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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

第3回十字軍3-英王ヘンリー2世妻を幽閉

2018.03.27 07:25

仏王と離婚し、英王と結婚、そして英仏にまたがるアンジュー大帝国をつくったヘンリー2世とアリエノール夫妻。ヘンリーは驚くべきタフさで英王権を強めていった。そしてアリエノールは夫の遠征に行った間の内政を支えた。2人は「ハンマーとカナトコ」に例えられる。

しかし調子がよくなるにつれ、もともとオレがオレがのヘンリー2世はどんどん自分一人で決済するようになる。トマス・ベケットという腹心ができ1162年には大司教にした。しかし2人は対立し、彼を追放してヴァチカンと対立。そしてロザムンドという愛人を持てば、これまたワタシがワタシがのアリエノールは別居。

一方離婚されたルイ7世は、3度目の結婚で嫡子を得て、面目を保ったが、このチャンスを逃さない。ルイはアリエノールの心を読み、フランス領土を息子達に譲ることを提案。ヘンリーは罠にかかりそれを了承した。アリエノールは自分の領地を子供に譲るべくアキテーヌに文化の華を咲かせた。

1170年、遂に英王は大司教ベケットを暗殺。彼は息子達の家庭教師であり、ルイとアリエノールの加担のもとで、73年息子達が超ワンマンの父に反乱を起こす。戦いはやはり父ば有利で、74年に和解した。しかし英王はアリエノールを危険に思ってイングランドに幽閉した。

下は映画「冬のライオン」より幽閉されたアリエノールとヘンリー2世