キッチン(I型→I型)リフォーム現場管理のポイント~設備配管工事、下地工事
現場に毎日行けない!だからこそ、行くタイミングが大切!
リフォーム現場管理はココがとっても重要!
キッチン工事は、食器棚や冷蔵庫などを仮置きするスペースに加え、梱包されている新規キッチンの各部材の保管場所などを確保する必要がある。スムーズに養生作業に入るためにも事前に仮置きの場所を打ち合わせしておこう。また口に出さなくても工事に不安を抱えている施主は多い。トラブルを生む前に先手のケアを意識しよう。
《設備配管工事》
コンセントの個数と位置もチェック
新規キッチンの施工図通りに水栓位置、排水管位置、ガス管位置を移設します。電気設備は、コンセントの位置と個数が打ち合わせ通りになっているか確認します。ほぼ同時に複数の職種の業者が作業をするため、床に置いた工具で他の職人がケガをすることがないよう、安全管理にも注意を。
IHクッキングヒーターや食器洗い乾燥機を新規に入れる場合は専用の電気回路を確保。
【ココが大事】
- 移設した給排水管・ガス管の位置は新規キッチンの施工図通りか。
- スイッチ・コンセントの位置と数は合っているか。
- リモコンの位置は打ち合わせ通りか。
【施主はココが不安】
“床下の古い配管はそのまま残るのかなあ”
「金属製の古い給水・給湯管は撤去せずに残すことになります。撤去するには床材を大きくはがす必要があるからです」
→金属製の管は曲がらないため、開口を大きくとらないと撤去が困難です。床を張り替える工事が伴う場合でも、管をそのまま残すことが多いようです。また機能していない古い管を残すことを、「(古い管を)殺す」と表現することもありますが、お客様に「古い管は殺します」と言うと気を悪くされることもあるので注意しましょう。
《下地工事》
構造材の切断に注意
キッチン及び吊り戸棚位置を確認し、棚固定下地材を取り付けます。次に床下地材の不陸調整・壁断熱材の取り付け調整の後、壁・天井に石膏ボードを取り付けます。キッチンパネルの施工範囲を確認した上でパネル用の見切り材を取り付けます。構造材を切断しないよう注意しながら作業します。
【ココが大事】
- キッチンの設置位置に合わせて下地材が入っているか。
- 下地取り付け時に、柱や間柱などを切断しないよう注意する。
- キッチンパネルの貼り付け位置や割付けは図面通りか。
【施主はココが不安】
“天板にこぼれた水が左から右へ流れていたけど、今度は大丈夫かしら”
「キッチンが少し右下がりになっていたため、天板にこぼれた水がすーっと流れていたようです。原因は床が右に少し下がっているからです。新しいキッチンが水平に設置できるように床の不陸調整をいたしますのでご安心ください」
→現場の状況に適した方法で不陸調整を行います。床で調整せずに付属部材をキッチンキャビネットの下に設置することで調整することもあります。
【用語をお客様目線で解説】床不陸調整
「不陸」とは、面が凹凸になっていたり、水平になっていないことをいいます。床に凹凸があるケースは、マンションの床スラブの凹凸の上に直接CFシートを張っている現場で散見されます。調整する場合はコンクリートスラブを調整材で平らに均す方法などがあります。木造住宅で多いのは、経年劣化などに起因する傾きで、調整方法は劣化した合板や根太を新しいものに交換する大掛かりな方法の他、不陸調整材を挟み込んだり、既存床の上に根太と合板を張りなおして仕上げ材を貼る方法などがあります。狂いが少なければキッチンキャビネットの下だけ高さ調整することもあります。
リフォマガ2022年2月号掲載
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