第31話~第60話
『イ・サン』あらすじ
第31話
すでに王妃は死んだも同然で自分たちに好機が訪れたと判断したファワン。彼女は息子であるチョン・フギョムに対して、彼がサンに取って代わることを望んでいると告げる。
一方、絶望に打ちひしがれたサンは、テス、ソンヨンと会い、泥酔した状態で宮殿に戻る。この事実を知った恵嬪(ヘビン)は、ソンヨンを呼びつける。
第32話
恵嬪(ヘビン)は、サンから遠ざけるためにソンヨンを清への使節団に同行させ、現地で絵を学ぶように言う。その期間は短くて5年、長ければ10年以上になると聞いたソンヨンは涙を流すが、恵嬪は、今のサンには小さな過ちも許されないとして、清へ行くことを強く請う。
第33話
ソンヨンを清の芸府司(イェブサ)に送るように推薦したのはホン・ボンハンであることを知ったサンは、恵嬪(ヘビン)にその理由を尋ねる。恵嬪はソンヨンの夢をかなえるためであり、本人も提案を喜んで受け入れたと、サンに告げる。
しかし、清側では、女子を芸府司で学ばせることはできないとして拒否する。
第34話
行幸先での政務報告会にただ1人現れたチェ・ソクチュは、サンに対して、儺礼戯(ナレイ)の事件については二度と言及しないこと、老論(ノロン)派に対する調査を中断することを申し入れる。それに対しサンは、条件を受け入れたらどんな見返りがあるのかと尋ねる。
第35話
チェ・ソクチュがサン側に寝返ったと知ったファワンは、彼に刺客を送るよう、チョン・フギョムに命ずる。しかし刺客たちは、テスをはじめとする兵士たちに制止をされる。
一方、ソンヨンが清へ行ったのは本人の意思ではなかったと知ったサンは、深い衝撃を受ける。
第36話
ソンヨンは力尽きて倒れてしまう。ソンヨンのそばを離れずに看病するサンの姿を見たテスは、サンがいるから大丈夫だとナム内官に告げ、宮殿へと戻る。
一方、英祖(ヨンジョ)の命令でキム・ギジュが放免されたと知ったファワンは、王妃が英祖に許され力を取り戻したのではないかと不安を募らせる。
第37話
老論(ノロン)派を招集したファワンが会合の場に現れると、待っていたのは王妃だった。王妃は手下たちに命じてファワンを引きずり出す。
一方、英祖(ヨンジョ)が地図を覚えようとしていると知ったホン・グギョンは、英祖が認知症を患っているのではないかと推測をする。
第38話
英祖(ヨンジョ)のひょう変に苦しむサンは、何かを思いつき、かつて思悼世子(サドセジャ)が英祖に渡すように伝えた絵を探し出す。ナム内官は、ソンヨンがその絵を見れば、隠された意味が分かるのではないかと助言する。
一方、ホン・グギョンは、英祖に処方される薬の材料から認知症なのかどうかを調べようとする。
第39話
ソンヨンが届けた思悼世子(サドセジャ)の手紙を見た英祖(ヨンジョ)は、サンに王位を譲る決意をする。老論(ノロン)派が掌握していない禁衛営(クミヨン)を除き、すべての軍事勢力を都の外へ移動させるなど、万一の事態に備えたのだ。
一方、王妃は英祖かサンのどちらかの息の根を止めてでも譲位を阻止しようとする。
第40話
思悼世子(サドセジャ)が残した絵の秘密を知ったサンは、禁衛営(クミヨン)の兵士たちを動員して、絵に描かれた岩を見つけようとする。
サンの動きを注視していたチョン・フギョムは、禁衛営の中に刺客を送り込む。
第41話
老論(ノロン)派を集めた王妃は、武力に訴えてでも世孫を廃位するべきだと主張する。そして、その計画どおりに、掌握した親衛隊や禁衛営(クミヨン)の兵士たちがサンの護衛部隊と敵対することになる。
しかし、サンの説得により心変わりをした親衛隊長は兵士たちを率いて東宮殿に向かい、禁衛営を武装解除させる。
第42話
英祖(ヨンジョ)は、重臣たちと王妃、ファワンたちなど、サンに反旗を翻したすべての者を、大逆罪に問おうとする。処分に関しサンは、自分に一任するように許可を求める。
チェ・ソクチュは、キム・ギジュと親衛隊の指揮官たちだけの処罰にとどめないと、英祖が認知症であることが歴史に残ってしまうと忠告する。
第43話
恵嬪(ヘビン)はソンヨンを呼び、サンを窮地から救った礼を述べ、弓場にいるサンに挨拶をして行くように言う。
英祖(ヨンジョ)は、王妃を平民に降格させる宣旨を公布するかどうかをサンに一任する。しかしサンは王妃に対し、宣旨を公布せず、横暴の限りを尽くした重臣たちの最期を見届けさせてから罪を裁くと宣言する。
第44話
英祖(ヨンジョ)はソンヨンに対し、思悼世子(サドセジャ)の肖像画を描いてくれた礼だといって指輪を授け、サンを見守っていってくれるよう頼む。
一方、サンは、薄情であった自分を許してくれと書かれた英祖の書状を見て、心を痛める。
第45話
老論(ノロン)派の怪しい動きを察知したホン・グギョンは、チョン・フギョムの手下たちの様子を探るよう、テスたちに指示をする。その結果、テスたちは、チョン・フギョム宛ての書状を入手するのに成功し、サンの即位式に刺客を送り込む計画があることを知る。
