるためのものでした。
また、マルマは急所であると同時に、人の病気を癒すためにも使われています。私たち日本人からすると、「ツボ」というと理解しやすいかもしれませんね。実際、東洋医学の代表格、鍼灸でみられるツボの位置とマルマの位置はかなり重複しています。
そして、マルマに対してマッサージをする、オイルを塗る、垂らす、また、ストレッチやヨガなどの軽い刺激を行うことによって、身体にエネルギーをめぐらせ、さらには精神的な変化をもたらし、病気を癒すというのがマルマ療法です。
ヨガとアーユルヴェーダをつなぐチャクラとマルマ
そして重要なのが、このマルマは、実は7つのチャクラにほぼ対応した位置にあります!アーユルヴェーダでは、先ほどお話ししたマッサージ等の施術を通じてマルマへ働きかけを行い、ヨガではアーサナ(ポーズ)を適切な方法でとることで、チャクラ(マルマ)を刺激し、チャクラの働きを活性化するというわけです。
つまり、マルマは全身の特定の筋肉や靭帯、骨、脈管、関節などに関連した構造で、これらの構造は、まさにヨガのポーズにおいて、伸ばしたりにねじったりする場所。インド古来の伝統療法の中で、ヨガはチャクラ(マルマ)を刺激する方法であり病気を癒すものとも言えるのです。