クロアチア、スロベニア旅日記 ②リュブリナ ポストイナ鍾乳洞【スロベニア】
「あなた見て、すごくきれいよ」
母の部屋のほうの窓からマロニエの木のある秋の色に染まった公園が見えました。桜の花びらが散るようにマロニエの葉がはらはらと舞い落ちています。
早速、インスタグラムに位置情報をつけてアップすると、数時間後にはそこのホテルより、私の写真がシェアされていました。はやい!つまりそういうホテルだったということです。朝食ブッフェの際、レストランのマネージャーが、こまめにガラスを拭いたり、食材のチェックをしたり、ヨーロッパでは珍しく几帳面だと感心していました。朝からクレープもあったりして、美味しくいただきました! いつもの朝食は少ないのに、なぜ旅行中はたくさん食べてしまうのでしょうか。おなかいっぱいで出発です。
まずは、スロヴェニアの首都のリュブリャナへ。オーストリア、ハンガリー帝国時代の街並み。14世紀以降、ハプスブルグ家の支配下だったそうです。青空市場には、新鮮な野菜や果物、美しい花々と、賑やかな露店が連なっていました。ちょっと変わったものとして、牛乳の自動販売機もありました!
リュブリャナの代表建築の龍の橋、聖ニコラス大聖堂、リュブリャナにかかる新市街と旧市街を結ぶ三本橋が有名です。
聖ニコラス大聖堂は、18世紀の豪華なバロック様式の装飾です。スロヴェニアの歴史が描かれた入口の青銅の扉がとても印象的でした。
ツアーは50分くらいの自由時間となりました。私たちは、街の余韻に浸ろうとリュブリャナ川、リバーサイドのカフェでお茶をすることに。
ライダースのレジャージャケットの似合う、モデルさんみたいな人がたくさん歩いてます。基本的に金髪で小顔、長身でスタイルのいい人々を眺めているだけでも楽しめます。
透明度の高いエメラルドの川を優雅に一羽の白鳥が佇んでいます。落ち葉と一緒にロマンチックな写真が撮れました。
★リュブリナ動画撮影してます。
さて、美しいルネッサンスな建築が美しかった古都をあとに、リュブリャナから56㌔のところにある、アドベンチャーツアー、ポストイナ鍾乳洞へ。ここは、ヨーロッパ最大規模を誇るカルスト鍾乳洞です。
だんだんと空が晴れてきて、到着のころには快晴になりました。鍾乳洞の暗闇がより暗みに感じられそうです。
ポストイナ鍾乳洞は、何百年物歳月をかけて形成された、全長21キロの大鍾乳洞です。19世紀には、リッチな人々しか来られなかった場所のようです。電気も通っていないころは、たいまつを持って中に入ったとのこと。つまり、ススがついたことにより、残念ながら世界遺産登録されなかったとのことでした。個人的には、世界遺産登録されないほうがおかしいくらい、想像を絶する場所だと感じました。
通常のツアーは90分くらいのコースになってます。まず、徒歩ツアーの出発点まで3.2キロの道を10分間トロッコが風を切り走り抜けます。
そ、れ、がものすごいんです! ディズニーランドのビックサンダーマウンテンなんかで岩がごつごつしたところを通りますが、あれがずっとあるような、しかもリアルでひんやりしているので、いやいやリアルです。本物の鍾乳洞をトロッコで走り抜けるスリル。現実とフィクションがよくわからなくなってしまいました。途中でだだっぴろいところに出たとおもったら、そこはシャンデリアがゴージャスな180年前からコンサートホールというのです。
鍾乳洞の中にホールだなんて?! なんてロマンティックことを考えるのでしょうか、貴族たちは。昔はどんな光景だったのでしょう。あのハプスブルグ家の人々も来ていたようです。
★ポストイナ鍾乳洞動画撮影しています。
新鮮な驚きとともに、あっという間に鍾乳洞探検入口へ到着しました。
さて、ここからが徒歩です。アップダウンがありながら、イヤホンガイドで説明を聴きつつ、進んでいきます。
スパゲッテイーのような鍾乳石や、カカーテンンのような鍾乳石、巨大な石柱など、様々な形があります。室内の温度は常に8度でキープされているそうです。どこもかしこも鍾乳石しかない風景は、地球とは思えず、別のプラネットに来てしまったような、おまけに時がゆっくりと流れているし、鍾乳洞の中で空気が吸えているのが不思議なくらいに思えてきます。こうして見学中にも滴は滴り続けていて、次の1センチ成長させるために時が100年必要だということ。息を飲むような神秘的な美しさに、地球の鼓動を感じます。
ランチは、施設内のレストランでチキンをいただきました。私はディズニーランドのアドベンチャーランドにある骨付きチキンが大好きなのですが、その味にも似ている! アドベンチャーのあとのチキンは最高です。
この日はここで観光が終わり。ホテルまでの道ひたすら5時間です。クロアチアに入り、アドリア海が見え始めると、オレンジ色の屋根のなか、13メートルの黒のメルセデスベンツバスがスロバキアのハイウェイを駆け抜けていきました。