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星を繋ぐ猫達 《第8章⑫ 非常用救済装置》

2018.04.02 02:52

新年度が始まりましたね。新しい環境、門出、様々な、新たな気持ちで、良い一年にしたいですね。


さてさて、今年6月8日から6月20日の2週間、高円寺の猫の額さんにて、個展を開催いたします。おなじみの猫沢さん作品が展示されます。


今回は、カンタスカラーナでの猫沢さんの仕事の様子を、ご紹介。


猫沢さんは、普段、周波数研究に没頭しています。


その研究のかたわら、副産物として、生まれた音の波を集め、音楽を作るのを趣味、これらを集めた音源を使い、研究発表会を開いています。


今回の展示は、そんな、猫沢さんの研究成果を、チラッとお見せします。


画像は、個展メインイラストの猫沢さんです。


では、おまたせしました。続きをお楽しみください。


《第8章⑫ 非常用救済装置》


村外れにある、巨石群に到着した寅次郎博士達は、パーツを嵌め込む場所を探し始めました。


巨大な石達が、10個近く、無造作に置かれている原っぱ、ちょうど、洞穴のようになっている、石と石の間を覗きこむと…?

そこには、なんと、漫画の本やオモチャが、ヒッソリと置かれていました。これらは、まだ真新しく汚れていません。現在は、村の子供たちの秘密基地になっているようです。


子供たちは、鬼伝説を知らないのです。 


それを見つけた、千寿氏は、 微笑みました。


「秘密基地…懐かしいですね」


寅次郎博士達も、覗いています。 


「しかし…地下から宇宙船が飛び立ってしまったら…この子達の基地が壊されてしまうな…」


寅次郎博士は、困った表情で言いました。


「一時的に、物質移動させますよ」


「え?できるのかね?」


千寿氏は、不思議そうに、猫沢さん達を見ます。


「もちろんです」


猫沢さんは、ニコッと返しました。


「寅次郎せんせー!」


別の場所を探していたサリーが、呼んでいます。


「見つかったかい?」


サリーは、大きくうなずきます。寅次郎博士達は、門のような形をした巨石に向かいます。


門の横にある石は、まるで、テーブルのような形…


「ここです、不自然な感じで蓋がしてあるみたいに見えますよね。これをずらすと…」


サリーが、直径30センチ位の厚い、相当、重そうな石の板を、動かしますと…?その下に、丁度

金属板が、ピッタリ収まる穴が現れました。下には手形のような形の穴…

そして、文字が刻まれています。


千寿氏は、文字をなぞります。


「何が書いてあるんですか?」


「非常用救済装置、緊急信号パーツを嵌め込み、始動ボタンを押す。と、書いてあります!」


千寿氏は、目を輝かせます。


「早速、スイッチを入れましょう!」


寅次郎博士は、躊躇なく、答えました。


「はい…まさか、私達一族も、これを使う事になるとは思っていませんでした…」


「非常用…確かに…地球人達のかけた呪術は、相当な力だったんだな…あなた方の通信能力を奪い、身動きが取れないようにした」


寅次郎博士は、神社のある方向の鎮守の森を、眺めていました。


「私達が集めた鉱物も…大半は、奪われました…。しかも、彼らは、何も知らない村人達に、嘘の情報を広め、私達は、鬼伝説の鬼になった。祭りでは、呪術が解けぬよう、鬼封じの儀式をした…」


千寿氏は、伝う涙を拭きながら、金属板を抱き締めていました。


「今こそ、その呪いを解き放ちます。ご先祖さん…長い間、待たせてしまいました…」


千寿氏は、詫びるように、金属板を嵌め込み始めます。


3つのパーツが、綺麗に嵌め込まれ、くすんでいたパーツが輝き始めます。千寿氏は、手形にくりぬかれた場所に、手のひらを置くと、地下から、ズズンっと重い音が、響きました。


