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Fashion source: Daily Journal

プライベートなピアノリサイタル@sonorium by 富永峻さん

2016.06.06 12:19

「少人数制の贅沢なリサイタルがあったら行きたい!」。このたび、「新月」に引き寄せてしまいました! 1年半前からピアノリサイタルへ行かせていただいている富永峻さんが、「収録現場を公開する」という試みを企画されたのです。



 場所はソノリウム。以前に他の演奏会で2度訪れたことがあり、白い壁、木の床、高い天井にある天窓1枚の下にピアノが一台だけのとってもシンプルなホールで、音もものすごくいい場所! この機会を逃してはいけないと、大阪から直行しました。



 通常収録をするならば、収録のための「音」を録るので、正確さが求められる。しかし今回、富永さんがお客様に見てもらいながらの収録を試みたのは、ライブ状態のインスピレーションや勢いみたいなものも、同時に収録でき、新しい音が生まれるのではないかと、アーティストの挑戦のようでした。


 観客は、ロフトのような2階席で鑑賞です。たった15名のためのピアノ演奏会。鑑賞するほうも、制限があって、拍手をしてはいけない、咳をしてはいけない…で、ノイズを一切立ててはいけない。ということで、お客様も大変じゃないですか?! 「ピアノを習ったことのあるひと、習っている人」という制限もありました。

 もちろん一番大変なのはピアニスト。ビデオ撮影もしているので、楽譜なし。最低でも10分。長い曲で25分?! 弾き続けます。収録なので、途中まで弾いてみて、本人が納得いかないと、もう一度弾き直すとか、あと回しにするとか、リサイタルではクールで優雅な様子しか見てませんから、どんなことが起こるのか?!




 1部の90分は、いつものごとく雑念が浮かびながら鑑賞+見る方も音を立てまいと緊張気味で、結構大変だったのですが…。
 2部に入ると、どう座ったらリラックスできるか? とか、だんだんと、ソノリウムの椅子との付き合い方がわかってきまして、最後の30分くらいになって、完全にリラック&集中モードに入っていったのです。



 すると、映画を見ているようになってきました。ピアニストのドキュメンタリー映画です。2階のロフト席から俳優を眺めているその様は、スクリーンを見ている感覚です。ソノリウムの白い壁がスクリーン。音楽はリラックスするため、自分のために聴くものとばかり思っていたのが、弾いているピアニストそのものにフォーカスが当たりはじめたのです。ピアニストに感動していました。



 そのとき、最強に難しい曲を弾いているタイミングでした。ピアニストが主人公の映画で、クライマックスシーンを演じているかのように。自分の体温も完全に上がってきたのがわかりました。すると涙がこぼれてきました。流れる音を立てないように、白い天井を見上げて。説明のつかない、こんな感覚生まれて初めてのことでした。



 この感じを、先ほど英会話のインストラクターに話してみました。すると、見事な言語化!ゆっくり丁寧に言葉を選びながら。

I think so combination things made you cry. If you listen to music at home then you are doing something right? The music is the second but here you are not control the music and the music is the first thing everything else is the second maybe...to the music so sounds more powerful maybe plus his skill was impressive and you know him personal connection to himself you are overwhelmed by the music. I mean the music becomes more powerful than your kind of defense so takes over your body control your emotions... and often people cry, ....happen sometime.

 確かにそうです。普段は2番目の存在、BGM扱いのピアノ。しかしライブであり、余計なものが何もなく、ピアノを弾いている人しか見えなくなると、音楽が一番のものになったことでの変化だったのです。1つのものにフォーカスすることで、ピアノの調べに飲み込まれ、圧倒されていました。それで、溢れ出てきたのが涙です。

 第一部の緊張感は、このラストのために必要だったのかとさえ思えてきました。ヨガで言う、修行のアーサナのあとの、心地よいシャバーサナのようです。



 ピアノの後は、仲間と一緒にお食事です。4人で感じたことをシェアしあって、美味しいワイン、カクテル、ピザ、パスタ…、楽しい晩餐会でした。やっぱりピアノの後はお腹が空いて食事がおいしいです。

 で、どういうわけか、今朝は変な夢ばかり見て目覚めました。きっと、いろいろ洗い流された、そんな感じだと思います。今、とてもすっきりした感覚でこのブログを書いています。


 ちなみに、この記事の写真はマイクライアントの写真家、中内美帆さんが撮影してくださっています。私のセミナーの写真も以前撮影していただきました。結構フレキシブルに対応してくださるので、今回お声を掛けてみたらOKでした! 音の関係上、本番前のリハーサルの模様になります。動画の構図も美帆さんが考えたようなので、動画もとっても楽しみです!

Check it out!
中内美帆さんHP



この日の演奏動画は後日、富永峻さんのメルマガで配信してくれるようです。
Check it out!
メルマガ「shun-piano」

 パフォーマンスで、人に感動を与えるって凄いですね。公開収録、大成功だったのではないかと思います。映画になっても不思議じゃないですね。本当にお疲れさまでした&ありがとうございました。これからのリサイタルももっと楽しみになりました♪