趣味からビジネスを育て、収入源を複数に
【ビジネス コラム】 収入源を増やす。これに尽きる。今までは終身雇用、年功序列等の大企業中心の働き方であった。民主党政権から限定正社員や非正規が増大し、働き方が変わっていく。所謂、ギルド(職人)化していく。
卓越した匠になる必要はない。匠であった方が仕事への信頼性が高まるが、市場は匠だけを求めていない。例えば広告代理店やホームページ制作がある。大手を担当する代理店から中小企業を担当する代理店がある。世界的なブランドのホームページを制作する企業もあれば、中小企業のホームページを制作する企業がある。それぞれで求められる品質、納期、料金は異なる。
これからはギルドが増える。個人事業主(フリーランス)の事だ。これは新たな市場の形成を意味する。大企業は兼業・副業を簡単には推進しないが、それも時代の流れで兼業・副業を推奨する企業に優秀な人材が集まっていくので、何れは変わる。
ギルドに対しての各種サービスが必要だ。新たな小粒のニーズがある。だから新たな小粒の提供者が求められる。例えばSNSの代理的な運用はギルドが企業よりも向いている。報道の現場でも垣間見える。年に一度のイベントに必要な公式のカメラマンや小粒なイベント記事のライタ、ハンディのビデオカメラを撮影できる者、小粒な映像を編集できる者等。
匠になる必要はない。一つしかない収入源を小さく小さく増やしていく。最初は小遣い程度の収入だろうが、収入には変わりない。これを経営学では「リーン・スタートアップ」という。各個人のビジネスの才能は運や関連する人によって変わる。だから小さく始めて、収入が増えているビジネスないし増加率が高いビジネスに力点を置いていく。
現代のビジネスのサイクルは短いので、いつでも撤退する心構えがあった方が良い。そうやって小粒のビジネスを増やしていく。二つ、三つ、四つと。次第に核となる収入源が三つ位に集約される。だが、そこで他の小粒なビジネスを捨ててはいけない。それは次の芽かも知れないので、キープしておく。雑誌の休刊の様な感覚だ。どこかのタイミングで使う時が来るかもしれない。
成功の秘訣は多感な事。ビジネスや社会、政治等の色々なモノ・コトに興味を抱いていみよう。匠である必要はない。趣味をビジネスに育てていく。諺「好きこそ物の上手なれ」の時代だ。最初は焦らずゆっくりとマイペースで。そういう良い時代でもある。
記事:羽田野正法