【研究論文】「困難な状況にある子どもへの心理支援とウェルビーイング」
資生堂財団が発行している『世界の児童と母性』Vol.92に「困難な状況にある子どもへの心理支援とウェルビーイング」というテーマの論考を掲載していただきました。
社会的公正(Social Justice)という観点から心理支援を考えることをベースにして,子どものwell-beingに貢献する心理臨床の在り方について考えてみました。
今回の特集が「子どものウェルビーイングを育む社会を目指して」ということなので,いろんな視点からこれからの子どものウェルビーイングについての議論に触れることができます。
『世界の児童と母性』は長らく,子どもの福祉に関わるいろんな方の論考を掲載してくださっています。毎回,時世に応じたテーマが設定され,様々な観点からそのテーマが論じられているので,その領域の研究を始めようとするとき,まずは読むべき内容が広く示されている貴重な資料で,個人的にも拝読してきました。何より,資生堂財団のサイトからダウンロードできるのですが,論題ごとにダウンロードできるような親切なつくりではないので(!),当初は読む予定でなかった他のものも一緒に丸々1冊分,ダウンロードすることになるので,結果的に他の論文にも目を通して,学ばせてもらうことが多かったです。
光栄なことに,少し前に編集委員を拝命しました。一緒に委員をさせていただいている方々はそうそうたる先生方で,最初は発言するのも緊張していましたが,一緒に特集テーマについて話し合い,原稿を依頼する方を議論することを通じていろんなことを学ばせていただいたり,新しいつながりを頂いたりする貴重な機会でした。
残念なことに『世界の児童と母性』は今号をもっていったん休刊となるそうです。個人的にはぜひまた時代にあった新たな形で再スタートを切っていただけるといいなと思っていますが,こうした大きな転機に関わらせていただいてきたことも,また貴重な経験だなぁと思っています。
これまでの原稿は『世界の児童と母性』のサイトからお読みいただけますので,ぜひ!