宮橋
神社と橋
神社仏閣には石橋が多くあります。
しかし大体は小規模な桁橋が多く、あまりこのブログでは多く取り扱っていませんでした。
まぁ京都の大御所なんかはありますが・・・。
しかし、ここは捨て置けまい。
福井県内の石橋としては最後の一基。
それではレポスタート!
大虫神社(おおむしじんじゃ)
人によっては名前を聞いただけでも震え上がりそうな名前の神社ですが、由来としてはイナゴの大発生を解決したことからとのことです。
古くは明神大社に列挙されている由緒正しい神社。
だからこそ、こういうものが残されています。
かつては参道だったのでしょうが、もはや周りにも家が立ち並びその雰囲気は薄れています。
しかしそこは参道。
本社の目の前にそれはありました。
宮橋(みやばし)
それがこの橋の名前です。
文化財とありますが、これはこの橋のある越前市(えちぜんし)ではなく、国指定の文化財です。
それほど価値のあるものなのにこの知名度。
もう少し知られててもいい気はします。
かつては石の桁があったと思われますが、現在はアスファルト舗装されています。
だけど、車両通行止めなんですよね。
かつては普通に車で通れたんでしょうか。
やはり橋は横から見た姿が最高です!
総石造り閉腹アーチ橋、古式ゆかしいこの姿。
さすが国指定の文化財です。
水面からの高さは3.5mといったところでしょうか。
それほど高い橋ではありませんし、大きいわけでもありません。
それでもこの重厚感。
これぞ石アーチの魅力です。
アーチ環にも一切の綻び無し!
大正7年竣工ということですが、この時代なら普通に桁橋でも技術的には作れたはずです。
それを敢えて、参道ということで石橋を作ったその心意気に惚れます。
現在、あえてこの石橋を造るのにどれくらいのお金がかかるんでしょうか。
あえて人力でプロジェクト組んでやってみたい・・・。
そんなお金ないですが・・・。
ちなみに撮影は川に入ったわけではなく、橋見スペースが確保されていたのでそちらから行っています。
ご配慮痛み入ります。
橋見スペースに下りる階段のそばには登録有形文化財の石碑が立っていました。
隧道とかだと無造作に貼られがちですが、こういう風にしっかりと石碑にされているのはいいですね。
大切にされている感じがします。
橋の歴史まで看板になっていました。
大虫神社は由緒正しい神社ですが、神社仏閣マニアの人には知られていても、一般の知名度はそこまで高いとは言えません。
その中でも、この地域のシンボルとして大切にされている。
こういう橋を今後もっと日の目に当てていくことが大切ですね。
ちなみに看板と石碑と会談の位置関係はこんな感じ。
この距離感、めっちゃわかりやすくて捗ります笑。
地域に愛された参道の橋。
その穏やかな佇まいは、今も生きる石橋として、非常に強く印象に残るものでした。
これからも大虫神社を訪れる人の目を楽しませてくれることでしょう。
以上、宮橋編