第46話
計画に失敗したチョン・フギョムは、ファワンらと清に逃げようとするが、船着き場でホン・グギョンらに捕らえられてしまう。
逆賊たちの取り調べを任せてくれるよう申し出たホン・グギョンに対し、サンは、取り調べも断罪もすべて自分が行うと宣言する。
第47話
恵慶宮(ヘギョングン)は、ホン・ボンファンがファワンらを助けようとしていることを知り、ホン・ボンファンを呼びつける。ホン・ボンファンは弟のホン・イナンの命だけでも助けようしているのだと弁明をする。
一方、大妃が自害を図ったことを知った全国の儒生たちは、サンの過酷な処罰に反発をする。
第48話
ホン・グギョンは、老論(ノロン)派の息のかかっていない者たちで新たな護衛部隊を作ることをサンに提案する。
一方、王妃は、ソンヨンを呼び、側室になる意思があるのかを見極めようとする。
第49話
老論(ノロン)派以外の党派にも機会を与えるため、科挙で2千人の官吏を登用しようとするサンに対し、老論派の重臣たちは辞表を提出して対抗する。
サンの側室になるように王妃に言われ、ソンヨンは悩んでいた。そんなソンヨンに対しテスは、サンではなく自分を選んでくれと本心を打ち明ける。
第50話
疫病が発生したため、サンは、重臣たちを招集するが、チャン・テウは、サンがすべての改革の措置を取り下げないかぎり登庁はしないとして、登庁を拒否する。
一方、ホン・グギョンは恵慶宮(ヘギョングン)の元を訪ね、妹をサンの側室にすることに同意する。しかし、王妃はソンヨンを側室に迎えたいと申し出る。
第51話
ひざまずいて許しを請う老論(ノロン)派の重臣たちに対しサンは、今ごろ戻って来ても遅いこと、チャン・テウが出向いていないことを指摘する。
一方でサンは、ソンヨンの気持ちを確認しようと彼女を呼ぶが、ちょうどその時、チャン・テウが来訪したため、ソンヨンには書斎で待つように言う。
第52話
宮中に入る重臣たちの身体検査を厳格に行っていたホン・グギョンは、重臣たちから恨まれることになる。その話を聞いたサンは、ホン・グギョンに対し、政務報告会には来ないように命ずる。
一方で、サンの側室になった元嬪(ウォンビン)は、ソンヨンを呼び、サンがソンヨンの元を訪れたのは事実かと詰問する。
第53話
老論(ノロン)派の重臣たちが次々に襲われて命を落とすと、ホン・グギョンが首謀者ではないかと疑いを持つ者たちが現れ始めた。
一方、元嬪(ウォンビン)は、屏風絵を描く準備に来たソンヨンに対し、図画署(トファソ)に戻らずその場で描くように命ずる。
第54話
サンは、重臣たちを殺害した犯人の正体に気付いた。これに伴いホン・グギョンは釈放され、奎章閣(キュジャンガク)の事件に専念することになる。
一方、元嬪(ウォンビン)は、屏風に蓮の絵を描いていたソンヨンを見て、不届き者だと叱りつける。ソンヨンは蓮は多産と富の象徴だと説明をするが、元嬪は聞き入れなかった。
第55話
サンは政務報告会で、奴婢制度の廃止を宣言するが、チャン・テウをはじめとする重臣たちが猛反対をし、退席してしまう。
一方、元嬪(ウォンビン)は、想像妊娠ではないかと主治医から告げられるのだが、ちょうどそこに恵慶宮(ヘギョングン)が元嬪の容体を訪ねにやって来て…。
第56話
元嬪(ウォンビン)が想像妊娠であったことが明らかになれば、彼女が平民に降格させられるだけでなく、家門も滅びてしまうであろうと恐れたホン・グギョンは、事実を隠し流産を装うことを彼女に提案する。
元嬪が流産したと聞かされた恵慶宮(ヘギョングン)は、衝撃のあまり倒れてしまう。
第57話
宿衛所(スギソ)を訪れたサンは、ホン・グギョンと元嬪(ウォンビン)の主治医が話しているのを目撃し、その理由についてホン・グギョンを問い詰める。
一方、王妃が窮地に陥ったと聞いたソンヨンは、元嬪が実家から取り寄せた薬を飲んでいたことを思い出す。
第58話
恵慶宮(ヘギョングン)の元を訪ねた元嬪(ウォンビン)は、流産の原因は王妃が送った薬ではないと告げる。実家から送られた薬を何も知らずに飲み続けたと元嬪は弁明するが、恵慶宮は叱責をする。
ホン・グギョンのことを信じ切れないサンは、民情視察に出かけた際にホン・グギョンが決めた予定とは異なる道を行くのだが…
第59話
病に倒れた元嬪(ウォンビン)は、ホン・グギョンが見守る中、息を引き取る。悔しい思いを抱くホン・グギョは、王妃に対し、元嬪の罪は死んで償わなければならないほどのものだったのかと問う。
一方、ソンヨンは、前日の夜に助けてくれた若者と市場で再会する。
第60話
ホン・グギョンは、元嬪(ウォンビン)の無念を晴らすために、サンの弟である恩彦君(ウノングン)の子を元嬪の養子にしてくれるよう申し出る。
一方、ソンヨンは、自分を助けてくれた若者が、死んだと思っていた弟のソンウクであることを知る。しかし、ソンウクは逆賊として追われる身であった。