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一般社団法人おうちキャンパス

モエ先生の作品紹介

2022.11.04 12:20

武蔵野美術大学空間演出デザイン学科に合格したモエ先生の作品です。美術予備校の課題でちょうど母の日に出題された課題だったそうです。

本人コメント「花びら一枚一枚で捉えがちだけど、花全体での大きな立体感とか色合いとかを気にして描いた。あとはできるだけ花が綺麗に見えるように彩度を下げないようにした。」とのことです。

確かに、花びら一枚一枚ではなく、上からみたらきちんと円形になるような、楕球体に近い花の形状や花を纏う空間がうまく表現されています。それでいて花びらの隙間の空間が綺麗に彫り描かれています。花全体での立体感を気にして描いたとのことですが、その表現で重要な、グレーの色彩が非常に豊かだなと思いました。グレーは初心者の方ですと、つい白と黒で作ってしまいがちです。しかし、これは多くの場合NGです。この、白と黒で作る彩度(鮮やかさ)の無い「ニュートラルグレー」は、ポイントやあえて使用する場合を除いて、絵の中では不自然に見えてしまいます。なぜなら、自然界(視界)には、厳密にいうと漆黒や真っ白、ニュートラルグレーなど、彩度が0%の色は存在しないとされているからです。つまり、何かしらの色味があるということです。

グレーの作り方はさまざまです。オレンジとブルー、紫と黄色など、補色関係にある色を混ぜることが多いです。温かみのあるウォームグレーや、青みがかったブルーグレーなど、さまざまな色彩が楽しませてくれますね。

それから、デザイン・工芸系の受験絵のテクニックですが、背景の白に溶けるように奥の花びらを描くことで、奥行きが強調されています。

また、別記事でも紹介させていただきましたが、まとめてご紹介させていただきます。

こちらはグレートーンのペーパーに白と黒で暗さと明るさを表現する「白色浮出」という技法で描かれたデッサンです。



(出典:武蔵野美術大学入試要項パンフレット2022年度より)

こちらは武蔵美合格時に武蔵美公式のパンフレットに掲載された作品です。

構成のバランス、視線の誘導、質感の描き分けなど、巧みだと感じさせられます。


これからも先生方の作品を紹介していきますので、お楽しみに!

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