ZIPANG TOKIO 2020「明治150年記念 京都『明治の日本画と工芸』東京『名工の明治』展 開催」
平成30年(2018年)は明治元年(1868年)から満150年の年に当たります
明治以降、近代国民国家への第一歩を踏み出した日本は、明治期において多岐にわたる近代化への取組を行い、国の基本的な形を築き上げていきました。
内閣制度の導入、大日本帝国憲法の制定、立憲政治・議会政治の導入、鉄道の開業や郵便制度の施行など技術革新と産業化の推進、義務教育の導入や女子師範学校の設立といった教育の充実を始めとして、多くの取組が進められました。
また、若者や女性等が海外に留学して知識を吸収し、外国人から学んだ知識を活かしつつ、単なる西洋の真似ではない、日本の良さや伝統を活かした技術や文化も生み出されました。
政府では、「明治150 年」を迎える平成30 年(2018 年)を節目として、改めて明治期を振り返り、将来につなげていくために、地方公共団体や民間企業とも一緒になって様々な取組をしています。
内閣官房「明治150年」関連施策推進室
明治150年展 明治の日本画と工芸
1868年に明治時代に入ると、政府主導のもと殖産興業や輸出振興政策が推し進められ、海外での日本美術への関心が高まりました。政府は『温知図録』を制作するなど、国家戦略として工芸図案指導に力を注ぎました。
京都では、地場産業の振興を目的の一つとして京都府画学校が設立され、多くの日本画家が工芸図案制作に携わることで、時代に即した図案の研究が進められました。
本展では、明治の工芸図案とともに、美術工芸作品や工芸図案を描いた日本画家たちの作品を一堂に展示することで、近代化していく社会の中で生み出された明治の美術品を紹介します。
会期
2018年3月20日(火)~ 5月20日(日)
開館時間
午前9時30分~午後5時
ただし金曜、土曜は午後8時まで開館
*入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(ただし、4月30日(月・休)は開館)
主催
京都国立近代美術館
京都新聞
特別協力
東京国立博物館
京都国立近代美術館
関連イベント
講演会「明治の日本画家」
日時: 4月7日(土)午後2時~3時
講師: 上村淳之(日本芸術院会員・日本画家)
会場: 京都国立近代美術館 1階講堂
定員: 先着100名(当日午前10時より1階受付にて整理券を配布します)
講演会「明治工芸に魅せられて」
日時: 4月28日(土)午後2時~3時30分
講師: 村田理如(清水三年坂美術館長)
会場: 京都国立近代美術館 1階講堂
定員: 先着100名(当日午前10時より1階受付にて整理券を配布します)
京都国立近代美術館 このところの暖かさで桜も見頃、是非お出かけください。
感覚をひらくワークショップ「てくてく、くんくん in 岡崎」
琵琶湖疏水の建設で大きく変貌をとげた岡崎地域。
耳で、鼻で、「明治」を感じてみませんか?
日時: 5月13日(日)午前・午後の2回開催
※事前申込制
(参考)
蹴上発電所は琵琶湖から京都へ水を導く「琵琶湖疏水」を利用した水路式水力発電所です。
発電所として明治24年(1891年)に運転を開始し、運転開始から127年経った今なお、現役の発電所として電気を送り続けています。
東京国立近代美術館工芸館
「明治150年」記念「名工の明治」展
「明治150年」にちなみ、東京国立近代美術館工芸館では、高い技術力と表現力を兼ね備え明治の精神を今に伝える名工たちの作品を紹介します。
工芸館開館40周年記念 「名工の明治」展
東京国立近代美術館工芸館にて開催
2018年3月1日(木)-5月27日(日)
明治から現代まで名工の精神を受け継ぐ工芸の名品約100点を紹介
明治時代、その優れた技術によって帝室技芸員に任命された鈴木長吉(1848-1919)。当館所蔵の《十二の鷹》は彼の代表作の一つで、1893年アメリカ開催されたシカゴ・コロンブス世界博覧会で発表されました。古来より武将たちが好んで行った鷹狩りで用いられる鷹をモチーフに、本物と見紛うリアルな表現と、金、銀、銅、赤銅、四分一といった金属の色を巧みにちりばめた華やかさで、世界の人々を驚かせました。
東京国立近代美術館工芸館では、数年をかけてこの《十二の鷹》の修復に取り組んできましたが、このたび修復後初のお披露目をいたします。長らく失われていた鉾垂れ(鷹の止まり木に使用される装飾布)も復元され、発表当初の鮮やかな色合いがよみがえりました。「明治150年」にもちなみ、本展では、高い技術力と表現力を兼ね備え明治の精神を今に伝える名工たちの作品もあわせてご覧いただきます。現代の工芸作品も含めた当館所蔵作品約100点を通して、技と表現が現代にいかに継承されたのか、その展開を探ります。
平成30年春の特別展 江戸幕府、最後の闘い-幕末の「文武」改革―
概要
平成30年(2018)は明治元年(1868)から満150年を迎える年に当たります。春の特別展では明治前夜、幕末期の江戸幕府に焦点を当て、当館所蔵の江戸幕府公文書である「多門櫓文書(たもんやぐらぶんしょ)」を中心に、幕末期の江戸幕府の「文武」改革について取り上げ、こうした改革が可能になった背景や維新後に新政府で活躍する幕臣たちのその後も合わせて展示し、明治の近代国家建設の端緒を江戸幕府の側からご紹介しています。
主な展示
御触書(おふれがき)
寛政9年(1797)、幕府御儒者の林家の私塾だった聖堂や付属の学舎が幕府直轄の教育機関(昌平坂学問所)とされ、全国の武士教育の中心となりました。資料は、幕府が編集した法令集である「御触書」。今回展示する寛政年間のものは、天明8年(1788)から天保8年までの法令を編集したもので、天保集成と呼ばれます。
仏蘭西国江三兵伝習御頼相成横浜表江伝習所御取建之儀ニ付覚(ふらんすこくへさんぺいでんしゅうおたのみあいなりよこはまおもてへでんしゅうじょおとりたてのぎにつきおぼえ)
慶応2年(1866)12月、横浜近郊に伝習所を設けた幕府は、フランスから招いた軍事顧問団の下で本格的な陸軍調練を開始しました。資料は、江戸城多門櫓に収められていた幕末期の文書の一つ。フランスへの砲兵・騎兵・歩兵の陸軍三兵の調練依頼、伝習所の建設、歩兵頭・騎兵頭並の横浜への派遣について記されています。
駿河表召連候家来姓名(するがおもてめしつれそうろうけらいせいめい)
慶応4年(1868)7月、徳川家の駿府移封が決まりました。資料は、随行する家臣団の名簿です。家老に若年寄の平岡丹波道弘(安房国船形藩主)、幹事役に勝安房(海舟)と山岡鉄太郎(鉄舟)、また、蕃書調所総裁として活躍した大久保一翁(忠寛)の名も見えます。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
京都国立近代美術館 〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町 TEL 075-761-4111
東京国立近代美術館・東京国立近代美術館工芸館
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内閣官房「明治150年」関連施策推進室
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