ブロックチェーン技術が銀行を脅かす
執筆者:Pyon
ブロックチェーン技術・・・昨今このワードで様々なニュースが飛び交う時代になりました。
そんな中、また新たな閃きとその人物の経験の中から新しい可能性が生み出されようとしています。
その人物は、香港にFintech Next社を設立した大森 健太社長。
彼が今後その会社で行っていこうとしていることとは…
『 貿易システムを根底から変えるビジネス仮想通貨インフラの構築 』
ブロックチェーンと実ビジネスを融合させる暗号通貨インフラを作るというビジョンのもと、まだまだ投機的な見方をされている暗号通貨を実ビジネスと融合させるという目的でプロジェクトを立ち上げたそうです。
いま現在、国と国とをまたいで輸出入を行うビジネス取引において問題となっているのが、それぞれの企業が所在する国で介在する(介在してもらっている)それぞれの窓口を務める(務めてくれる)銀行と企業との間における三者間(輸出側企業、輸入側企業、その取引の決済に介在する銀行)貿易(取引)システム。
その、現在の貿易システムには以下の様な諸問題があると言います。
① エスクロー問題 ※1
② L/C(Letter of Credit)信用状 問題 ※2
③ 為替事前予約の問題 ※3
これらの何が問題かと言うとそこには、
・高い取引手数料
・長い信用調査機関
・信用力がない企業との取引困難
・多くの絶好の企業とスムーズに取引が出来ないことによる機会の損失
が、あると。
そしてまたこれら海外輸出入貿易で決済の為に間に入ってもらう機関は今までは〝銀行〟しかありませんでした。
そこに大森社長の目が向いたようです!
ブロックチェーン技術は、これらの業務を銀行の手から引きずり下ろし、銀行の代わりとなって機能し、今までより透明性を期し、安全性を担保し、スピード力を上げ、新しいアイデアで勝負するベンチャー企業やまだまだ資金力もなく信用力も乏しいスタートアップ企業の海外取引貿易ビジネスに光をもたらすことが出来る様になるとのこと。
このことに気づいた大森社長は、世界初のサービスとして、
『ビジネス仮想債権』を提供するとのこと 。
まずターゲットとする市場には〝中古品貿易市場〟が有り、ここはとても有望で大きな市場になると予想。
現在の世界の中古品市場規模は 約100兆円
その内、日本の製品のシェア比率は約30%
中古車や家電品、医療機器や音楽・音響機器関係品などを手始めに、まずはアフリカ54ヶ国に輸出するビジネスを始めるという。 既に、2017年にはナイジェリアに合弁会社も立ち上げ、今や様々な企業から問い合わせや協業の話が入って来ているそうです。
大森社長 これからも動向追いかけて行きますよ~
追ってまた進捗をシェアさせて頂きます。
未来が見えるね研究所 研究員 Pyon
◎ Fintech Next社
大森 健太社長…(東京大学卒業、元伊藤忠商事)
参照:http://ctm-tokyo2018.net/bic_asia2/
各出典(参照元)
※1 エスクローとは - IT用語辞典より
売り手と買い手の間に第三者である金融機関を介して、条件付で譲渡金額を決済する仕組みのこと。第三者である金融機関に、証書 (停止条件付捺印証書) の交付とともにエスクロー勘定を開設し、買い手はその勘定に譲渡代金を入金して保管しておき、売り手との間に設けた条件が満たされたときに、その勘定から譲渡対価が売り手に支払われる方式。国内のM&Aではメガディール時にわずかに用いられる程度である。中小企業のM&Aにおいても有効な手段であり、今後は取り入れるケースも出てくるだろう。
※2 L/C(Letter of Credit)信用状とは
「貿易キャラナビ!」→ https://b.pasona.co.jp/boueki/word/89/
※3 先物為替予約の種類と利用にあたっての留意点 ...- ジェトロ
→ https://www.jetro.go.jp/world/qa/04A-010912.html