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立教大学amitie

センバツのススメ

2018.03.25 02:28


みなさんこんにちは!
amitie編集部です。
 

花粉のピークを迎え、ティッシュの消費量が爆増してます。 


今回のコラムではちょうど行われている選抜高校野球についてお話しします。(完全に自己満足の長文です)

というのも、自分自身11年間野球を続けてきて多少なりとも知識を身につけたので、みなさんにもお話ししてみたいと思ったからです。 


自分は小学生の時は色々なポジションをやらせてもらっていましたが、

中高生になってからはピッチャー専門だったので、ピッチャーの立場から選抜高校野球についてつらつらと述べていきます。最後までお付き合い下さい。



前提として・・・ 

野球はピッチャーで8割決まります。

プロ野球にしろ高校野球にしろどのチームにもエースピッチャーという存在がいます。

特に高校野球ではピッチャーが良ければ勝率がぐっと上がります。春、夏の甲子園の優勝チームのピッチャーは大抵バケモノみたいな選手です。

プロ野球選手になるためのドラフト会議でもピッチャー重視の傾向は顕著で、

指名された70%の選手はピッチャーだそうです。プロ野球選手になれるのは一握りですが、その中でもピッチャーというポジションの重要性が少しでもお分かりいただけると思います。 

それではいよいよ高校野球(甲子園に出るレベル)のピッチャーの見どころを紹介します。



選抜のピッチャーのここを見よう① 

先頭バッターにフォアボールを与えるか? 


野球界の通説として、『先頭バッター(その回の最初のバッター)にフォアボール(4度ボール球を投げること。バッターは何もせずに塁に出られる)を与えると失点しやすい。』というものがあります。

データ上では先頭バッターにヒットを打たれた時と、フォアボールを与えた時の失点率はほぼ変わらないのですが、守備をしている選手に与える影響が変わってきます。どのような影響かと言いますと、非常に抽象的なのですが、守備のリズムが崩れるのです。

ヒットを打たれると、ボールが飛んできていない選手も全員が動きます。つまり守備をしている選手全てがその一連のプレーに関わります。これで守備のリズムは保たれているのですが、フォアボールを与えるというプレーに関わっているのはピッチャーとキャッチャーだけです。それではリズムを生むことはできません。それ故にピッチャーはコントロールが大事だという話につながってくるのですが、これ以上書くと他のトピックが疎かになるのでこの辺でやめておきます。

良いピッチャーはまずコントロールが良く、先頭バッターにフォアボールを出さないので注目して見てください。 


 選抜のピッチャーのここを見よう② 

6回のピッチングはどうか?


またまた野球界の通説なのですが、『大抵のピッチャーは立ち上がり(1回や2回のこと)の調子が悪い。』と言われています。
試合前の練習では上手く動けていたのに、いざ試合になると思うように体が動かないというのはどのスポーツでもあると思うのですが、野球ではそれが他のスポーツよりも大きな影響を与えると思います。初回に先制されるとテンションも落ちますし、相手はどんどん調子づいてきます。

ではなぜ6回の投球に注目すべきかと言いますと、野球は1〜3回の序盤、4〜6回の中盤、7〜9回の終盤の3つだけでなく、1〜5回と6〜9回の2つにも分けられるからです。前者はなんとなく分かると思うのですが、後者はどういうことでしょう?

答えは5回と6回の間にはグラウンド整備の時間が挟まれているからです。この時間でピッチャーは集中力が切れがちになります。そしてまたここでもリズムが関わってきます。ピッチャーにはそれぞれ自分のリズムというものがあります。自分の投げやすいリズムで1〜5回を投げてきたのに、グラウンド整備で中断され、また6回からリズムを作るというのは大変な作業です。なおかつ疲労も溜まってくる頃であり、試合も熱を帯びてくるタイミングです。なのでこの6回のピッチングを今まで通り行えるかどうかで試合の展開も変わってくるのです。 


選抜のピッチャーのここを見よう③ 

0ストライク2ボールから変化球を投げられるか? 


野球はどんなに良いバッターでも30%程度しかヒットを打てません。しかしカウントの状況によってはその割合も変動します。特に0ストライク2ボールでは2ストライクに追い込まれている時よりも10〜20%ヒットの確率が上がります。そのヒットを打たれやすいカウントの時に、バッターにとって打ちやすいストレートを投げてしまうと痛い目を見るのですが、そこでボール球を投げてしまうと3ボールとなりフォアボールの危険性も高まるというピッチャーの心理も働きます。

しかし良いピッチャーはストレートを待っているバッターを嘲笑うように変化球でストライクを稼げるのです。ストレートよりもコントロールが難しいのですが、その分打たれにくく、バッターが待っていなければほぼ間違いなく見逃してくれます。エースピッチャーはカウントを稼ぐための変化球を1つは持っていますが、それを試合の場で自由に扱える選手はやはり只者ではありません。



 今回は久しぶりの更新ということも相まって
長文を書かせていただきました。
選抜高校野球が終わると今度はプロ野球のシーズンに入ります。技術のレベルは段違いですが、同じように1つの勝利に対する情熱は高校野球の方が圧倒的に上です。真っ黒になりながら白球を追いかける高校球児を見てみるのも悪くないですよ!

お付き合い頂きありがとうございました。  

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