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ひだまり保育園*安藝里山保育

うんどう会のリレー☆ひよこちゃんの話し

2022.11.16 09:47

こんにちは こんばんは ひだまり保育園のエンチョーダンジョーです。

昨日書いた投稿

の今日は続きの話しです。


↑にリンクを貼った 前回の記事は りすちゃんに焦点を合わせていましたが

今日は アンカーを譲られた側 ひよこちゃんのこと。


ひよこちゃんは、本当に小さい頃からひだまりで育ってきました。

クラスの中では背も高く、声も大きくはっきりしゃべるので

何かあると「ひよこがかけ声をかける」みたいなことがけっこうありました。


でも、実は とってもドキドキする人で

ドキドキするからこそ、ちょっとよく分からなくても

えいや!と気持ちを据えて

大きな声で思いついたことを言ってる 感じなんです。


でも、その様子はとってもしっかり堂々として見える。

だから、ひよこちゃんの悩みというか、

ドキドキにはあんまり気がついてもらいづらい そんな人なんです。


さて、ドキドキするのはどうしてかな~と

職員みんなでひよこちゃんの様子をみていくと、

どうやら「見て 全体と部分の関係をつかむ」のに

ちょっとがんばってる様子がみえてきました。


例えば リレーの練習のときに

メロンチームの子を「こっちに座るよ」と試合中に誘導するというのは

当然走ってる人がいるなかで

必要なタイミングで走り終わった子に声を掛けてあげないといけない。

見る場所が何カ所にも分かれるんですよね。


トラックを走ってる人~試合の流れ~全体 と

どこに行ったらいいか分からず困っている子~部分 を

両方見るということ。


ひよこちゃんが、小さい子のことを手伝わず

走ってる子をひたすら「がんばれー!」と応援してたのは、

心がないから とかじゃ全然なくて、

「リレーの試合全体と 困ってる子の両方を見るのが難しい」からでした。


それは、3人の話し合いの場面でも

ジブンの気持ちを伝えていくことと、

目の前のリスちゃんが泣いてることと、の両方をどう調整したらいいのか分からなくなる

という状況になったのかなあ と思われます。


そういうとらえ方をしていたので、アンカーをひよこちゃんに と決まった後

彼女が 心の底から納得して、よし!とジブンの力を発揮できる形として

「リスとカエルがアンカーさせてくれる。その思いを受け取ろう。

それは、ありがとうって言うだけじゃない。

ジブンの全部の力を出して、脚がちぎれるかと思うほど速く走るってことよ」

と伝えたのです。


それがこの姿です。


すっげえ、ほんとに 本気で走ってるのが伝わりますよね。

当日見ていて ほんとうに格好良かったです。

ひよこ、えらい。



私たちは、どの子にも 同じ事を伝えます。

【他の子を助けられるひとになりんさい。

 ジブンのことだけ言うのは 小さい人、大きい人は他の人のことを考えられる】


「私はいいから、あなたがしていいよ」と譲ることは本当に素晴らしい力。

もう全力で 諸手を挙げて 本当にステキ!と思う。


でも、私は一歩立ち止まって考えたいのです。

その 私の 私たち職員の理想の回答がなかったら、

その子を足りない子だと思ってない?

そうじゃないよね。

アンカーをやりたいと願うことが悪いんじゃない。

どうしてもやりたいと思う子が、

ジブンにできる精一杯で走ることも、また、

他の子の気持ちを受け取って、他の子を助けることになる。

私の理想の形を求めるのは、間違ってると私は思う。

ついつい、そう流れがちな私の脳みそにストップをかける。


私たちは、どの子にも 同じ事を伝えます。

でも

こどもが、それをがんばるときは、

同じ形でやるんじゃないんですよね。

その子の一番力を出せる場面で 

その子ができることを 精一杯。

それが良いと思うんです。


大人が期待した形をなぞらせる んじゃない。

苦手な分野なんて だれにだってある。

ひよこちゃんが 全体と部分を見るのが苦手なら、

ひよこちゃんが 思いっきり力が発揮できるところでがんばる!

大人の私だって、そういうのがいいなと 思うんだもの。


大切なクラスメイトが 涙を流して

「ひよこがアンカーしていいよ」って言ってくれた。

それでジブンは本気で全力で走った。


そのことが、彼女を

「おおきくなった」と実感させてくれてるのじゃないだろうかと

私は確信しています。