Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

退屈と惰性と 改

SS ガルバトロン レビュー

2022.12.12 09:25

 今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、

“SSー93 ガルバトロン” です。


 実写映画第4作、“トランスフォーマー/ロストエイジ” に登場したディセプティコンのリーダー、メガトロンの変わり果てた姿、

“ガルバトロン” が、

スタジオシリーズで発売されました。


 てっきり3作めのダークサイドムーンで実写版トランスフォーマーは終わりだと思っていたんですけどね。

 シカゴの決戦から5年後、オートボットの活躍で地球は守られたとはいえ、その甚大な被害にトランスフォーマーを危険なものと見なす勢力が拡大、オートボットたちはそれぞれに身を隠しているという状況。

 サムやレノックスといった前作まで重要な役割を果たした人間側のキャラクターは登場せず、新たに中年のおっさんが主人公になったり、オートボットもオプティマスとバンブルビー以外は新キャラがメインとなるなど、いろいろと様子が変わった4作めという感じでした。

 個人的には、あまりいい印象がなかったんですよね、ロストエイジ。

 冒頭からラチェットが殺害されたり、前作でほぼ全滅したディセプティコン側は人造トランスフォーマーの群れに取って代わり、ウリのように言われていたダイノボットの登場も最後の最後にちょろっとだったりと、あとはとにかく長いから見てて疲れる・・5作めの最後の騎士王も然りですが、もうちょっとコンパクトにまとめられんかなぁ、と。

 今回レビューするガルバトロンに関しても、分子レベルにまで分解、再構成されるような変形シーンが印象的で、それがまた好きになれないこともあってやはりいい印象がないです。

 トランスフォーマーであれをやっちゃあいけませんよな。

 あぁなるともうなんでもありじゃないの・・

 というか、その後にあったんだろう戦闘シーンもほとんど記憶にないので、あらためて見ましたよ、ロストエイジ。

 そしたら、意外や(?)けっこう面白かった。

 ツッコミどころ満載で(笑)。

 やっぱり少し時間を置いてから見るのがいいですね。

 なおガルバトロンについては・・やっぱり変形しか印象に残りませんでしたね。

 劇場公開当時に発売されたトイ(AD版)はなかなかのガワ変形だったようで、かなり酷評されていた記憶がありますが、あんなもん再現できるわけないから無理もない。

 ちなみに僕は持っていません。

 ロストエイジも最後の騎士王も、当時発売されたトイはあんまり買わなかったんだよなぁ。

 今回のスタジオシリーズ化にあたっては、当然AD版の評価も念頭にあったはずで、当時はできなかったことができるようになったからこその今回、なのだと思われますが果たして・・

 レビューしていきます。


ガルバトロン

 シカゴの決戦で死亡したと思われていたメガトロンは、頭部だけの状態でも生き存えており、同様に捕まっていたブレインズを介してKSIに新たなボディを作らせていました。

 そうして完成したのが、名目上軍事用に開発された人造トランスフォーマーのプロトタイプ。

 メガトロンはさらにインセクティコンを使って自らの染色体をそのボディに移植。

 結果、KSIがオプティマスを参考に開発していたはずのガルバトロンはメガトロンに酷似した(そうでもないけどな・・)姿になってしまいます。

 なんで毎回メガトロンになるんだ! とジョブズっぽい人が苛ついてましたけど、その段階でおかしいと思えよ・・

 起動後、しばらくはKSIの制御下にあるように見せかけますが上海の最終決戦で本性を現し、ほかの人造トランスフォーマーたちを掌握、戦闘を開始します。

 しかし、ダイノボットを味方に加えたオートボットの反撃で人造トランスフォーマーは全滅。

 いつの間にか戦場から離脱していたガルバトロンは、またいつか会おう、プライムと言い残して姿を消します。

 ちなみにロストエイジにおけるメインヴィランはオートボットでもディセプティコンでもないロックダウン。

 ガルバトロンはあまり目立つ存在ではありませんでした。


ロボットモード

 KSIが開発した人造トランスフォーマーにメガトロンの染色体が移植され変質、最終的に彼の新たなボディとなった姿。

 全身がシルバーという以外、とくにそれまでのメガトロンと共通する部分はない気がします。

 そもそもメガトロンは毎回ぼこぼこにされてその次はけっこう違う姿になって出てくるので、これが今回のメガトロンですと言われれば、あぁそうですかという感じではあるんですが。

 それでも人造ベースということもあるのか、過去の3パターンと較べるとわりとバランスのとれた人型になっているように思います。

 左右で腕の形状が違うこともないですし、もちろん新しいボディなので疵もないです。

 やっぱり、なんとなくオートオットっぽい感じも残ってるんだろうか?

