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世界陸上オレゴン観戦記【前編】 予選通過は5m75!!!?

2022.11.29 12:00

こんにちは、中山(@kou49dec_pv)です!

みなさん、8月19日から開催された世界陸上は観戦しましたか?

男子棒高跳はハイレベルな戦いが繰り広げられ、優勝したモンド・デュプランティス選手は6m 21の世界記録を樹立しました!

そんな熱戦を見に、ボウタカのよねさんと一緒に現地オレゴンまで行ってきました!

しかも、世界記録の瞬間は「最前列」で、目に焼き付けてきました!!!!


熱戦の様子を少しでも感じて欲しいと思いまして、今回から2回に渡り、現地の雰囲気をお届けしたいと思います。


いざ、出国!

世界陸上が行われたアメリカオレゴン州ユージーンへは、デルタ航空に乗って行きました。


羽田 

→ シアトル 

→ オレゴン州ユージーン


約16時間のフライト(シアトルにて6時間観光を含む!)を乗り越え、なんとか「ユージン」に到着しました!



スタジアムへ Let’s go!

今回の世界陸上が開催されたヘイワードフィールドは、“オレゴン大学”の陸上競技場です。

とても大学とは思えないほどの魅力的なスタジアムでした!



フィールド種目は全てインフィールドで行われ、観客席とトラックの距離が近いです。また、全座席がフカフカのシートでどれだけ座っていても疲れませんでした!


さらに、お手洗いにはレジェンドアスリート達のメダルからゼッケン、スパイクなどが飾ってあり、一大テーマパークでした!


棒高跳予選
Day 8 (7/22) / Pole vault [Heat] 17:05~



本日は、両方のピットが視野に入る1階の中段の座席を購入したので、どちらも見ることができました。(座席の価格は1席で4万円くらい!)


座っていた周りには・・・

ペトロフコーチ、ブラッドウォーカーコーチ、グレッグ・ヘレナ夫妻、ニーナ・ケネディ、クリスとモンドの彼女・・・・と棒高跳有名人のオンパレードでした笑


(現地時間16時頃)

選手が入場し、AピットとBピットに分かれて、ポールワークや足合わせが始まりました。


この時点で感動。。。

(初めて世界選手権を見にきましたので笑)


SNSで見ていた選手が一斉に跳んでいたので、もうあっちこっち見なきゃいけなくて大変でした。笑

普段SNSでは試合の跳躍は見られても、競技開始までの一連の流れはなかなか見られないので、とても貴重でした。


予選の練習を見ていて、特に感じた共通点は、以下の3つです!

  1. 中間マーク
  2. ポールワークをする組としない組
  3. 短助走


1. 中間マーク

中間マークは、踏切から6歩前〜8歩前に選手がマークを置き(既に決めている個人の場所)、自分のマークの位置をコーチに認識させていました。


コーチバトラーの本にも記載されていますが、ほとんどの選手がマークを置いていました。聞いた話ではありますが、海外では中間マークのステップが大きくずれた場合にはコーチが大きな声で止めるそうです。


これは助走の明らかな違いにより踏切が上手くいかず起こる危ない跳躍を防止するためだそうです。


さすがに世界選手権レベルの選手では、そのようなズレによる声かけはありませんでした。


2. ポールワーク

ポールワークでは6歩程度で曲げないポールワークを行う選手と最初から12歩の曲げ跳躍もしくは全助走をおこなっている選手がいました。

特に、ヨーロッパ圏の選手たちはポールワークを行い、アメリカを拠点に練習している選手や学生時代にNCAA(アメリカの大学)で活躍していた選手は、トラックでポール走を行なっている印象を受けました。


このような全助走跳躍までのウォームアップの違いは、走幅跳や走高跳でも同じような光景が見られました。


“動作の確認”や“そもそも試合までの流れでポールワークは済んでいる”といった考え方の違いによって、全助走までの流れが違う感じでした。


3. 短助走

12歩の跳躍では、ポールを曲げてスイングから抜きまでの跳躍を行なっていました。


また、個人的な意見ですが、長い助走で長いポールを使用していれば、全助走の跳躍は精神的にも肉体的にも疲れてしまいます。

跳躍の一連の流れを確認するならば短い助走で動きを確認するのはいいなと思いました。


それでも、短助走でほとんどの選手が5m30くらいをポンポンポン跳んでいました笑。


ということで、予選が始まる前のウォームアップの段階で情報量が多すぎて、私の頭の回転数と心のボルテージは高まり続けました笑


予選が開始!


(17時ごろ)

予選のスタートの高さは5m30です。

どの選手も華麗に飛んでいき、サクサクと試合が進んできました。

日本代表の山本選手も着実に跳んでいきましたね。


試合が進み、バーをクリアしていく選手と失敗する選手の差は”助走”が大きな要因だと感じました。


助走が重要なのは常識では?

と思うかもしれません。


ここで私が感じたのは、5m30から高さが上がるにつれて踏切位置の少しのズレや、助走速度の少しの低下でポールが立たない光景や、クリアランスの頂点がずれてバーを越えることができない光景が見られました。


少しのズレといっても、ちょっとだけ遠いな、近いだろうなと感じるくらいの感覚です。


強い選手は助走の精度が、とにかく高かったです。


例えばクリス選手やデュプランティス選手は全ての跳躍の中で、踏切位置のズレや速度変化はあまり見られませんでした。

いい意味で同じ助走を常にしていました。


また、精度だけでなく対応能力も高いことが見受けられました。

それは風への対応です。


試合の途中では、助走前半と後半で風向きや風速が異なる場面がいくつか見られました。

しかし、バーをクリアしていく選手は風があっても、同じ水準の助走と踏切位置で跳躍していました。

もちろん、風を待つことや助走のイメージは変わっていたと思いますが、極端に変化を感じさせませんでした。


また、これは世界選手権だからなのかアメリカの国民性なのかは分かりませんが、観客が勝手に手拍子をしていたことに驚きました。

日本では手拍子を求めたのに対して、応答する形で手拍子が行われます。

しかし、現地ではどの選手もポールを上げた時には勝手に手拍子が始まっていました。笑


いい意味で物凄く盛り上がっていたので観客としてとても楽しかったです!が、選手サイドに立ったら、リズム感が大変そうでした笑


これまで私は、助走はポールを立たせるために速度を高めることが最も重要な要因と考えていました。しかし、この世界トップレベルの選手たちの精度の高さをまじまじと見ると、ポール特有の技術(ポールドロップ)・戦略的思考(風)を練習していくことも非常に重要だと思いました!


さてさて、試合に戻ります。


高さは上がり、5m65になりました。

山本選手は2回目にクリア!


例年の記録では決勝進出、入賞も狙える記録です!!

ですが、世界陸上inオレゴンは一味違いました。


決勝進出の条件は、5m80をクリアするか、予選の上位12名。


なんと、決勝ラウンドへの進出ラインは「5m75」を跳んだ12名となりました

レベルが高い。。。


帰り道に自転車を取りに行ったら、モンド選手に奇跡的に遭遇!

この48時間後に、歴史的なの瞬間が待っているのでした・・・



それでは次回は「決勝編」!!

お楽しみに!!



ボウタカチャンネルの米原と中山がアメリカ・オレゴンで行われた世界陸上に行ってきました!ぜひ皆さんにアメリカの熱気を届けたいと思い「世界陸上オレゴン大会」の様子をVlogにしました!



ボウタカ Vlog

「世界陸上オレゴン大会 2022(前編)」

- rec. 2022.7.18. - 27.