『十字架 』 重松 清
2011.07.04 15:30
今日は、ブックオフに出すものを決めようと、
本棚を開けてみました。
たまたま、1年半前くらいに知人がお勧めしてくれた
まだ読んでいない小説が、急に視野に入ってきました。
そのなかの『十字架』を手に取りました。
パラパラめくると、最近気になっているワードが
目に飛び込んできたので、そのまま読み進めました。
そしたら、あっという間に4時間経ってしまい、読み終わりました。
自殺をした14歳の少年、残された人たちの20年間の物語です。
20年もの間に、人々の心がどのように変化していくか?
時間軸と心の変化、あのときは分からなかったけど、今はわかるとか。
私も感じたことのある、色々な感情を思い出しました。
去年読んだら、分からなかったところもあると思います。
私は、最初からいきなり入り込んでいきました。
終わりの方で、急に涙があふれてきました。
それまで、黙々と読んでいたので急展開です。
「大人になり、父親になって、僕はあのころよりも
たくさんの寂しさを見つけられるようになった」
この1文が特に共感したんです。
段々と何か、からまりがほどけていったかのような感覚になって、
最後、読み終わったときには、ものすごいすっきりしました。
許す、祈る、信じること、・・・私は、そのようなテーマを感じましたが、
共感するポイントは、本当に色々ありそうなほど、深いものがあると思います。
この書き方では、全く内容が分からないですね。笑
とっても読みごたえのある、いい本です。
これは、とっておきたいです。
是非、ご一読くださいませ。