 ベースとなる成型色はほぼガンメタリックですが、要所がシルバーで塗装されています。

 なお、撮影も全部終わってさらにしばらくしてから気付いたんですが、うちのガルバトロン、左膝塗られてないやん・・

 まぁ、もう面倒臭いので問い合わせはしませんが。


 話を戻して、今回のスタジオ版トイの再現度なんですが・・正直ちょっと微妙かなぁ。

 なんだろうな。ボイジャークラスなんですが、1作めや2作め版のメガトロンほどのボリュームがない。

 薄いんですよね。胴体部分が。

 横から見るとよくわかりますけど。厚みがない。

 あと腕が細いです。

 胸部はわりと平面的で広いから、余計に細く見えるんだと思いますが、ビークルモードではその胸部に収納される都合もあってか、かなり簡素な構造になっており、前腕は拳含めて1パーツでもちろん手首のロール可動なし。

 裏はがっつり肉抜きという始末・・

 一方で下半身、脚部は後述します変形の妙もあって密度感もあり、けっこうムッチリともしています。

 だから、上半身のバランスだけがねぇ、なんかおかしく感じるんですよね。

 パッケージイラストとかで顕著ですけど、もっと全体に丸みを帯びてる感じなんですよね。


 顔の再現度は高いと思います。

造形は例によってかなり細かく、立体感もあります。

 目は眼球まで再現されていますね。

 輪郭は以前のメガトロンと少し違いますけど、顔自体は似てなくもない・・のか?


 で、胸部。

 やっぱり問題は胸部なのかなぁ。

 箱型の土台にディティールを彫ったパネルを貼り付けているような感じなので、メリハリがないんですよ。

 まぁ、いつまでもそれを言っていても仕方ないので話を進めますが、その胸部の中央、謎の穴が空いています。

 この穴、本来は背中まで貫通していて、シュレッダーのような機能があり、劇中ではオプティマスのソードを破壊していました。

 今回はさすがに貫通してはいませんが、背面にも同様のディティールが再現されています。

 ちなみに前後の穴の直径は5㎜・・ではありません。


 胸部のパネル状のパーツは開くことができます。

 変形の際にはこのパネル奥に腕部を収納するので、けっこうなスペースが空いています。

 そのスペースを活かして、ロボット時には付属のミサイルを収納可能。

 これもね。弾頭が前を向くようなかたちで収納できたら、胸部展開! ミサイル発射! みたいな遊びもできたんですが・・


 あと足先。

 基本はこのように左右閉じた状態なのですが、

変形用の可動を利用することで開くことができ、さらに外側の爪先は上下にウイングさせることができます。

 接地性は悪くなりますが、ポージングのアクセントにはなるかと。


付属武器

 まずは右腕が変形するキャノン砲。

 今回は外付けパーツを保持するかたちで再現されており、左手での保持は不可能(逆手にすれば持てます)。

 グリップの横にあるダボで前腕側面に取り付けることも可能。

 その場合は左に付けたほうがしっくりきます。


 もう一つは、先ほど胸部に収納していたミサイル。

 これも同様に前腕側面に取り付けることができるのですが、なぜか説明書では言及されていません(キャノン砲も)。

 なんで収納の指示しかないか・・


ビークルモード

 フライトライナー・アーゴシーにトランスフォーム。

 初代アニメ版オプティマスが変形するトレーラートラックもフライトライナー製のものがモチーフで、このガルバトロンのビークルは車種こそ違うもののそのオマージュということのようです。

