慢性疲労症候群とはどんな病気なの?
慢性疲労症候群は「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」とも呼ばれています。
これまで健康に生活していた人がある日突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、それ以降強度の疲労感と共に、微熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、脱力感、思考力の障害、抑うつ症状などが長期にわたって続くため、健全な社会生活が送れなくなるという疾患です。現段階では、詳しい発症要因は分かっておらず、明確な治療法も確立されていません。
●微熱・頭痛・のどの痛み
慢性疲労症候群の代表的な症状として微熱があげられます。平熱より0.5~1.5℃程度高い熱が半年以上にわたって持続します。解熱鎮痛剤などを用いても熱があまり下がらないことも特徴といえます。 また、かぜをひいたときのような、のどの痛みや頭痛がするようになることがあります。
●疲労感
慢性疲労症候群では、日常生活に支障をきたすほどの疲労感が引き起こされます。 ちなみに、仕事や育児など、疲労の原因がはっきりしている場合は「慢性疲労」であり、慢性疲労症候群には当てはまりません。
●筋肉痛
全身または特定の部位に激しい運動をした後のような筋肉痛が現われ、動くことができないほどの痛みになることがあります。
●不眠と過眠
自律神経の異常により、寝つけない、眠りが浅い、早く目が覚めてしまうなどの「不眠」や、朝起きられない、日中に極度の眠気に襲われるといった「過眠」の症状、さらにはこれらが、一日のうち同時に現われることもあります。
●気分障害
うつ病に似た症状がでて、気分の落ち込みが続き、仕事にでられないほどまでになる場合があります。一般的には、うつ病の症状は朝に重く、午後に軽減される傾向がありますが、慢性疲労症候群の場合、午後のほうが憂うつ感が強まる傾向にあります。 また、注意力や集中力の低下などもみられます。物忘れがひどくなるなど、認知症のような症状がでる場合もあります。
PS値で状態を見るとこんな感じです。
PS(performance status)による疲労・倦怠の程度(PSは医師が判断する)
0 倦怠感がなく平常の社会生活ができ、制限を受けることなく行動できる
1 通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、疲労を感ずるときがしばしばある
2 通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、 全身倦怠感の為、しばしば休息が必要である。
3 全身倦怠感のため、月に数日は社会生活や労働ができず、自宅にて休息が必要である *1
4 全身倦怠感の為、週に数日は社会生活や労働ができず、 自宅にて休息が必要である。 *2
5 通常の社会生活や労働は困難である。軽労働は可能であるが、 週のうち数日は自宅にて休息が必要である。 *3
6 調子のよい日は軽労働は可能であるが、 週のうち50%以上は自宅にて休息している。
7 身の回りのことはでき、介助も不要ではあるが、 通常の社会生活や軽労働は不可能である。 *4
8 身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、 日中の50%以上は就床している。 *5
9 身の回りのことはできず、常に介助がいり、 終日就床を必要としている。
疲労・倦怠感の具体例(PSの説明)
*1 社会生活や労働ができない「月に数日」には、土日や祭日などの休日は含まない。また、労働時間の短縮など明らかな勤務制限が必要な状態を含む。
*2 健康であれば週5日の勤務を希望しているのに対して、それ以下の日数しかフルタイムの勤務ができない状態。半日勤務などの場合は、週5日の勤務でも該当する。
*3 フルタイムの勤務は全くできない状態。
ここに書かれている「軽労働」とは、数時間程度の事務作業などの身体的負担の軽い労働を意味しており、身の回りの作業ではない。
*4 1日中、ほとんど自宅にて生活をしている状態。収益につながるような短時間のアルバイトなどは全くできない。ここでの介助とは、入浴、食事摂取、調理、排泄、移動、衣服の着脱などの基本的な生活に対するものをいう。
*5 外出は困難で、自宅にて生活をしている状態。日中の50%以上は就床していることが重要。
【RitaLINK】代表の私はPS8~9の間で家でも電動車いすを使用していますが、現在は1番酷かった時と同じ様に暮らす事を医師から求められある程度動けますが寝たきりとほぼ同じ暮らしをしております。
が、PS値で表すとPS6が通常、クラッシュ覚悟のうえで短時間の軽作業が週に2回ほど出来るかも?、しかも「脳疲労」もありますので、スマホは1日30分だけと決めてやっています。
先に説明した線維筋痛症と姉妹病と呼ばれておりますので併発する方が多いようですね。