余韻で生きている。
Naoyaです。
今日は二十四節気の21番目、大雪です。次の二十四節気は冬至ということで、節目の直前のような空気感があります。
先日、大貫妙子さんのコンサートに行ってきました。お友達のピアニストのフェビアン・レザ・パネさんが出演されていて、ずっと行ってみたいと思っていたのですが、やっと実現しました。コンサートに行くのは、2019年のユーミンのTime Machineツアー以来でした。会場の人見記念講堂に着いたときは、ちょうど日没くらいの黄昏時。冬至に向けてさらに日没が早くなっている12月の黄昏は、とても美しいです。
今回のコンサートではシーケンサーを回して、コンサートでやるのが難しい70年代80年代の楽曲をオリジナルに忠実に再現。当時大貫さんのたくさんの楽曲をアレンジしていた坂本龍一さんのサウンドを蘇らせるような感じでした。教授がアレンジした曲を多くやっていたのは、闘病中の教授へのささやかなオマージュなのかもね…と、偶然同じコンサートを観ていた知人からもらったメールで気づいたとき、スーパーで買い物をしている途中だったにも関わらず、胸にグッと来てしまいました。
中学時代からずっと聴いている大貫さん。セットリストはすべて知っていて馴染みの深い楽曲ばかりで、個人的にはかなりツボでした。バンドの演奏もとても素晴らしかったです。観ることができて本当によかったと思ってます。
「僕は余韻で生きているのかも」
コンサートの後、たまたま話していた知人にふと僕はそう言いました。
素晴らしいものに触れた後の余韻って、ずーっと僕の中に残っているんです。音楽にしても映画にしても、食べ物にしても、旅先の風景や体験にしても、その素晴らしいものが素晴らしければ素晴らしいほど、余韻も大きく長く続きます。
毎年行っていた熊野古道の旅の余韻は今も僕の中で響き渡っているし、「トップガン マーヴェリック」で味わった感動でいつでも心は揺り動かされるし、ユーミンのTime Machineツアーのコンサートの刺激や驚きの数々だとか、親しんでいる京都でのいくつもの風景だとかおいしいものだとか、地元のバーのミクソロジストにおまかせして出されたクリエイティビティ溢れるカクテルだとか、いろんな素晴らしい体験は僕の中で心地いい余韻として残り続けています。たくさんの余韻を繋ぎ合わせながら、自分は生きているように思えるんです。
大貫さんのコンサートの余韻もずっと残り続けるんだろうと確信しています。理屈じゃなくて、とにかく素晴らしかったから。今、大貫さんの音楽を改めて聴き返していると、余韻がさらに広がります。これからもさまざまな素晴らしいものに触れて行きたいと思っています。
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