野生動物がいっぱい!のガラパゴス
ウォーキングデッドのせいで、ちょっと尻切れトンボ状態になっていたガラパゴス旅行記ですが、ドラマも落ち着いたので(笑)、忘れないうちに書いておこうと思います。ガラパゴスが最も暑い3月に行ったせいで、すごい日焼けをしてしまい、2週間経った今でも皮膚が剥けてガラパゴスは猛暑だったなぁと思いだします。いつがベストシーズンか、それはガラパゴスで何をしたいかによりますが、自分にとってのベストシーズンがあったところで、ちょうどその時に行けるとは限りません。よって行ける時に行ってそれを楽しむしかありません。最も暑い3月に、赤道直下の国に行ったのはチャレンジングでしたが、3月は色とりどりの花々が咲き乱れ、海水も丁度よい温度で、雨も一度も降らず(ガイドブックには雨季と書いてありましたが、ガラパゴスは3月は雨は降りません)、暑い楽しい思い出が出来ました。
先に食事について書いてしまいましたが、ガラパゴスといったら何といっても動物!ユニークな動物たちを見に来たと言っても過言ではない。
ガラパゴスの面白いところは、動物と人間の距離が非常に近いということ。一応、動物との距離は2mを保って下さいというルールはあるのだけれど、イグアナやアシカなんてそこら中にいるから、気付いたらすぐ側に、なんてこともしょっちゅう。ガラパゴスでは人間が動物を捕獲したりしないから、動物たちも安心しきって全く人間を恐れません。そもそもこの島には人間の居住区は島の3%しかないし、独特な生態系を持っているので、既存の動物たちがとてものびのびと、悠々と暮らしているのです。ガラパゴスの生態ピラミッドにおいて一番頂点にいるのは猛禽類。ライオンなどの強そうな肉食哺乳類が存在しないことも、ユニークな生態系を作った要因とも言えます。ガラパゴスといったらダーウィンが有名ですが、彼が初めてガラパゴスに来て驚いたのは、鳥が逃げないということだったそう。簡単に素手で捕まえられそうなくらい逃げなかったので驚いたという記述を見ました。私たちにとってもですが、ダーウィンにとっても普通鳥は近づいたら逃げるものだったからです。ちなみにダーウィン1835年にガラパゴス諸島にやってきて、島によって、キツツキのくちばしの形が違うことから進化論に基づく着想を得たそうです。
ガラパゴスには123の島があり、今のところ入島できるのは19の島のみ。私たちは、3つの島に行きましたが、その島でも見かけたのは、アシカと海イグアナ。とくにアシカなんてベンチの上で寝ていたり、魚市場に残り物をもらいに来たりと人間との距離が非常に近いです。
海イグアナはガラパゴスにのみ存在する独自の進化を遂げたイグアナ。通常イグアナは陸に住み植物を食べますが、海イグアナの主食は海藻。よって、手足や尾ひれは泳ぐのに適した形になっており、スイスイと器用に泳ぐことが出来ます。海イグアナは泳げるように進化したものの、変温動物なので水に浸かっていたら体温が低下してしまい体を温める必要があります。そんな冷えた体を温めるべく、至る所で日向ぼっこしている海イグアナたちにはとっても癒されました。
<プエルトアヨラの港にて。アシカがベンチで寝ています>
<プエルトアヨラの魚市場にて。おこぼれを貰おうと、アシカとペリカンが並んでいます>
<四肢をだらりと広げて、とてもリラックスした様子で寝ている海イグアナ>
<泳ぎから帰ってきて砂浜で寝ている海イグアナたち>
<気持ちよさそうに日向ぼっこする海イグアナ>
私たちはサンタクルス島を拠点にしましたが、アシカと海イグアナ以外の動物を見たい場合は、別の島に行く必要があります。他の動物言ってもそんなにたくさんいませんが、陸イグアナとアオアシカツオドリでしょうか。アオアシカツオドリは、青い足を踏みながら求愛のダンスを踊る様子がとってもキュートで、そのルックスと動きから島一番の人気者になっています(お土産屋さんでのグッズ販売量も堂々の1位、夫もTシャツをゲット)。私たちはイサベラ島でアオアシカツオドリを、プラサスール島で陸イグアナを見ました。
<サボテンの木の下で実が落ちてくるのを待つ陸イグアナ。彼らの主食はサボテンの実で、日陰を好みます。>
<アオアシカツオドリ。アカアシカツオドリというのもいます>
基本的に他の島に行くには日帰りまたは1,2泊のツアーで行きます。観光が島のメイン産業であるガラパゴスには、町の中心地の大部分が旅行代理店やホテルで占められています。とにかく多いから競争も激しく、一度入るとなかなか離してくれません。より多くの情報を得るため、スペイン語で対応してもらったのですが、面白いことにスペイン語が分からない夫が側で聞いているだけで、ここは良さそうだ、とかこの人は信用出来ないとかが分かったとのこと。実際、いい代理店と悪い代理店の差が激しかったので、何件か回って、人柄を見極めて予約することが重要です。
あと、ガラパゴスに来てから知ったのですが、ツアーには必ずと言っていいほどシュノーケリングが含まれています。私はあまり泳ぎには興味がないので、これにはちょっとがっかりでした。島によって特性が違うから、その特性を活かしたツアー作りをすればいいと思うんだけど。ガラパゴスに来る人は珍しい動物や鳥を見にくる人が多いと思うんだけどなぁ。もちろん暑い日差しの中、海に潜って珍しい魚たちと至近距離で泳ぐのは楽しかったですが。ちなみにどの島にもフェリーで行きますが(島によりますが、片道1時間~3時間かかる)、フェリーによってはものすごい揺れが激しくて、それはもう経験したことのない地獄のようでした。イサベラ島へのフェリーはとにかく揺れて、揺れて、酔い止めを飲みひたすら耐えた2時間でした。人生史上、一番きつい乗り物だったかも。2回目はそれに懲りて、プラサスール島へは揺れない船(値段とスピードが全然違う…)を予約しましたが、こちらは非常に快適で船内で食事もできたほどでした。とにかくガラパゴスに行く方は酔い止め薬は必須です。
<一番気に入ったプラサスール島。サボテンの木と陸イグアナ、アシカのコロニーが見れます。このサボテンはガラパゴスで独自に進化したもの。亀やイグアナに食べられないよう、上に上に伸び、木になりました>
<気持ちよさそうに水浴するガラパゴスゾウガメ>
<とにかくでかい!400キロほどあります。のしのしと歩く姿は迫力満点でした>
約1週間、私たちにしては珍しく比較的のんびり過ごしたガラパゴスでしたが、飽きもせず、毎日いろんな動物の写真を撮ったり、美味しいご飯を食べたり、トロピカルフルーツのアイスクリームを食べたり、涼しくなった夜道を散歩したりと、とても素敵な一夏の思い出が出来ました。
実は行くまでそんなに興味がなかったのですが、ガラパゴスを旅行先に選んでくれた夫に感謝です。さて、次はどこに行こう!?