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松山シュタイナー教育を学ぶ母の会

3月の会~自由、呼吸、対極を行き交う~

2018.03.20 15:04

今日は、入間さんの書籍に戻って『これからのシュタイナー幼児教育』第2章を読み進めました。


今回の章は難しかったなあ。

「シュタイナーの言う『自由』とは?」「シュタイナーが述べた『教育とは呼吸を教えることだ』とはどういうことか?」について皆で話していきました。


シュタイナーの言う「自由」とは、「自己との一致」を達成していること。自分の生き方、あり方に納得しているということ。

自分はどのように生きたいのか、この世界で何を為していきたいのかが分かっていて、周りの人や環境に依存するのではなく、「自己=内なる光」に基づいて生きていること。


つまり自分自身に立脚して判断し、心をこめて行動できている人、それこそが自由な人間だと。


「そういう人って魅力的だよね」と参加者の方が言ってました。

本当にそうね、私もそうなりたい。


そして、「自分が何をしたいのか、どう生きたいのか分からないって人多いと思う。今の教育や社会の何が問題なんだろう?」という発言もありました。そこで皆で考えてみる。


「小学校の時将来の夢を書くのがすごく嫌だった、何書いたら良いか分からなかった。」という声が上がって、私も卒業アルバムに将来の夢を書くのが苦痛だったこと、読書感想文を先生の期待に沿うように心を配りながら書いていたことを思い出しました。あの宿題はなんだったのだろう。小学生に将来の夢や感想文を書かせることは、自己と向き合うことになっているのだろうか?


シュタイナーの目指す人間像は分かったし共感できるけど、日本の義務教育はどんな人間を作ることを目的にしているんだろう?ふとそんなことを思いました。そして日本の教育の中で子供を育てるならば、子供を「自分で生き方を決められる人間」に育てたいと願った時、私たちが家庭でできることはなんなのだろう。


そして呼吸の話。

シュタイナーにおける呼吸とは、身体の呼吸にとどまらず、二つの正反対の極の間を行き交うことを指します。

どちらかだけではなく、両方を体験すること。生活のいたるところに「呼吸」を働かせることが教育の基本なのだそう。

昼と夜、夏と冬、悲しみと喜び、分からないという苦しみの闇を抜けて理解した時の光が射すような感覚…。身体、心、知性のあらゆる分野で「広い意味での呼吸」を体験していくこと、それが大切なのだと。


確かに娘と通っていた仙台のシュタイナー幼稚園では、1日の中で外遊びの時間と、手仕事やお集まりなど部屋の中で静かに過ごす時間の両方をバランス良く取っていました。これも大きな意味での呼吸。外で活動している時は自然と早い呼吸になっているでしょうし、手仕事に集中している時は自然と深い呼吸になっているでしょう。


「呼吸を意識して子供と過ごしたことが無かった!」と言っていたお母さんは後日、「初めて息子と絵の具遊びをしました」と連絡をくれました。

なんだか嬉しかったなあ。


一つ解決しなかった皆の共通した疑問。

「生活のいたるところに『呼吸』を働かせること」が、なぜ「自由な人間」をつくることになるのか…。

それがいまいち分からないのです。


対極の間を行き来することで生きる喜びを感じ、自分の内面と向き合うことができるようになる、ということ?様々な呼吸の体験が、この世界と自分自身への信頼につながっていくのかしら?

ヨガを続けている私にとって、感覚的には分かるのだけどうまく説明でにない…。

このあたりはもう少し学びが必要です。


上記した以外にも、ハイブリッド教育のこと、子供の純粋体験を大人も体験することの大切さ(川に入ってみるとか、風を感じるとか、高いところに登った時のひりひりドキドキする感じを味わう)にも話は及びました。



最後は、以前通っていた幼稚園で毎回行われていたお集まりをしました。

一応私が先生役。皆さん見たことが無いので喜んでくださったけれど、本物の先生によるお集まりはこんなものじゃないの!もっと素晴らしいのよお〜!!!と声を大にして言いたかった。


アウリスグロッケンという楽器、蜜蝋ろうそくとオイル、そして先生の歌と語りで進められるお集まりの時間は特別なひとときです。

娘はその時間が大好きで、お集まりが始まると分かるといつも、いそいそと正座で座り、両手を揃えて差し出してスタンバイ。

先生は蝋燭に灯をともしグロッケンを静かに鳴らすと、歌いながら子供たちの両手に順番にオイルをのせていってくれます。オイルを手や首筋になじませると良い香りに包まれ幸せな気持ちに。先生の誘導で手遊び歌やお話を聞きます。誕生日を迎えた子がいるとお祝いもします。一通り終わると、歌いながら蝋燭の火を消してお集まりは終わり、降園の時間です。


参加してくれたお母さん達は皆、アウリスグロッケンの音色にほれぼれしていました。子供たちも気に入ったみたいで、そのあと弾いて遊んでいました。私のへたくそなお集まりもグロッケンに助けられたなあ(笑)


3月の会は今日で最後。

次回は4月23日。

暖かくなって来たので草木染めをする予定です。どうかお天気になりますように。

ご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。一緒に子育てを真剣に楽しみましょう♪