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マヤ

ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission1-③

2018.03.22 23:00

久しぶりにメンバーが揃った。





初夏にリリースする新曲の音合わせだ。





一回目はツインボーカルとパフォーマー5人全員揃ってフルで通した。





直人「やっぱ3ヶ月もブランクがあると、若干ズレるね」





健二郎「すんません!数秒ズレてるの俺みたいっす」





直己「まだまだ始まったばっかりだし、そう気にすることないよ」





剛典「健二郎さんじゃないっすよ。俺なんか数秒どころじゃないし…」





直人「がんちゃん、ずっと映画の番宣で

出ずっぱりだろ?ダンスの練習時間削ってでもカラダ休めないと持たないよ」





剛典「ありがとうございます…しっかし直人さん相変わらずキレッキレですね!後ろにいるからめちゃわかる」





ELLY「直人さん、時間あったらスタジオかスタバにいるもんね!」





直人「ELLY!スタバだけ余計」





ELLY「あ!すいませんwww」





パフォーマーのいつもの会話を笑いながら聞いていると、相方の臣がスッとみんなの前に立った。





臣「すいません、俺これから映画のロケがあるんで先に抜けます」





健二郎「え!?臣ちゃん、マジで?まだ一回しか音合わせしてへんのに…」




直人「あー、健ちゃん!先に臣からはスケジュール聞いてたから、急にじゃないんだ。

ごめん!俺の伝達ミス」





臣「健ちゃん、ごめんね。じゃ、俺行きます。後は隆二と音合わせして下さい」





直人「気をつけてね」





メンバー一同「お疲れーっす」




臣はスーッと俺の前へやって来て、くしゃっと頭を撫でて言った。





「じゃあ、後よろしくな。行ってきます」





臣は続けて俺の頭をぐいっと引き寄せ、耳元で呟いた。





「夜にLINEすっから…」





一瞬ドキッとして、メンバーの方を振り向いた。





みんな振り付けの確認に集中していて、こちらを見ていない。





「気をつけてね…」





俺は多分ブスッとした表情をしたんだろ…





「ここは笑って欲しかったな」





臣はそう言って、俺の顎を軽くつねって、怪しい笑顔を浮かべた。





いつからだろう?





相方がこういう行動を見せるようになったのは…




ため息をつきながら、出ていく臣の後ろ姿を見ていると、片耳に装着しているイヤモニから恭介の声が聞こえた。





「スタンバイOKだ」





to be continued…