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マヤ

三代目❤夢小説 『直己編29』

2018.03.22 03:00

どうにも納得がいかず、老人に尋ねてみた




「この廃屋には…どんな方が住んでいたのですか?」




「子供の頃に聞いた話じゃが、なんでも老夫婦の二人暮らしじゃったとか…」




「若い娘さんは居ませんでしたか?」




「そんな話は聞いたことがないのう」




袴に忍ばせてあった腕時計を見る




次の撮影まで時間がない




俺は老人に一礼をし、撮影所に戻った






控え室に戻ったらスタッフが騒いでい



差し入れの木箱を開けてみると、おはぎではなく、土で固めたものが並べてあったという




「妖怪の仕業じゃ…」




「おはぎ持ってくる妖怪なんて聞いたことがねーよ」




「毒入りだったりして…」




「どっちみち土でこしらえてたら、誰も食べやしないし…」




「あっ!直己さん、その風呂敷…」




竹の葉模様の風呂敷は確かに存在し、俺の手にあった






彼女が妖怪?





まさか…





冷んやりした手だったが、人の息づかいがあり、体も温かだった…





カメラマンが、タヌキにでも化かされたんだと何とかスタッフをなだめ、全ての撮影を無事に終えた




「でも確かあの女性…直己さんの知り合いだって…」




まだ納得していないスタッフのお尻を叩き、カメラマンとスタッフは先に東京へ帰っていった






つづく






夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。