 最初にこの姿公開されたときは、まだガルバトロンであることは明かされていなかったので、モーターマスターじゃないかとも言われてましたね。

 奇しくも日本でそのモーターマスター(レガシー版)と同時発売・・まぁ、たまたたまでしょうね。


 今回はライセンスが取得されているので、その再現度はなかなかのもの・・だと思います。少なくとも正面から見るぶんには。

 ただし後ろ側が・・

 まぁいつものことやん、と言われればそれまでなんですけど、コン点アドを連結するターレット部にロボットモードの足先がほぼそのまま乗っかっています。

 なんだろう? ボイジャークラスで実在の車輌に変形するディセプティコンはどこかで爪を丸出しにしなければならないという決まりでもあるんだろうか? コンストラクティコン然り・・

 足先パーツ、そのまま90度後ろに倒すだけでも随分マシになるんじゃないかと思うんですが・・

 なんとか上半身を運転席の内側に収納できた! というところで力尽きちゃったのかな?


 ただその変形に関しては、AD版での酷評を払拭しようと努力しただろのでしょう、かなり以外で面白い工程にはなっています。

 以下、ビークルからロボットへの変形の流れを撮ってみました。

 運転席側面のガワの下半分が、なんとロボットモードの胸部に折りたたまれているんですね。

 これはちょっと新しいと感じました。

 そして運転席の内側に収納されていた腕部と頭部を、引っ繰り返すような感じで露出。

 各部のパネルパーツを固定し、

 腰部もロック。

 最後に頭部を180度回して変形完了。


ガ「オレがガルバトロンだ!

 分子分解しなくても変形できるぞ! KSI。

 実際、この変形パターンはお見事だと思います。

 ロボットモードではビークルモードの要素が、ビークルモードではロボットモードの要素が基本一切ないデザインを両立するために、全体を裏がすような変形が採用されているんですね。

 ただそれが、ロボットモードではまぁまぁ成功した感じで、ビークルモードも前から見た姿は完璧に近いものになってのですが、後ろ側まではフォローできなかった・・という感じかなぁ。