橋渡しの3人は、地鳴りに驚き、キョロキョロと見渡します。


「寅次郎博士、大丈夫ですよ。軽くシールドをかけてありますので、村人達には、気づかれません」


猫沢さんは、特殊な周波数を使い、見えないバリアーを張っていました。


「みなさん、ここから動かないように、予備の格納庫の非常扉が開きます」


千寿氏は、パーツから、放たれる5本の光線に触れると、パイプオルガンのような音色と共に、横たわっていた巨石が動き出し、人ひとり通れる位の階段が現れました。 


全員は、地下階段を降りて行きます。


階段を、百メートルほど降りた頃、千寿氏は、非常用ライトのスイッチを入れ、一気に視界が広がりました。


朽ち果てた格納庫には、巨大な円形の乗り物が、佇んでいました。


しかし、当時の村人達によって破壊され、かなり破損しています…。


「千寿さん、マゼラン星の遠隔修理班と、繋がっていますが、お話なさいますか?」


猫沢さんは、さらっと、インカムのような装置を手渡しました。


「え?あ!え?」


「どうぞ、お話下さい。状況を知りたがっています」


千寿氏は、ドキドキしながら、宇宙交信を始めました。


「は、ハローハロー、わ、私は、センジュマナカタです。あ、マゼラン語で良かったんだった󾬄」


あわてて、宇宙言語で会話する千寿氏、地球人として生まれた頃から、話せていたと言う、宇宙の言葉。周りから、妄想だ、作り話だと、からかわれてきた、意味不明な言語…


本当は…妄想でも、作り話でもなかったのです。


しばらく、交信し、インカムを猫沢さんに、返しました。


「猫沢くん達、ありがとう…1週間後には、遠隔修復マシンが、到着する。君達のおかげで、マゼラン星への通信周波数がクリアーになって私達の居場所も特定出来たと、仲間が、お礼を言っていたよ」


「テラで言う、ノイズキャンセラー機能の周波数です」


猫沢さんは、にこっと笑うと、 小さな機械を並べて、なにやら作業しています。


「一時的にワームホールを形成し、マゼランからテラへ繋げ、修復マシンを運びましょう。これだと、半分位の日数で、こちらに到着します。

テラで言うところの[どこでもドア]みたいなものですが、生物は移動出来ませんので「業務用エレベーター」ですかね」


「時空間業務用エレベーターか󾬄猫くん達は、まるで、魔法使いだな!」  


門田さんは、目を輝かせます。


「何言ってるんですか、門田さん。あなたも、テラに来る前は、時空間を操る使い手だったのでは、ないのですか?」


「まぁ、そうなんだけどよ…なんせ、現代の地球人の肉体と言うのはな、体中に、石を詰め込まれ、力を、奪われているんだよ。しかも、すぐに劣化して壊れてしまう…今の私には、君達みたいな力は皆無だよ」


門田さんは、寂しげな表情で、答えました。


「漬け物石(ストーンブロック)ですね…」


猫沢さんは、かつての猫の星の悲劇の歴史を、チラリと、思い出していました。


「寅次郎せんせー、人間て石になるんですか?」


サリーが目を丸くします


「なるよ。正確には、体内に蓄積され形成される」


「えー!知らなかったです!」


「私の書斎に本がある、読みにおいで」


人が石になる?

一体、どういう事なのか…?


「さて、私達の任務のひとつは、クリアーした。次は、彼等が還るまで守る事だな」


「それなら大丈夫ですよ。私の部下達がいます」


猫谷エンジニアが、キリッとした表情で、答えました。彼等は、猫の星を守る防衛隊員で、様々な調査をこなす、捜査官でもあるのです。


「…ありがとう」


寅次郎博士は、家に着いたら、彼等に、沢山のカリカリをプレゼントしようと、ふと、思いました。  


「よし、修復は、マゼラン人達に、まかせて、次の作戦を練ろう。まずは、ひと休みしようか」


彼等は、巨石群を、あとにし、寅次郎博士の自宅に戻りました。


太陽は、ちょうど真上…


[つづく]


2018年、4月1日と2日は、この物語を創る発端をくださった、尊敬するミュージシャン、平沢進さんの64歳の、

お誕生日です。


いつまでも、少年の心と、探求心、突拍子のないアイディアで、創られる、ヒラサワワールドは、老若男女の心を鷲掴みにし、離さない。概念に囚われない、楽曲と世界観。

大好きです。


これからも、素敵な作品を織り成していって下さい。


お誕生日、おめでとうございます!


と、こちらに、こっそり、お祝いの言葉を、添えておきます。


 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。


物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。


そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)


2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。


猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)


※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)


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