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おひょいさんのおたより

ぬるい男

2022.11.27 15:22


まいどどーも。

引っ越したおうちにテレビのアンテナがなく、

ケーブルやアンテナの新規手続きを避け、

テレビ番組なしの充実した世間知らず生活を送る、おひょいです。


さて、そんな我が家は新調したテレビもただの立派なモニターなので、

観るのはもっぱら映画になります。

もちろん今どきの配信サービスは情報番組含めいろいろありますが、

もうそんな時間も無いし面倒なだけですから。



そんな日々の中、

是枝監督の韓国映画「ベイビーブローカー」を観ました。


素敵なキャストで、

素敵な人物しか出てこない、

素敵な映画でしたね。


カンヌでソン・ガンホさんが男優賞をとったみたいですが、

映画自体が酷評だったのもわかります。


なんせ良い人しかいないのです。

赤ちゃんの人身売買というダークな設定なのに、

あの残酷展開大好きな韓国映画なのに、です。


韓国映画特有のどぎつい流れ、

痛くてやるせなくて胸をえぐられるような展開を察知して

こっちだって構えてるのにねえ。

何度も不穏な雰囲気を醸し出して期待させながらも、

すぐに優しいシーンになってしまうのはツライ。

「んなアホな」みたいにズッコケちゃう感じですね。

ある意味このポスター通りですわ。


だがしかし。

是枝監督はたとえ是枝風の味付けであっても、

もうそういうエグイ後味のは提供したくなかったんでしょうね。

すごくよくわかる気がします。

勝手に共感します。

私も歳を重ねてきて受け取りたいものが変わってきたからです。


昔はひどい世界を知ること、

それについて考えることが、

人として義務だと思ってきました。

無知は罪、

苛烈な現実から目を背けちゃいかんと。

おぞましい人間の所業を見過ごしちゃいかんと。


だけど最近は「もうわかった、もういいよ」って感じで、

自分には必要がなくなったと感じてきていました。


必要なのは善いもの、善いこと。

善い人、善い行い。

変わらず性善説を信じてはいないし、

ノー天気でもポジティブシンキングでもない。

人間である以上、この先もひどい世界がなくならないことくらいわかっている。

だけど、だからこそ善いものだけでいいのです。


善いものが世の中を解決すると信じたい。

それを提示する人や作品だけを知りたい。

自分もそれを体現する人間でありたい。

絶望でなく、希望だけを見据えていたい。

なにより人を信じたい。


それにね。

もう十分生きてきてね、

もう十分ダメージは蓄積されてますわ。

これ以上ツライものを抱える余白がないですわ。



ぬるい映画がフィットするお年頃になった、

おひょいなのでした。