 現行のボイジャークラスの限界なんでしょうかね。


 キャノン砲が車体後部(脚部)の隙間にマウント可能。

 下画像の矢印の位置にキャノン砲正面にあるダボをはめ込んで固定します。

 けっこう無理矢理・・


 ミサイルは運転席底部のパネルを開いた位置にマウント。

 キャノン砲、

ミサイルともに車体側面に取り付けることもできます。

 ただこれも説明書では一切紹介されていません。


 中台紙の簡易ディスプレイベースの背景は香港での戦闘シーン。

 グリムロックやスティンガーなどの最初期のスタジオシリーズですでに使われていたものですね。

 忘れた頃にやってくるロストエイジ関連・・


比較画像

 前作での姿、ダークサイドムーン版のメガトロン(SS版)と。ロボットモードで。

 随分縮んだなぁ・・

 まぁ、ベースは人造なんで完全に容れ物が変わったわけですが。

 顔もやっぱり似てはいないか。


 ビークルモードでも。

 こちらもまったく違うタイプの車です。

 スケールも合ってないかな? DM メガトロンのほうが少し小さく感じますね。

 せっかくなので、歴代メガトロンを並べてみました。

 まずロボットモードで。

 やっぱりガルバトロン小さいな。


 ビークルモードでも。

 毎回まったく違うかたちに変形してくれるメガトロンさま。

 オプティマスにはこのサービス精神を見倣ってほしい(笑)。

 それにしても、最後の騎士王版メガトロンのスタジオシリーズ化は・・まだ当分先でしょうかね。

 さすがにオプティマスのほうが先になるだろうな。

 ロストエイジ版もまだだけど。

 同じ人造トランスフォーマーであるスティンガーと。ロボットモードで。

 なぜかスタジオシリーズの第1弾ラインナップに入っていたスティンガー。

 ロボットモードでのプロポーションのよさと凝った変形パターンには衝撃を受けたものでした。

 これがスタジオシリーズか・・と。

 かなり久しぶりに触りましたけど、今も色褪せませんね。

 ガルバトロンとのサイズ感もいい感じです。


 ビークルモードでも。

 こちらのサイズ感もいいんじゃないでしょうか。

以下、画像

 腰部回転、足首の内側へのスイングなど、最近のジェネレーションライン準拠の可動性を備えています。

 手首は回せませんが、肘は二重関節で深く曲げられます。


 腰部と脚の付け根部分が干渉しやすいのでちょっと気を遣いますが、そんなときは思い切って腰のジョイントを外してみましょう。

 ほらこの通り、格好いい。

 画角こそ限定されますが、非常にスタイリッシュなポージングが可能になります。

 さらに腕部基部のジョイントも外すと・・

 右手のキャノンに左手を添えるような格好も。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。


 先にも言いましたが、胸部の穴はどうせなら5㎜穴にしてくれていたら、いろいろと遊べたのにね。

 仕方ないので大型噴射炎エフェクトを逆向きに突っ込んでみました。

 悪くはない。


ガ「人間たちよ、よくやってくれた。ディセプティコン軍団の復活だ! 

 ついに本性を現したガルバトロン。

 ほかの人造トランスフォーマーたちを操って香港を戦場に変えてしまいました。


ガ「貴様! ポッと出でメインヴィランになれると思ったら大間違いだぞ!

ロ「立派に勤め上げたわ! おまえなんかいつの間にかいなくなってたじぇねぇか! 俺のほうが強いんだよ!

  そら、胸を一突きだ!

ガ「ふん! かかったな! 捕まえたぞ! 

ロ「しまった・・! 腕が抜けん!?

 劇中ではこの二人絡んでないんですけどね。

 いや、オートボット側で絡ませられるキャラがいなかったもので・・


 以上、“SS ガルバトロン” でした。


 何気にロストエイジのディセプティコン勢はけっこうスタジオ化してるんですよね。

 スティンガーが第1弾にラインナップされてることは言いましたが、ロックダウンも日本でのナンバリング10だから、かなり初期のアイテムです。

 実は僕、初期のスタジオシリーズはあまり本腰を入れて集めてなかったんです。

 どうせまたすぐ終わだろうと思ってたところもある・・

 なので、ロックダウンも発売日には買っていないんです。けっこう経ってから、半額ぐらいで投げ売りされてたときに買ったんですよ。

 そのときは同時にいろいろ買ったなぁ。ジャズとか、リベンジ版のスタスクとか、あと今回ちょろっと出したKSIセントリーに、ロックダウンの量産型も。

 で、今回のガルバトロンのレビューにあたって、絡めるオートボットがとくにいないし、ならロックダウンでもいいかと思って出してきたら・・まさかの未開封でした。

 買っだけで開けてなかった(笑)。ロックダウンだけ・・

 いかにロストエイジが印象に残っていなかったかという感じですね。

 でも、今回あらためて観たことでしっかり記憶は残りました。


 さてガルバトロン。

 ロストエイジからの登板は、実にKSIボス以来の3年2ヶ月振りになるんですね。

 そのKSIボスにしても最後の騎士王のニトロゼウスの流用なので、完全新規型ではそれこそロックダウン以来なのかな?

 とにかく相当久しぶりです。

 ただ第一印象は、本文最初のほうで書いた通り、あまりよくなかったです。

 でも、動かしているうちにどんどん気にならなくなりましたね。

 素立ちだとプロポーションがよく見えないのですが、ポージングで化けます。

 まぁ、腰部や腕部基部のロックを外すことは裏技的なところもありますが。

 あとは変形ですね。

 これまでにあまりないパターンで、なかなか面白いものになっていました。

 劇中の変形があれなので、もう再現度がどうこういう話ではないですから、いかにロボットモードでビークルの意匠を隠すかという点に注力した感があります。

 しかし、AD版のリベンジは見事に果たせたんじゃないでしょうか。

 ビークルモードの仕上がり自体は・・後ろから見てはいけないものにはなってはしまいましたが、これはもう現状のボイジャークラスの限界でしょう。

 付属品多めでリーダークラスで出ていたら、傑作になっていたかもしれませんね。

 そう思うと惜しいかも。


 ロストエイジ関連は、実はまだまだネタがあるんですよね。

 2月にクロスヘアーズが発売されますが、オートボット勢はまだほとんどが待機中です。ダイノボットもいますね。

 しかし、まずはビースト覚醒でしょうね。それが落ち着いてからとなると、待た随分間が開くことになるだろうな。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。