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マヤ

ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission1-⑨

2018.03.29 23:00


「終わったぞ。…ありゃ、お邪魔だったか?」





公園の木々に隠れて恭介と抱き合っている所へRYUJIが声を掛けた。





俺は慌てて合わせていた唇を離した。





「俺、向こうで一服してっから、続けろよ。悪かったな!邪魔して」





気を利かせたのか?





ロボットのくせに…





「やめるのか?」





すぐ目の前に恭介の顔がある。





俺はつかの間の別れを惜しむかのように、また唇を重ねた…





長いキスから開放し、ようやく目を開けると、すっかり日も落ちていた…





ピコン♪





iPhoneを見た。





臣からのLINEだ。





「行かなきゃ…」





「意識がなくなるまで、飲むなよ」





「恭介も…美少年との火遊び、ほどほどにね」





「心配ならRYUJIを代わりに行かせばいいのに」





「心配なんかしてないよ」





「相変わらず、素直じゃないな」





「…行くね」





俺はもう一度恭介の唇を包み込んだ…





恭介が強く俺を抱き寄せ、更に深い口づけをしてくる…




欲情したまま…相方との待ち合わせ場所へ行くのか…





「はぁ…もう行かなきゃ…」





「サヨナラの代わりに、なんて言うんだっけ?」





恭介が軽く命令する。





「…愛してるよ、恭介」





「気をつけてな」





しっかり握っていた手を離した。





恭介を残し、俺は歩きだした。





少し離れたベンチで、激しく煙を吐くRYUJIの側を通った。





「もういいのかよ。bossがずっと見てるぞ」





「余計なお世話だ」






RYUJIから離れ際に、俺は立ち止まり振り返った。





「今日の音合わせは…痺れたよ」





「ヒュー♪」





RYUJIは口笛を吹いて言った。





「感謝してんなら、今度フィルターなしのタバコ買ってこい」





俺は何も答えず、歩きだした。





「ダースでな!一個だったらシバくぞ!」





馬鹿か。





俺を傷つけたら、お前にも傷をつけることになるのに…




「隆二!待てこら!」





振り向くと、暗闇の中キラッと光る物体が飛んできた。





咄嗟に手のひらでキャッチする。





「お前のだろ?返したぞ」





手を開くと、RYUJIに渡していたイヤモニがあった。






「……」





「こら!礼くらい言え!」





俺は後ろを振り向かず、臣との待ち合わせ場所へと向かった。






to be continued…