平和とは。「荒野に希望の灯りをともす」を見て。
先日、映画を見てきました。
知人の方の投稿で気になり、私も見に行ってきました。
(Kaiさんも見に行くと言ってくれたので、2人で見に行きました。
肉体がないと寂しくもあるけど、料金は一人分ですので、こういう時はお得です。)
「荒野に希望の灯をともす」
医師であった中村哲さん。
ハンセン病が深刻なアフガニスタンに赴き、
医師のいない農村で治療を施すだけではなく、
診療所も建設し、さらには、
干ばつで生きることさえ困難なアフガニスタンの人々に
武器を捨てて人らしく生きられるよう、
医師なのに一から土木を勉強し用水路を建設、
広大な砂漠を豊かな緑の楽園にした奇跡の人。
数年前にアフガニスタンで
医師が亡くなったニュースは見ましたが、
その人がこの中村哲さんだったとは…。
見終わった時、言葉が出ませんでした。
自宅に戻ると息子が、
「この人、道徳の教科書に載ってたよ」と言い、
息子も見たいと言うので、
次の日、今度は息子と2人で見に行ってきました。
自分が常々思っていることがあります。
もし自分が幸せだと思うなら、
その反対側には悲しむ人が必ずいる、ということ。
この世は、この世界は、
喜びと悲しみが同じバランスで成り立つ世界。
だから、誰かが幸せで喜びなら、
その反対の側面に
苦しみと悲しみを感じて生きている人達が
必ずいるということ。
だから喜びや幸せを感じるなら、
ありがとうございますを口ずさまなければならない。
これは、10年以上前からの自分の持論です。
この映画を見て、心からその思いを感じました。
と同時に、
アフガンの過酷な環境で生きる人たちの描写をリアルに見て、
この世の理不尽を改めて痛感もしました。
私の同郷の宮沢賢治が言うように、
「世界全体が幸福にならない限りは個人の幸福はありえない。」
この言葉を真に一人一人が受け止めたら、
自分の幸せだけではなく、小さなことでもいい、
遠い世界に住む誰かのためへの
小さな思いの積み重ねが、
やがては大きな力となり、
多くの人命を救うことができるのに。
世界的に難民が多いシリアやアフガニスタンは
なぜ紛争が多いのか。
なぜ皆が武器を手にしなければならないのか。
これは私の御魂磨き講座でも
受講生の皆さんにお伝えしていることですが、
善と悪の悪に偏る可能性は誰もが持っています。
人は、耐えられないネガティブに陥った時、
悪に手を染める可能性は誰もがある。
ということです。
だから、自分は違う…と思うのは、
そういう機会に出会っていないだけであって、
いつなんどき耐えられないネガティブに陥った時、
誰もがその危険性や可能性を持っています。
(犯罪した人の背景を見ると、
たいていなにかしらのバックボーンがあるのは
皆さんもご周知かと思います。)
もし、日本がアフガンのように、
深刻なハンセン病や自国内の紛争、
甚大な食料飢餓が何十年も続いたら、
教育を受けられる環境でなかったら、
自分たちはどこまで善の心を保てるでしょうか。
大天使のルシファーだって、
悪の魔王サタンに変貌してしまったわけですから。
人なんてそれだけ一瞬です。
最初から争いが好きな人はいない。
みんな元は善の人。
だって、もとはみんなプルシャ
(純粋な宇宙エネルギー)から
生まれているのですから。
そうならざるを得ない背景があって、
そこに至ってしまっているだけ。
だから、恵まれた環境の人たちは
自分たちだけその恩恵にあやかるのではなく、
そうでない環境の人たちをサポートする。
そうした助け合いに調和や秩序が生まれ、
平和が生まれるのに。
それが、宇宙意志が望んでいることなのに…。
中村哲さん達が懸命に用水路作りをしているその空の上を、
アフガン攻撃のために、米軍のヘリが空を飛ぶ。
幸せな未来を望み、
戦うのはもういやだと懸命に水を求め、
作業をしている人々と貧弱化した国に、
それでも攻撃を続ける大国の集団。
なんとカオスなことか。
それでも広大な砂漠を、
広大な緑の楽園にした中村哲さんやアフガンの人々。
生きるということは本当に泥臭く、
でもそこに喜びがある。
自分もドブの中を歩いてきたからこそ、
その光景に胸がつまった。
オードリー・ヘップバーンが愛した
サム・レビンソンの詩で有名な詩があります。
「年を取ると、人は自分にふたつの手があることに気づきます。
一つの手は、自分自身を助けるため。もう一つは他者を助けるために。」
(オードリーの詩と言われていますが、
正確にはサムレビンソンという詩人の詩で
オードリーは彼の詩をとても愛して
大事にしていたようです。)
中村哲さんらが尽力を尽くしたアフガンの緑の楽園は、
数年前から大干ばつがまたも襲い、
アフガン全体が史上最大の飢饉に陥っているそうです。
チャリティーヨガやワークショップの参加費は、
いつもは月末にプランジャパンへ送金していましたが、
プランジャパンは現在アフガンへのサポートは
中止しているようなので、
今月の送金は、プランジャパンと、
3年前に殉職された中村哲さんへの哀悼の意を込めて
ペシャワール会への寄付と半々にしようと思いました。
こちら↓は、毎月行なっているチャリティーワークショップです。
下記にも今月のワークショップのご案内があります。
「わたしたちのしていることは、大海の一滴に過ぎません。ですが、もしこれをするのをやめれば、大海は一滴分小さくなるでしょう。」 マザー・テレサ
地球全体のこのような歪みが…、
宇宙意志と相反する数々の行為が重ねられている今、
地球が向かう未来の方程式を
どれだけの方がお気づきでしょうか。
歪みを調え、調和と秩序、バランスが織りなす世界へ。
Hope&Love&Peace代表
天津貴美(kai&kii)